4.0
引き込まれる
全体の話の筋立てがしっかりしていて、文学的だなぁと思いながら読みました。
途中何度か、ストーリー展開について伏線というか裏側というか…視点を変えたリフレイン的なシーンが多くて、そこがしつこく感じることもあったかな。
魅力的な主人公たちや、何を考えてるかわからない親たちのキャラ設定など、よく考えられているなぁと思います。
一気に引き込まれるけれど、じっくり読み進めたくなる、深い作品、かな。
- 1
全体の話の筋立てがしっかりしていて、文学的だなぁと思いながら読みました。
途中何度か、ストーリー展開について伏線というか裏側というか…視点を変えたリフレイン的なシーンが多くて、そこがしつこく感じることもあったかな。
魅力的な主人公たちや、何を考えてるかわからない親たちのキャラ設定など、よく考えられているなぁと思います。
一気に引き込まれるけれど、じっくり読み進めたくなる、深い作品、かな。
ヒロインの考え、行動
育ってきた環境のなかで
親に言われてきたこと
……たくさん共感できて
とてものめり込んで
読んだ記憶がある。
どこかで10年以上前に
最後まで読んだけど
それでもまた久しぶりに読んでみて
ハマってしまう。
この作者の
胸を抉るようなストーリー
しっかり深掘りできて
ちゃんと傷ついていく
人の心の変化や成長が
描かれているのが好きです。
浅くて
簡単に人を裁く
つまらないストーリーが多いなか
本当に人を観察し愛していく
この作者の作品が好き。
作者に感謝を伝えたい。
まだ無料分ですが、気になりきっと最後まで課金するでしょう。なんとなく水帆が自分と似てます。よくクールって言われたり、自分からは遊び誘わないよね、って言われたこともある。人前で本音を言うと面倒だから建前で人付き合いしていたこともあったなー。ので、成海に惹かれちゃうのもすごく共感できる。レビューをみるとハッピーエンドではないみたいだけど、水帆がよいほうに進んでくれるといいなーと期待をこめて、読み続けようと思います。
どれに当てはまるのかなぁと思いながら読み進めて行き、
結局はどれもが当てはまるというか、全てを内包する物語だったんじゃないかと思いました。
ラストはミステリーらしい終わり方でした。
卒業後、一人の地味だった同級生のお葬式に集まったメンバーから始まるストーリー。
今どう過ごしてるかの繋がり、それぞれの関係性。家庭環境。
昔は子供だったから知らなかったし、知ろうともしなかったけど
今だから気になる違和感だとか、ヒビが入ったり深まる人間関係。
まだ大人になりきっていない世代のそれらに焦点を合わせて
過去と今を行ったり来たりする歪さが、
大人には懐かしくも苦しい物語です。
成海のようなタイプの男との幸せな未来はありえないから、この結末しかないと思う。
何人かの主要な登場人物からの視点でストーリーが描かれているのに、ただ一人だけ成海からの視点が描かれていないので、成海の気持ちが最後まで謎のままだ。人の気持ちを考えず、自分の気持ちのまま行動する成海は発達系?水帆との最後の別れのシーンはひどすぎる。別れを惜しむでもなく、「じゃ、もう俺行くから。」と水帆を一人で置いていく場面からは水帆への愛は全く感じられない。
では、成海にとって水帆はどんな存在だったのか?
他の遊び相手の女とは少し違う。深い人間関係が苦手な成海だが、自分と似ている水帆に興味を持ち、わずかだが変化をもたらした。
人間の脳は簡単に自分を騙す。
最後に、水帆が子供の頃好きだったお兄さんに会って、自分の記憶の改ざんに気づくシーンが象徴的だった。
いずれ、成海の事もどんな奴なのか気づくときが来るのだろう。
しかし、図書館の館長さんが言っていたように、人を愛する事はそれだけで価値があると思う。なぜなら、それにより水帆自身が変わった。
心理という深いテーマの中で関わるほぼ全ての人の、光と闇が交互に織り込まれて、救いと、絶望を繰り返してなんだか疲れました(笑)
面白かったけど、何度も読み返せる体力はないと言うか。幸福感は得られなかったです。(わたし的には)
でも、作品として面白かったです。
得たものもあったような感じもします。
挑む様な気持ちになったというか(笑)
私的には作者の意図と、読んだ皆さんが何を感じたか大変興味深いです。
美人だけど人と壁を作ってしまう大学生のみずほに、ある日、高校時代の同級生、折口さんの訃報が届く。彼女は顔も忘れていたほど、存在感の薄い女の子だったけれど、葬儀場で彼女の母親から思わぬ事実を告げられたことから、彼女の過去を探ることで、自分探しの旅が始まる。
人と距離を作ってしまっていた自分の心を直視して、誰かと深く関わることに少しずつ挑戦していくみずほ。そこには、幼い頃からの家族との問題があり、親に気に入られるためにやってきた行為が、今の自分を作っていることを実感する。
初めて人を知りたいと思わせてくれた、高校時代の同級生の男の子、成海。成海の暗い闇を知り彼から逃げた高校時代。でも折口さんの過去はいつか成海とつながり、改めて成海を知ろうとするみずほの葛藤が痛々しくも美しい。
主人公水帆の元に、突然掛かってきた訃報の電話。高校の同級生の折口はるかが亡くなったと。
誰も友達がいなかった折口はるかが、何故か水帆と友達だと生前母親に話していたと。母親からお礼を言われるが、友達ではなかったと本当の事を言い落胆させてしまう。
改めてお参りに伺った水帆に、母親からあるお願いをされる。
クールで他人に立ち入り過ぎないようにしてきた水帆だが、そんな自分を変えたい気持ちもあり、その願いを聞き入れ折口さんの付き合っていた男を探し始める。
先が全く読めない、ピースを一つづつ埋めていくようなストーリーが新鮮でいい。
確かに…ぐちゃぐちゃになった小さなピースの一つ一つを探し出して、はめ込んでいくようなストーリーでした。登場人物がそれぞれにいろいろな形で繋がっていて、幼少期から20歳になるまでの長い時を経ての出来事の繋がりもあります。そしてそれぞれが、その時その時で傷つき、苦しみ、迷い、絶望しながらも進んでいきます。その度毎に、読んでいるこちらも心が痛みます。いつの間にかその世界に引き込まれていきます。私はあまり成海くんは好きになれなくて、ヒロインに目覚めてほしい…と思いつつ、彼にふりまわされながらも自分自身の感情を解放できるようになっていく彼女を応援していました。ハッピーエンドではないのが残念とか、最後がつまらないというレビューもありますが、私はエンディング前のクライマックスはすばらしいと思いますし、これ以上のエンディングはないのではないかとも思っています。感動の嵐です。最後の成海母とヒロイン母の繋がりのところがしっくり理解できていないので、もう1度じっくり読み直してみたいと思っています。
高校のクラスメイト。全く接点も無くイジメを受けていた級友。大学生になって彼女の死をきっかけに、彼女の妊娠堕胎…。
彼女の母親から相手を探して欲しいと言うお願いから、再びいろんな人と出会い関わっていく中で自分を見直して、そして友達との関わりを考えていく。
家族や友人、心を許せた人。
再び出会い修復し、改めて相手のことを考え思い合い。
1人の死をきっかけに周りの関係を、そして自分を見直していく。
結末はどうなるのかまだわからないけれど、自分の今までを振り返る良い機会になりました。
ただのラブストーリーではありません。
誰にでもある多感な時期の友情と、大人になろうとしている時期に自分を振り返る主人公。
今までそれで良かったのか。後悔してしまっているのか。
すごく考えてしまいました。
スタートが重い感じで避けていましたが、読んでみたら引き込まれました。
ぜひ、皆さんに読んでみて欲しいです。
絶対おすすめします。