5.0
一緒にいたいのはどんな人なのか…
バリキャリのすみれちゃんと、道で拾った年下の男の子のお話。すみれちゃんは昔飼っていた犬の名前「モモ」と名付け、ペットとしての二人の奇妙な同居生活が始まる…。
少し前の漫画ですね。ドラマ化もされて、「あ、話題になったよなー。男の子をペットとして飼うってすごい設定だったなー」なんて感じで、無料にも惹かれて読み始めました。
結果、読んで良かった!!すごく好きなお話でした。
モモがとっても素敵。
一見、甘えたでお調子者の年下のペットでいて、モノゴトやすみれちゃんの本質をちゃんと見て振る舞う。
実はかなり早くからすみれちゃんを好きだったのに。ペットとしての自分をわきまえて、すみれちゃんの幸せを思ってキモチを抑えつつ、すみれちゃんの側に居続けたモモ。
すみれちゃんは先輩と本気で恋愛しつつも、モモとの癒してくれて自然体でいられる暮らしも無くてはいられない。
一見、二股じゃないの?!とも思えるこの設定ですが、一つ一つのエピソードや登場人物の心理描写が丁寧に描かれていて読み進めるごとに共感が深まりました。
モモも飼われてるだけの子じゃなくて、実は凄いダンサーだったし。でもそのステップアップの力になったのもすみれちゃんの存在があってこそで。やっぱりお互いが必要としあってた二人でした。
先輩もとっても素敵な人だった。優しくて、でもちょっと不器用で。
なので、福島さんの存在は正直嫌でした。すみれちゃんと別のタイプであることは必要だったかもしれないけど、ちょっとヘビーすぎて。癒しの物語にここまでの毒気を持ち込まなくても良かったのでは…。先輩にとってはハッピーエンドといえるのかなあ。仕事の面でも別の幸せを掴んで欲しかったです。
先輩とすみれちゃんとが綺麗な思い出をありがとうって思えたのは良かったけれど。
とにかく、1度ではなく何度も読み返したくなる素敵なお話でした。。
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