[小説]薬屋のひとりごと
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あらすじ
大陸の中央に位置する、とある大国。その皇帝のおひざ元に一人の娘がいた。名前は、猫猫(マオマオ)。花街で薬師をやっていたが現在とある事情にて後宮で下働き中である。そばかすだらけで、けして美人とはいえぬその娘は、分相応に何事もなく年季があけるのを待っていた。まかり間違っても帝が自分を“御手付き”にしない自信があったからだ。そんな中、帝の御子たちが皆短命であることを知る。今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っている話を聞いた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始める。呪いなどあるわけないと言わんばかりに。美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。人間には興味がないが、毒と薬の執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。きれいな薔薇にはとげがある、女の園は毒だらけ、噂と陰謀事欠かず。壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。
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戌西州を襲った大蝗害。過去の蝗害を知る者は少なく、人々は混乱する。西都や国境近くでも、食糧の強奪や暴動が頻繁に起きていた。猫猫は何もできない自分を歯がゆく思いつつも、できる限りのことをやっていた。それは中央からの客人である壬氏も同様で、身の安全のためという名目の軟禁生活を強いられながらも、蝗害を予見していたことで、中央からの支援物資を早く受け取ることができた。だが、その手柄は壬氏ではなく西都の領主代行・玉鶯のものとして扱われてしまう。 手柄の横取りに猫猫は腹を立てるが、当の壬氏はどこ吹く風で、皇弟という立場を最大限に利用して戌西州への支援要請を行う。また、物資が不足する中、猫猫にさまざまな問題が火の粉となって降りかかる。謎の腹痛に苦しむ玉鶯の孫娘。変人軍師・羅漢が連れてきた棋聖と呼ばれる老人。同僚の医官・天祐の奇行。そして、消息不明だったあの人が帰ってくる? 一方、西都では皇弟に対する不満が高まっていく。蝗害による飢えや病に苦しむ民衆は、とうとう皇族である壬氏へ怒りの矛先を向けることに。守り支えていたはずの民衆に恨まれてしまった壬氏の決断は? 不審な動きを続ける領主代行・玉鶯の狙いとは? そして、猫猫は無事、危機を脱することができるのか? *本商品にはドラマCDは付いておりません。
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玉鶯は、蝗害は異民族のせいで起きたと憤る民を鎮める名目で、砂欧に戦争を仕掛けようとしていた。壬氏は戦を避けようと頭を悩ませていたが、玉鶯の暗殺という思わぬ形で戦を回避することになる。しかし、領主代行を失った西都の舵を取る者がいない。壬氏は、いやいやながら西都の政務を執ることになった。猫猫は、心身ともに疲弊する壬氏を気遣いながら、怪我人や病人を診る日々を送っていた。そんなある日、壬氏は、領主代行だった玉鶯の息子たちを、西都のために後継者として政治を教え、育成してほしいと頼まれる。しかし、玉鶯の長男・鴟梟はどうしようもない無頼漢であった。他の二人も後継者教育を受けたことなどないことがわかり、猫猫は頭を抱えてしまう。だが、猫猫たちは否応なしに西都のお家騒動に巻き込まれてしまう。玉鶯の三人の息子たちを後継者として育成してほしいと頼まれたうえ、鴟梟の息子・玉隼は中央から来た猫猫たちを目の敵として邪魔をしてくる。誰が西都を継ぐのか……多くの思いが交錯する中、猫猫の元に事件が舞い込む。玉鶯の孫たちの不仲。醸造所で起きた食中毒。謎の病を訴える異国の娘。そしていつも以上に不可解な行動をする雀。彼女の本当の目的とは一体何なのだろうか。そして、雀の本当の顔も明かされることになるのだが---。猫猫は無事、中央へと帰ることができるのだろうか。そして、壬氏との関係をはっきりさせる時が来るのだろうか。(本商品にドラマCDは付いていません)
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TVアニメ2023年放送決定! 猫猫役は悠木碧さん。シリーズ累計2100万部の最新巻は猫猫が壬氏の思いに対する選択に…?西都に残る人たちと別れ、一年ぶりに中央に帰ってきた猫猫たちは、また以前の仕事に戻る。蝗害、西都のお家騒動からようやく離れることができて、平穏な日々が戻ってくるかに思えたが――。猫猫が帰って来てもまだその友人たちに居候されて困る羅半。上司のげんこつを食らいながら、毎日面白そうなものを探す天祐。面倒くさい客の相手をしながら、どのように技女を引退するか考える女華。弟の恋についてあれこれ画策する麻美。お嬢さまの心境に不安しかない燕燕。言動と心境にずれが生じ、ちぐはぐな行動ばかりしてしまう姚。蝗害の災禍にたった一人立ち向かい、生きて西都に戻った羅半兄。西都でも中央でもそれぞれ違う人生があり、皆が皆、自分なりの悩みを抱えて生きていた。猫猫といえば、壬氏の思いに対して素直になる道を選ぶ。ただ、そこに大きな問題が存在することも理解していた。官僚の中には玉葉后の息子が東宮にふさわしくないからと、他の皇族を立てようと考える者たちがいた。壬氏はもとより、梨花妃の皇子や、数代前の皇族の血筋までたどろうとしている様子。国の頂きに近い者には平穏な日々など望むべくもない。今巻は猫猫のゆかりの人々の視点からも、人生を見ていく。彼ら、彼女らはどう考え、どう生きていくのか。また、猫猫は壬氏をどう受け止めていくのか。都の人々のそれぞれの思いが大きく動いていく。
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シリーズ累計2400万部突破! 2023年10月よりTVアニメ放送開始。最新巻では中央に戻ってきた猫猫たちに新展開が!中央に戻り、外廷の医務室勤務になって医官たちの仕事を手伝う猫猫。後輩もでき、新しい部署にも慣れていく。しかし猫猫たちが不在の間に、宮廷では妙な派閥争いが起きつつあった。正しき血統を維持しようとする皇太后派と、新しき流れを作ろうとする皇后派。安氏と玉葉の意思とは裏腹に、周りは次第にきな臭くなっていき、特に若い武官たちの間では、傷害沙汰が繰り返されていた。そんな中、猫猫は姚に頼まれて「名持ち」の一族の会合に参加することになるのだった。皇帝によって一族を表す『名』を与えられた「名持ち」の者たち。時は流れ、滅族滅となった一族もあれば、新たに起こる一族もある。そして、元上級妃である里樹の実家、卯の一族は衰退しつつあった。名持ちの会合で猫猫は卯の一族とかつて親交があった辰の一族と対面する。辰の一族がかつて皇帝より賜りし家宝を探すために――。また、花街でも女華が持つ玉牌が何者かに狙われる。辰の家宝、翡翠牌、華佗の書。皇族の末裔の謎に絡む陰謀!馬閃、そして羅半兄の恋の行方は?時代の移ろいに翻弄される猫猫たち。錯綜する思惑の中、猫猫は真実を見抜けるだろうか。
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TVアニメも大ヒット! シリーズ累計3300万部突破の原作最新刊は投薬実験と外科手術がカギに? 禁書に記された名前とは?翡翠牌の持ち主である皇族の末裔を追う中で、猫猫たちは禁書でありながら優れた医学書でもある『華佗の書』を手に入れた。傷んだその書が復元されるのを待つうち、医官たちは抜き打ち試験を受けさせられる。猫猫は試験に合格して養父である羅門の下で投薬実験を行うことになり、羅門から医術について学べることを喜ぶが、その実験は大掛かりであり、市井の病人たちを使うというものだった。薬が効かぬ者は、場所を移されて外科手術が行われるという。医官たちを集めて大掛かりな投薬実験が繰り返されるが、一体何のために? そして誰のために?猫猫の疑問は、口に出すことは許されない。他の医官たちも実験の目的に薄々気づきつつも、誰も答えをはっきり言おうとしない。やんごとなき身分のかたが病に臥されたと気づいても、それを公にすることは国を揺るがすことになると、皆が皆わかっている?そして、猫猫は復元された『華佗の書』を壬氏に見せてもらうことになるが、そこには、決して忘れられぬ名前が書かれてあるのだった。『曼陀羅華』。朝顔に似たその植物は、とある秘薬の材料だったのである。
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みんなのレビュー
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寝食忘れるほどにハマる
倉田さんの方のコミックスから入り、どうにも続きが気になって小説を13巻大人買いし、5日で読みきりました。
それ位引き込まれる。
事件の謎解きも面白いですが、キャラクター設定がしっかりしていて人物描写が丁寧。
伏線のはり方や物語の背景も綿密に考えられてて、読み込んでいく毎に新たな発見もあります。
正直、小説なんて一度読めば二度と読まない方なんですが、全巻読んだ後の余韻が長く何度も読み返したくなります。
謎解き以外に惹かれるもう一つの理由は猫猫と壬氏の関係。
焼けた鉄の様な熱い感情をぶつける壬氏に対して、ぬるま湯の様な温度でしか返せない猫猫。読んでいて二人の関係にヤキモキしますが、着実に関係を深めていく過程が本当にキュンキュンします。
個人的に好きなキャラクターは羅半兄。
人が良すぎる(笑)。
自分では自覚してませんが、周囲からはプロ農家として認められ、宿場町の宿に忘れた日記帳はのちのち作者不明のまま農業の専門書として編集されるとか、13巻の阿兄正伝は笑いました。羅半兄の人柄がよく出ている。
この小説、どこまで続くのか、どういう終わり方をするのか分かりませんが、猫猫と壬氏にはどうか幸せになってほしい。正直、猫猫にはもう少し壬氏に対して心を開いて甘えてほしいと思います。by 柚伽- 68
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3.0
さすが原作
サンデーGXのほうのコミックスが大好きで、続きが待ちきれず原作小説にも手を出してみました。
より多くの人手を経ているだけあって、コミックスのほうがストーリーのテンポが良く、日本語が整っていて、人物描写も素敵です。
やっぱり原作で先のストーリーを知ってしまうのは惜しい、、サンデーGX版で真っ先に楽しみたいので、既にコミックス化されているところまでで小説は読み止めました。
同人小説的な味があるので、原作小説の方が肌に合う人も多そう。
なにより、この原作あってのコミックスなので、原作に感謝です。by りあこ2012- 54
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5.0
やっぱり原作が一番なんだと思う
原作の小説は、漫画の後に読み始めました
漫画ではなかった描写だったり
細やかな点はやはり原作だなと思います
漫画から読んだので登場人物のイメージがしやすくて
さらに読むのが楽しくて1週間以内で追いついてしまいました
続きが気になって仕方ない!!by たたったぽんぽん- 10
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5.0
NEWアニメ、漫画と来て、より詳細に小説を読みたくなりました。
まおまおの鋭い観察眼と知識量、冷静な判断力と、押さえきれない好奇心で、あっという間に周りからの信頼を得てなくてはならない人に。かっこいい女性ですねぇ。
じんし様との関係性も変わっていくようで、見逃せません。by Ely/////- 0
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5.0
ハマります
コミカライズから入りました(2作品とも読みました)。
2作品の描き方が微妙に違うので、原作も読みたくなり(我慢出来なくて)13巻大人買いしました(笑)
コミカライズが先だったし、途中に挿絵があるので場面を想像しやすかったです。
猫猫と壬氏の関係、雀さんや馬一族、漢家…なんとも言い難い人々
話の伏線も巧妙で、あれがこうなるの?え?え?奥深くて感心することしきり。
1巻1巻、読み応え充分でした。
最後の最後の壬氏の選択が切なくて涙しました。次はどんな話になるのか、待ち遠しいです。by 梟姐さん- 3
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