5.0
作者の意図するもの?
読者が納得しても、納得しなくても、物語は終わりを告げる。終盤は皆が落ち着いて穏やかに暮らしているようだが、最初から中盤までは酷かった。これでもかというほど理不尽な行為が繰り返され、主人公はボロボロになった。今は落ち着いている父も罪深い事をたくさんしたし、義弟も実の父の血を引く強引さがあり、悪魔のような継母の根性は変わらないし、祖母の無念は晴らされていない。快くんも最初は冷酷で酷い男だった。主人公は彼らに苦しみ続けた末、それを乗り越えようとしているのは立派だが、彼らの罪は消えたわけではない。彼らはしたことの報いを受けることなく物語が終わるのは何故だろう?作者はそれを私たち読者に託したのかもしれない。あなたならどうすると?そういう意味で読者の心に深く残る作品であることは間違いない。
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『未』成熟