5.0
いくえみ節見参!
幼なじみってなんでしょうね…って人それぞれ思う所は違う。
兄弟的なもの、淡い恋愛的なも…を読者の色んな受け止め方があるから、ここは読者が考えさせられる所かな。
あえてはっきりした結末では無く幼なじみとして、鍵谷の気持ちだけを残して終わって居る。
成長の過程で高校生で仲良くなった忠君と結婚して、娘が生まれて、忠君が亡くなって、それでも生きている事への意味も何も語らない中に考えさせられるものがある。
出戻りの鍵谷が生きる事に意味を見出せないでいても隣りのれみちゃんを見ているうちに、少しずつ変わって来ていたかと思った。
感情が戻って泣いたり、れみちゃんや娘のるみちゃんが気になって関わりを自ら持つようになるしね。
ストーリーの合間にれみちゃんの夫の思い出や、亡くなるまでや、れみちゃん夫婦の笑顔の家族写真が差し挟まれていて泣けてしまった。
一番近くにいる男女の分かり合える部分と、それ以上は踏み込まない部分とを40歳となった幼なじみの距離は縮まらない。
番外編がさらに続いて50歳になった時、60歳になった時どんなだろうか?とか。
この先は読者である私はもしかしたら…と勝手にストーリーを作って見た(内緒♡)
いくえみ先生が残してくれたストーリーかなと、勝手に受け取りながら。
- 0