3.0
旦那に勧められて読みましたが私にはハマりませんでした。私の理解力の問題でしょうね。
旦那はこの作者さんは天才だ、と言ってます。
- 0
旦那に勧められて読みましたが私にはハマりませんでした。私の理解力の問題でしょうね。
旦那はこの作者さんは天才だ、と言ってます。
グロい殺戮ものや、能天気な転生もので溢れているなかでなかなか面白いマンガです。重たいストーリーですが、いなくなった人間の声や姿が動く資料で残るのは怖いです。
テレビで紹介されていて絶賛だったから読んでみたけど、ちょっとよくわからなかったかな。読後感はもわっとした気持ちになって、スッキリとはしませんでした。
この作者さんの漫画はコマ割りがすごくてどんどん引き込まれてしまいます。話もあまりない感じでシュールです。
なかなか、最後まで読んでも謎だった(笑)気になるから見てしまったけど、ところどころ?が浮かんでた。わたしの読解力が足りないのかも。。。
読了後、純粋にこの作品の世界観、展開を描けるなんてすごいなあという気持ちになりました。マンガというよりは短編映像作品のような印象です。
マンガなのに映画を観たくらい、胸いっぱい、お腹いっぱいになる作品でした。視点がほとんど常に主人公で構成されているけども、全然飽きがこない。映画ってそもそも編集(あたりまえだけど)されたもので、削ぎ落としていった先に美しいもの、またはおどろおどろしくても制作者が見せたいものが形になったものなんだなと、考えさせられました。時折別アングルから現実を挟み込んできて、でも、それすらももしや...と思わせる、画面越しとの切替がとても秀逸でした。
まずびっくりしたのは父の語りで明らかにされる映画の母と、現実の母のギャップ。ここらへんから読者が見せられているものは本物(優太一人の思い込みではない、普遍的で確かな現実)なのかが一気に疑わしくなり、同時に、当たり前の話かもしれないが、「映画」とは現実なのかフィクションなのか、映画とは何なのかが怪しくなりだす。しかし、そこから描き出される「人がどのように死者を思い出すか」ということは生きている我々が決められるということと、どのように母そして絵梨を思い出したいかという優太の気持ちであり、人の生き様や印象が何層も多角的に立ち現れてくる。それと相対して一面的に描かれるのが、この漫画の絵であり、一貫して映画のフィルム越しのような画角で、それが何が現実なのかフィクションなのかをまたわからなくする。しかし、人の像や性格、生き様死に様も映像や言葉などの媒体を使って説明する際には、いつも個々人が捉えた主観的な形とならざるを得ず、他人から見ればそれらは幻想に近い「フィクション」なのかもしれない。私たちのフィクションと現実には二分できない、何層にも重なる人生の深みをスピーディーかつ膨大な優太の人生をかけて切り取った作品であった。