5.0
途中から海外ドラマのような大作でした!
最初は、あまり期待せず読んでいましたが、12話の結婚式終えたあたりから、良い意味で裏切られたというか、、意外と壮大なスケールでびっくり、中弛みもなくクライマックスまで夢中で一気読みしました。
所々に、なんとなくHBOの大ヒット海外ドラマを彷彿とさせる場面があったように感じました。
そして、華やかな彩色が施されている点も、展開する物語の主軸になるものたちに息を吹きこんでいて、緊張感や美しさが伝わってくる。。
まるで海外ドラマを見ているような気分になりました。
途中から面白く感じた理由の一つは、物語のヒロイン ”ロベリアの悪女” と呼ばれるエルザのキャラクターに強烈に惹きつけられたことです。
凛としてて強い女性だなと思って読んでいたら、それだけじゃない、騎士の喧嘩を秒で止める程、めちゃくちゃ強いのでビックリしました。笑
エルザと政略結婚する ”北の怪物”レンも、
最強騎士団の誰よりも強いのですが、
エルザは得意な破壊魔法の他、
レンから授かった冬の魔法、
さらに途中から覚醒するアルンデル魔法
と三つの魔術を持つほど強くなっていく。
そして優雅で賢く、悪評についても考え方は人それぞれとあえて自己弁護もしないところがかっこよかったです。
エルザとレンが出逢うまでは、お互いに傷を持ち孤独に生きていて、
“伴侶として最善は尽くすが愛は求めない”
という約束で結婚をしたわけですが、
二人に愛が芽生えるまで意外と早かった点は、逆に焦ったくならないので良かったと思います。
中盤から、夫婦、騎士団達が力を合わせて敵アルデルンの主との戦いに焦点を当てて、その間の謎解きも楽しめました。
戦いの中、誰も入る余地がない程、エルザとレンの愛がブレないところも勿論良かったです。
ヤキモチがきっかけで愛に目覚めてからのレンの溺愛っぷり、エルザを傷つけたり侮辱する者たちには容赦なく冷徹なところも素敵でした。
そして敵との攻防、最終決戦は本当に素晴らしかったです。英雄と女神になった二人。
後半の悪役 ”聖女と呼ばれる妹”リリエルが、とことん堕ちていく姿は爽快で、その数年後の哀れな姿がきちんと描かれていて納得の結末でした。
唯一気になっていたエルザの弟の行方にも安堵しました。そしてその流れから、レンとエルザが子供達と登場するハッピーエンド。
すごく綺麗で完璧な最終回でした!
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