4.0
序盤と雲泥の差
序盤、マインがすこぶる苦手だった。
読んでて苦痛を感じる程。
突然の、見知らぬ子供の身体に、生前の大人の記憶まんまで乗り移り?大パニックの中で唯一無二の生前と変わらぬ欲望、“本を読みたい”を、環境状況全てが変わってしまった中で追い求める主人公マイン。
目の前のものを無視して何も考えず周りも見えず、見ようともせず、ただただ奇っ怪な行動を繰り返す彼女には、登場人物の彼女が今置かれている現状についていけないのと同じく、読者である私も、彼女についていけなかった。
これが…変わっていく。
自分の置かれている状況、周りからの自分の立場、根気強く愛する彼女の家族のお陰で少しずつ、ほんの少しずつ周りを愛し始め、見食いという病と共に生と死を目の当たりにしながら、生きていく肝が座ってくる主人公。
うがった見方も捉え方も、夢を手放さず生きる逞しさに変え、巫女見習いとしてこれから、どう歩んでいくのだろう。とても楽しみに、次の章からも読みすすめたいと思います。
がんばれ…!
- 3