5.0
ナタリー‥
ナタリーの悲しすぎる恋物語、
恋人フランシスが記憶を失い他の女性と結婚していた事実だけでもどんなにか悲しかったことでしょう。
恋人は後追い自殺した奥様と死に死んでしまい、残された恋人と瓜二つの少年の後見人となって恋人の死後を暮らしていくナタリー。
恋人の息子は恋人そっくりに育ち、はかなげで美しく聡明な親子ほどの年の差がある後見人ナタリーを愛するようになる。ナタリーも恋人の息子なのだと思いつつ、息子を愛するようになる。
やがて2人は結ばれるが、困難な恋の重圧に耐えられず、ナタリーは心を病んでしまう。あげくのナタリーの死。そんなにも深刻にならなければならなかったのかしら。と今読んでも違和感を感じてしまうけれど、ナタリーがとにかく不憫でなかなしいお話しです。
昔は心の病が大流行で、登場人物を不幸にするお話が多かったのですが砂の城も徹底してヒロインを追い詰めるストーリーで、苦しくなります。友人のエレーヌもかなしい恋をしますがミシェルによって救われて良かったと思いました。珠玉の不動の名作です!
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