[小説]薬屋のひとりごと

あらすじ

大陸の中央に位置する、とある大国。その皇帝のおひざ元に一人の娘がいた。名前は、猫猫(マオマオ)。花街で薬師をやっていたが現在とある事情にて後宮で下働き中である。そばかすだらけで、けして美人とはいえぬその娘は、分相応に何事もなく年季があけるのを待っていた。まかり間違っても帝が自分を“御手付き”にしない自信があったからだ。そんな中、帝の御子たちが皆短命であることを知る。今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っている話を聞いた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始める。呪いなどあるわけないと言わんばかりに。美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。人間には興味がないが、毒と薬の執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。きれいな薔薇にはとげがある、女の園は毒だらけ、噂と陰謀事欠かず。壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。

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  1. 薬屋のひとりごと
    薬屋のひとりごと
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:580pt

    大陸の中央に位置する、とある大国。その皇帝のおひざ元に一人の娘がいた。名前は、猫猫(マオマオ)。花街で薬師をやっていたが現在とある事情にて後宮で下働き中である。そばかすだらけで、けして美人とはいえぬその娘は、分相応に何事もなく年季があけるのを待っていた。まかり間違っても帝が自分を“御手付き”にしない自信があったからだ。そんな中、帝の御子たちが皆短命であることを知る。今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っている話を聞いた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始める。呪いなどあるわけないと言わんばかりに。美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。人間には興味がないが、毒と薬の執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。きれいな薔薇にはとげがある、女の園は毒だらけ、噂と陰謀事欠かず。壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。

  2. 薬屋のひとりごと 2
    薬屋のひとりごと 2
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:600pt

    後宮女官を解雇させられた猫猫(マオマオ)は、花街に戻ってきた。しかし、戻るや否や、今度は超美形の宦官壬氏(ジンシ)のお付として、外廷に出仕することになる。壬氏への嫉妬から他の官女たちにからまれ、倉庫の小火、官僚の食中毒、腕利き職人が残した不変な遺言の調査など奇妙な事故や事件が多発する。いろいろな事件が重なりあう中、それらはある一つのことに収束することを猫猫は知る。そこにはある人物の思惑があった。そしてそんな中、壬氏に付きまとう武官羅漢(ラカン)が現れる。変人として有名なこの男は、何かにつけて壬氏に問題を持ってくるようになる。それは、羅漢が古い緑青館の馴染みで猫猫をよく知っていたためであった。猫猫に対してただならぬ執着を持つ羅漢に対して、猫猫の態度は普段と少し違っていた。いつもの飄々とした雰囲気と違う猫猫を気づかい、羅漢から守ろうとする壬氏であるが――。羅漢の本当の狙いとは一体?型破りな薬屋の娘と超美形だがどこか残念な宦官、それに巻き込まれる人々。薬と毒、宮廷と花街、官と妓女、そして過去と現在が交わる中で、物語は紡がれていく。

  3. 薬屋のひとりごと 3
    薬屋のひとりごと 3
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:620pt

    玉葉妃の妊娠により、再び後宮に戻ってきた猫猫(マオマオ)。皇帝の寵妃ということもあって、それは秘密厳守。しかし、女たちの腹の探り合いは日常茶飯事で、しかも、後宮内だけでなく外部からも怪しげな動きが見え隠れする。それとともに、後宮外では壬氏たちが隣国の特使の要求に頭を悩ませていた。特使たちは、数十年前にいたという妓女、それが見たいと無理難題を言ってきたのである。花街の事情に詳しい猫猫に相談を持ちかけてくるが、それは意外な人物であり――。猫猫はその美女にかわる絶世の美人を用意することとなる。茸中毒で死んだ妃、後宮内の廟の秘密、先帝がかかった呪い、その謎を解くにつれ、壬氏が宦官の枠を超えて扱われていることに猫猫は気が付く。そして、猫猫はその壬氏の願いで、後宮を出て北の避暑地へと同行することになる。そこで待っていたのは、腹に一物持った高官たちと再び壬氏の命を狙う者たちだった。猫猫たちは、無事、宮中に戻ることはできるのか!?

  4. 薬屋のひとりごと 4
    薬屋のひとりごと 4
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:620pt

    壬氏が宦官ではないと知ってしまった猫猫。後宮内で皇帝以外のまともな男がいるのはご法度、それがばれないようにどきどきする毎日を過ごす。そんな中、友人の小蘭が後宮を出て行ったあとの就職先を探していることを知る。猫猫と子翠はそんな小蘭のために伝手を作るために後宮内の大浴場に向かう。その折、気弱な四夫人里樹妃が幽霊を見たという話を聞いてそれを解決すべく動き出す。一方、翡翠宮では玉葉妃の腹の子が逆子だとわかる。ろくな医官もいない後宮でこのまま逆子を産むことは命に関わると、猫猫は自分の養父である羅門を後宮に入れるよう提案するが新たな問題が浮上する。後宮内で今まで起きた事件、それらに法則があることに気が付いた猫猫はそれを調べようとして――拉致される。宮廷で長年黒く濁っていた澱(おり)、それは凝り固まり国を騒がす事態を起こす。

  5. 薬屋のひとりごと 5
    薬屋のひとりごと 5
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:600pt

    子の一族の反乱がおさまり、宮廷では皇子が生まれたことで玉葉妃が正室になった。壬氏もまた、宦官ではなく皇弟として政を行うこととなる。一見、何事もなく平和におさまったかに見えたが、都にはすでに不穏な空気が漂っていた。猫猫はといえば、謎の毒菓子事件、蝗害への不安、紙の村の所有権問題……いつものごとく巻き込まれ、首を突っ込むことになる。また、壬氏からの命令で、玉葉后の故郷、西都へと向かうことになった。色とりどりの花たちが咲く舞踏会で何者かの陰謀が渦巻いていく。猫猫はその思惑を暴くことができるだろうか! ?

  6. 薬屋のひとりごと 6
    薬屋のひとりごと 6
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:600pt

    西都にて、壬氏に求婚された猫猫。今まであやふやだった関係が大きく変わろうとしていた。今までと変わりなく接したい猫猫に壬氏は焦る。皇弟として、政に関わる者に恋という自由はない。猫猫もまた、壬氏の心を知りつつも、己の立場を考えると首を縦に振ることはできない。軍師羅漢の縁者、それが西都で用意された猫猫の肩書だった。猫猫は重い気持ちのまま、ある決断をくだすのだが────。

  7. 薬屋のひとりごと 7
    薬屋のひとりごと 7
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:600pt

    里樹妃との一件が片付いたのもつかの間、猫猫の元に高順が厄介ごとを持ってやってくる。どんな用事かと言えば、猫猫に女官試験を受けないかというものだった。猫猫は、半ば強制的に試験を受ける羽目になる。新しく医官専属の女官となった猫猫の前に現れるのは、面倒くさい変人軍師に厳しい上司の医官たち、それと同僚たる同じ女官たちだが――。猫猫は同僚たちにお約束の通り嫌がらせを受ける。特に、女官の首領である姚(ヤオ)は猫猫に対して突っかかってくるのだった。

  8. 薬屋のひとりごと 8
    薬屋のひとりごと 8
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:630pt

    毒で体調を崩した姚が医局勤めに戻れるようになった頃、猫猫のもとに大量の書物が届いた。送り主は、変人軍師こと羅漢。碁の教本を大量に作ったからと、猫猫に押し付けてきたらしい。興味がないので売り飛ばそうかと考える猫猫の考えとは裏腹に、羅漢の本によって、宮中では碁の流行が広がっていくことになる。一方、壬氏はただでさえ忙しい身の上に加えて、砂欧の巫女の毒殺騒ぎや蝗害の報告も重なり、多忙を極めていた。そんな中、宮廷内で碁の大会が企画されていることを知った壬氏は、羅漢のもとに直接交渉をしかけに行く。開催場所を壬氏の名前で提供する代わりに、さぼっている仕事をこなすように説得するのだが――。

  9. 薬屋のひとりごと 9
    薬屋のひとりごと 9
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:650pt

    壬氏の一世一代の行動の結果、とんでもない秘密を共有することとなってしまった猫猫。折しも後宮は年末年始の休暇に入る時期。実家に帰りたくない姚は、猫猫の家に泊まりたいと言い出した。とはいえお嬢様を花街に連れていくわけにもいかず、姚と燕燕は紹介された羅半の家に泊まることになる。一方、口外できない怪我を負った壬氏のために、猫猫は秘密裏に壬氏のもとに通わなくてはならなかった。できる範囲で治療を施していくが、医官付き官女という曖昧な立場に悩まされる。壬氏が今後さらに怪我を負わないとも限らないが、医官にはなれない猫猫は医術を学ぶことはできない。そこで、羅門に医術の教えを乞おうと決めるのだが――。

  10. 薬屋のひとりごと 10
    薬屋のひとりごと 10
    日向夏 / しのとうこ
    必要ポイント:680pt

    無事に西都に到着した猫猫。環境は変化しても仕事は相変わらずで、薬屋として、また医官手伝いとして働いていた。どこに行っても呑気なやぶ医者に、何を考えているかわからない新人医官・天祐。猫猫は、壬氏の火傷が二人にばれないようにとひやひやしながら西都での日々を過ごしていた。 壬氏もまた皇弟として政務をこなす毎日だが、西都側は壬氏を名前だけの権力者として扱っていた。そんな中、猫猫は農村部を視察するために連れて来られた羅半兄とともに農村へ行くことに。視察するにあたって、かつての羅漢の部下・陸孫が動いていることに気付く。彼は、中央とは異なる農村部のやり方に疑問を持っていた。一方、かつて起こった大蝗害の生き残りの老人と出会うのだが-----。

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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    寝食忘れるほどにハマる

    ネタバレ レビューを表示する

    倉田さんの方のコミックスから入り、どうにも続きが気になって小説を13巻大人買いし、5日で読みきりました。
    それ位引き込まれる。

    事件の謎解きも面白いですが、キャラクター設定がしっかりしていて人物描写が丁寧。
    伏線のはり方や物語の背景も綿密に考えられてて、読み込んでいく毎に新たな発見もあります。
    正直、小説なんて一度読めば二度と読まない方なんですが、全巻読んだ後の余韻が長く何度も読み返したくなります。

    謎解き以外に惹かれるもう一つの理由は猫猫と壬氏の関係。
    焼けた鉄の様な熱い感情をぶつける壬氏に対して、ぬるま湯の様な温度でしか返せない猫猫。読んでいて二人の関係にヤキモキしますが、着実に関係を深めていく過程が本当にキュンキュンします。

    個人的に好きなキャラクターは羅半兄。
    人が良すぎる(笑)。
    自分では自覚してませんが、周囲からはプロ農家として認められ、宿場町の宿に忘れた日記帳はのちのち作者不明のまま農業の専門書として編集されるとか、13巻の阿兄正伝は笑いました。羅半兄の人柄がよく出ている。

    この小説、どこまで続くのか、どういう終わり方をするのか分かりませんが、猫猫と壬氏にはどうか幸せになってほしい。正直、猫猫にはもう少し壬氏に対して心を開いて甘えてほしいと思います。

    by 柚伽
    • 68
  2. 評価:3.000 3.0

    さすが原作

    サンデーGXのほうのコミックスが大好きで、続きが待ちきれず原作小説にも手を出してみました。
    より多くの人手を経ているだけあって、コミックスのほうがストーリーのテンポが良く、日本語が整っていて、人物描写も素敵です。
    やっぱり原作で先のストーリーを知ってしまうのは惜しい、、サンデーGX版で真っ先に楽しみたいので、既にコミックス化されているところまでで小説は読み止めました。
    同人小説的な味があるので、原作小説の方が肌に合う人も多そう。
    なにより、この原作あってのコミックスなので、原作に感謝です。

    • 54
  3. 評価:5.000 5.0

    やっぱり原作が一番なんだと思う

    ネタバレ レビューを表示する

    原作の小説は、漫画の後に読み始めました
    漫画ではなかった描写だったり
    細やかな点はやはり原作だなと思います
    漫画から読んだので登場人物のイメージがしやすくて
    さらに読むのが楽しくて1週間以内で追いついてしまいました
    続きが気になって仕方ない!!

    • 10
  4. 評価:5.000 5.0

    NEW

    ネタバレ レビューを表示する

    アニメ、漫画と来て、より詳細に小説を読みたくなりました。
    まおまおの鋭い観察眼と知識量、冷静な判断力と、押さえきれない好奇心で、あっという間に周りからの信頼を得てなくてはならない人に。かっこいい女性ですねぇ。
    じんし様との関係性も変わっていくようで、見逃せません。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    ハマります

    ネタバレ レビューを表示する

    コミカライズから入りました(2作品とも読みました)。
    2作品の描き方が微妙に違うので、原作も読みたくなり(我慢出来なくて)13巻大人買いしました(笑)
    コミカライズが先だったし、途中に挿絵があるので場面を想像しやすかったです。
    猫猫と壬氏の関係、雀さんや馬一族、漢家…なんとも言い難い人々
    話の伏線も巧妙で、あれがこうなるの?え?え?奥深くて感心することしきり。
    1巻1巻、読み応え充分でした。
    最後の最後の壬氏の選択が切なくて涙しました。次はどんな話になるのか、待ち遠しいです。

    • 3

すべてのレビューを見る(213件)

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