5.0
寝食忘れるほどにハマる
倉田さんの方のコミックスから入り、どうにも続きが気になって小説を13巻大人買いし、5日で読みきりました。
それ位引き込まれる。
事件の謎解きも面白いですが、キャラクター設定がしっかりしていて人物描写が丁寧。
伏線のはり方や物語の背景も綿密に考えられてて、読み込んでいく毎に新たな発見もあります。
正直、小説なんて一度読めば二度と読まない方なんですが、全巻読んだ後の余韻が長く何度も読み返したくなります。
謎解き以外に惹かれるもう一つの理由は猫猫と壬氏の関係。
焼けた鉄の様な熱い感情をぶつける壬氏に対して、ぬるま湯の様な温度でしか返せない猫猫。読んでいて二人の関係にヤキモキしますが、着実に関係を深めていく過程が本当にキュンキュンします。
個人的に好きなキャラクターは羅半兄。
人が良すぎる(笑)。
自分では自覚してませんが、周囲からはプロ農家として認められ、宿場町の宿に忘れた日記帳はのちのち作者不明のまま農業の専門書として編集されるとか、13巻の阿兄正伝は笑いました。羅半兄の人柄がよく出ている。
この小説、どこまで続くのか、どういう終わり方をするのか分かりませんが、猫猫と壬氏にはどうか幸せになってほしい。正直、猫猫にはもう少し壬氏に対して心を開いて甘えてほしいと思います。
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