れれこしゃんしゃんさんの投稿一覧

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11 - 20件目/全69件
  1. 評価:5.000 5.0

    母と娘の葛藤は熾烈

    幼少期、寺に預けられ育った黄理子は母を母と認めない。当時の事情はわからないが、母は才能ある女優で弟だけは手元に置いた。母の女優としての資質は認めても、母親に対する嫌悪感は消えない。それらの事情を知る人との関わりを通しても母親を受け入れる気持ちにはならない。どんなに作品が素晴らしくても、その作り手である作家の人間性に疑いを持つように、黄理子は大人になってもそのスタンスを変えない。愛する事と憎む事が表裏一体であるように、黄理子と母の関係は混沌とした流動物のように浮遊する。二人ともこの関係を改善しようとはしない。むしろ憎み合うでもなく淡々としている。二人にしかわからない事があるだろうし、二人にもわからない事もあるだろう。母と娘という宿命を背負う二人の女の生き様が興味をそそる。

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  2. 評価:5.000 5.0

    主人公パレサは信念を貫く人

    一見とらえどころのない主人公パレサは、悪女というより我儘な皇后に冷遇されながら懸命に仕える。ひょんなことから皇太子に出会い、彼に正体を見抜かれ、彼女が外国からの逃亡者で権能者であることがわかり、皇帝にも気づかれる。この国では王族だけが権能者である為、彼女のこれからの処遇が未知数だが、これからのストーリーがパレサの本領を発揮するような気がしてならない。最初は権能者であることを隠す為のぎこちなさがあったが、パレサは自身の内に秘める信念に従い、これからの生き方を選択していくような気がする。パレサはつかみどころが無いように見えたが、実は凛とした姿勢で人生を切り開いて、納得できる未来へ進んで行くに違いない。パレサのこれからに期待する。

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  3. 評価:5.000 5.0

    同僚のひとりから最愛の人へ

    同期入社の二人は忌憚なく話せる同志であり友人だった。しかし彼にとって彼女は最初から特別だったのかもしれない。彼女はそんな彼の気持ちの変化に気づかず、突然の告白とプロポーズをされて初めて彼を男として意識する。彼は一年後に結婚するから絶対俺に惚れさせると断言する。彼女は想定外のことに嬉しさ半分ドギマギするが、過去の苦い体験が彼女を不安にさせる。職場恋愛を成就させるのは苦労もあるが、この二人なら幾多の問題も解決し、彼らが描く未来へと進んで行けるはずだ。どんな邪魔が入ろうと、傷つくことがあっても、この二人はお互いを高めあっていけるから応援したい。だからタイトルがちょっと物語とそぐわない感じがして.....

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  4. 評価:5.000 5.0

    渡りに船的なきっかけが......

    清子の解体寸前で退去しなければならないアパートのオーナーが会社の部長で、水道管破裂で住めなくなって、そのまま部長の所に同居って普通ありえない。でも唐突な出来事がきっかけの同居は二人に変化をもたらす。無駄を省き合理的に生きてきた部長は清子との生活に安らぎを覚え、彼女の誠実さに触れ、手放したくない一心で新居探しは邪魔するし可愛いったらない。清子も部長の頼もしさや優しさに触れ気持ちが揺れ動いていく。これから幾多の障害が彼らを襲っても、大人の二人が選ぶことを応援したい。最初のきっかけは渡りに船的ではあったが、二人の相手に対する誠実な姿勢が光るので彼らに幸あれと祈る。

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  5. 評価:4.000 4.0

    どんなに好きでも溺れてはダメ

    付き合うきっかけは嘘から始まった関係でも、瓢箪から駒が出て両想いになる物語です。しかし実のところ部長はずっと前から知紗が好きだったのですが、彼女は同僚と付き合っていたから静観しながら3年も見守ってチャンスをうかがっていました。相手の男の社内での浮気発覚を機に二人は接近し、知紗は自身の気持ちに気づき部長の気持ちを受け入れます。けれど部長を取り巻く環境は二人を幸せに浸らせてはくれない。仕事とプライベートの問題に翻弄されながら、部長をひたすら信じたいと願う知紗は健気だが溺れてはいけない。溺れたら息ができなくなるから。流されて翻弄されてはいけない。もっと凛としていずまいを正していないと足をすくわれるよ!

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  6. 評価:5.000 5.0

    多くの気づきを与えてくれる作品

    それぞれの問題解決にあたり、マリアさんの説明やアドバイスを読むと、気づくことがたくさんあります。それは新しい発見ではなく、既に知っていることでも、忘れていたことや、置き去りに放置してしまったことを思い出させてくれることです。わかっていても、つい日々の忙しさに追われてなおざりにしてしまってることや、めんどくさいから後回しにしていることに思い当たることがあり反省する次第です。霊は科学的ではありませんが、彼女の説明はそれ以前に私たちの営みの正しい在り方を導いてくれる優しさと深さがあります。

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  7. 評価:5.000 5.0

    弱者の心の叫び

    登場人物のそれぞれが彼らの弱さの中に何らかの痛みを持っている。その痛みを隠しながら日常生活を送り、本音とは違う我慢をしながら生きている様子が現実的に描かれている。心の声が本音ならば、それに従えばと思うのは常だが、現実はそれを許さない。彼らはその弱さの中で必死にもがいているが、積極的な解決方法を見出していない。ほとんどの場合は我慢で乗り越え、気にしないことでやり過ごし日々を送っている。父の失踪、吃音、恋人への不信は彼らに重くのしかかり、心の叫びは増大する。現実社会の中での生きづらさが丁寧に描かれている。

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  8. 評価:5.000 5.0

    再生の物語

    突然終わりを告げた若き日の苦しい恋に蓋をして45歳まで生きてきた似鳥教授に訪れた新たな恋の物語です。20歳近く年の離れた女性からの告白は彼の日常を大きく変えます。驚きと嬉しさ、戸惑いと不安が交じり合う中で、今まで置き去りにしてきたものや欲しかったものに気づき、奮闘する姿がいじらしくもあります。突如現れた彼女に戸惑いながらも、神様が下さった宝物として彼女を大切に思う中年男は可笑しくもあり応援したくなります。

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  9. 評価:5.000 5.0

    このタイトル好き!

    このタイトルが好きな人って割と多いと思います。どうしても世間は結婚して一人前、子供がいて当たり前という風潮が多数を占めているから。だから適齢期になって独身でいると、結婚できないのは半人前、結婚して子供がいないのはどこかおかしいのという無言のビームを放ってくる。親も兄弟も親戚も近所もうんざりするほどのプレッシャーをかけてくる。

    独身主義者とでも言おうものなら、この少子化の時代にと総攻撃を受ける。だからこの二人のスタンスが心地よい。人生は選択の連続でできている。この二人だって気が変わるかもしれないし、結婚もあり得るかもしれない。だから外野はうるさく騒ぐなと言いたい。大きなお世話だ黙ってろと言いたい。でもこの二人の幸せを祈る。

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  10. 評価:5.000 5.0

    タイトルと物語の互換性が気になる

    主人公の彼女は臆病で自分に自信が無いけどとても真面目な人。思いを寄せる彼はイケメンの超エリートだから片思いは仕方ないと思っている。しかし彼は凄くモテるけど誠実できちんとした人で、静かに彼女を見つめながら話しかけるチャンスを窺っている。

    このふたりが求めているのは、ワクワクドキドキする素敵な恋愛なのか?何となく少し違うような気がする。二人を見てると恋愛を通して、信頼できるかけがえのない将来を託せる相手を探し求めているような気がしてならない。それは二人が誠実で真摯に向き合いながら妥協せずに関係を築いているからだ。

    だからタイトルが気になって。初恋は未熟な時の大切な思い出になるから二人はもう卒業しているはず。そして今二人は大人になって出会いお互いを求めているから、これは彼らの初恋ではない。だからタイトルとの互換性が気になる?

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