れれれこしゃんしゃんさんの投稿一覧

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11 - 20件目/全127件
  1. 評価:5.000 5.0

    物語の展開がスピーディーでリズミカル!

    シャロンは、長い妃教育の末、一方的に理不尽な婚約破棄を言い渡され、暴漢に襲われ娼館に売られる。しかし、彼女は、この唐突な出来事を冷静に受け止め、問題解決に果敢に挑む。支えてくれる人達と懸命に戦い、事件の真相を解明し、真実にたどり着くまで決して諦めない。幼少期の初恋の相手、トラヴィスと巡り合い、互いの気持ちを確かめ合うが、まるで中学生のような彼らの対応が微笑ましくも、おかしくて最高! 度重なる困難にも負けず、決してくじけない頭脳明晰な主人公がキラリと光る。一話の長さはやや短めだが、一話ごとがコンパクトでスピーディーでリズミカルなのが最高! 一話ごとにエッセンスが散りばめられ、一切の無駄な描写が無いことが素晴らしい。シャロンの勤勉さ、冷静さ、分析力の正確さは素晴らしく学ぶべき点が満載の素敵な作品。シャロンとトラヴィスに幸あれと願い祈る。

    • 1
  2. 評価:5.000 5.0

    転生した9歳の少女の運命の行方は?

    両親亡き後、嫁に行ったロジモンド公爵家で虐待の末、毒殺されて、9歳の少女に転生したイザベラが、過去の経験を駆使して懸命に生きる姿は、子供らしからぬ説得力がある。同じ轍を踏まない為の手段と行動力は9歳とは思えない決断力を感じる。苦労の末、バルムート公爵家のユータと婚約し、そこで成長し、彼らと共にロジモンドに挑む姿は騎士を思わせる勇敢さがある。亡き両親への思いがイザベラを支え、優しい婚約者のユータと手を取り合い、いつも助けてくれるバルムート公爵家のキャラハンへの感謝の気持ちを忘れず、果敢に戦い、生き抜こうとする姿が素晴らしい。復讐というよりも、如何に生きるか、どのように生き残るか、絶えず懸命にもがき、答えを見つけていく姿勢が印象的で好感が持てる。

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  3. 評価:5.000 5.0

    タイトルが物語る主人公の姿勢

    母の死後、主人公のリンは厳しく理不尽な状況の中、懸命に働き健気に生きてきた。髪の毛が皇室特有の銀色であることから公爵家に買われ侍女として勤める。どんなに虐められても蔑まれても、彼女は恨んだり、怒りをぶつけることなく、ひたすら自分に正直であろうとする。公爵家の息子に弄ばれ妊娠しても、彼を恨むことなく静かに去る。リンにとって妊娠は、唯一の家族の存在であり、かけがえのない希望の光であった。リンは無事に出産し二人で暮らすこと以外望んでいない。誰に依存することもなく、子供を愛し育てたいだけだ。お腹の中の子供を慈しむ姿が健気で、妊娠してからの彼女の笑顔が美しい。後に彼女は王室の隠し子という事実が判明し、周りの人々の思惑もあるが、彼女と子供の喜びや笑顔を壊す権利は誰にもない。

    • 5
  4. 評価:4.000 4.0

    シオアナが望んで夢みたものは?

    シオアナとエテイエンの最初の出会いは、まるでキャサリンとヒースクリフのようであったから、ちょっと錯覚してしまった。しかし、物語の展開は別物で、暗く重いものを背負う二人が、幸せを願いながらも、生い立ちの過酷さや周りの悪意により、傷つき、苦しみ、振り回され、それらの濁流に飲み込まれそうになる。二人は地位や名誉や財産が欲しいわけではない。二人はただ、お互いを見つめあい、支えあって,共に生きることだけを欲しているだけなのに、それがままならない。シオアナは、子供の頃のように、野原を駆け回り、ふざけて冗談を言って,共に過ごす時が欲しかっただけなのに。そんなささやかな、他愛のない願いすら叶わないのか? 二人の笑顔が時折悲しい。小さな願いすら叶わないのが切ない。

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  5. 評価:5.000 5.0

    野獣は意外と紳士的

    最初、タイトルの露骨さに思わず笑ってしまったのですが、読み始めると、比較的スローな流れで、いつ物語が展開するのかなと楽しみになりました。野獣といわれる赤城さんは仕事の出来るエリートな商社マンで、野獣というより、むしろ紳士的で気遣いのできる男性だと思います。ヒロインの有紗は、年齢の割に奥手で、誠実で勤勉に働く、どちらかというと地味な女性です。赤城さんに惹かれますが、内気な性格から自分をアピールするのが苦手で四苦八苦する様子が可愛いです。そんな有紗を見初める赤城さんに振り回されながら、自分の気持ちに気づいていく有紗の心模様が微笑ましい作品です。赤城さんの積極さと情熱に飲み込まれても大丈夫だから、思い切って飛び込んでみたらと応援したくなる作品です。

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  6. 評価:5.000 5.0

    過酷な生きざま

    妖のお話が好きで、しかし、のどかな妖ほのぼのストーリーではないんです。かなり過酷な妖と人間の生きざまが描かれており、人間社会との共通点もありますが、妖特有の厳しさ、悲しさ、脆さが随所に垣間見える素敵な作品です。天狗の匡と実沙緒の出会いは幼少期に始まり、匡の修業期間の10年間の空白を経て、二人は再会します。それからの二人は宿命に翻弄されながらも互いを尊重しあい、絶えず相手のことを思いやるあまり傷つけあいながら、お互いの思いを成就すべく運命と戦います。その過程があまりに素晴らしく、時には痛々しく、何故ここまで追い詰められなければいけないのかと思うほど過酷さを背おわされていますが、二人の決して諦めない生き方が感動的です。唯一の癒しは太郎、次郎、三郎の三つ子の天狗が可愛いことかな。

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  7. 評価:5.000 5.0

    内容はタイトルそのもの!

    主人公の郷原さんは、半端なく熱心なスカウトマン! 日本国中、神出鬼没で精力的に金の卵を探し、見守り、育て上げ、プロの野球選手となるべく送り出す。その手腕、行動力、情熱がとにかく凄い! 光る才能を見つければ、中学生の頃から見守り続け、親子関係、家族状況、経済事情までも考慮して選手に対応する。才能を開花させる為の、あらゆる手段を駆使して選手を理解し保護しようと試みる。仕事とはいえ、郷原さんのぶれない姿勢と情熱には驚くばかりで、頭が下がる。彼に見出された選手は幸せかもしれない。でもその栄光を勝ち取るのは選手次第。彼の仕事はプロに送り出すまで。心底野球が好きでなければできないだろう。好きなだけでもできない。彼の不屈の魂とエネルギーはどこからくるのだろう?

    • 2
  8. 評価:4.000 4.0

    組織の膿って凄いね!

    会社の人事に関わる久我さんは、少しおせっかいだけど、懐が深く、我慢強く、仕事熱心な女性で、あらゆる困難を持ち前の知恵と行動力で解決していく。それは簡単なことではない。尊敬する上司を疑わなければならないこともあったし、ゆるい後輩を鍛えなければならないし、傲慢でやる気のない社員にカツを入れなければならない。そして一人では戦えない正直な弱者に自信を与え、自己肯定感を高めることに精力的に働きかける姿は頭が下がる。決してきれいごとでは済まされない人間の恥部も含めて、久我さんは、前向きに挑む。そして決して諦めない姿勢が素晴らしい。組織は大きくなればなるほど膿がたまるようで、それに流されないように果敢に戦う姿は清々しい。久我さんのエネルギーはいったいどこから来るのだろうか?

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  9. 評価:4.000 4.0

    順序が前後しても

    貴族社会は女性に相続権がないから、嫁に行かざるを得ないし、結婚するしか生きる道はない。ましてやレベッカのように結婚より錬金術の仕事を続けたいなんて問答無用。そんな彼女に差し伸べられた救いの手は、公爵から婚約の提案。王宮からの強い要請で結婚せざるを得ない状況での契約婚約は、錬金術を続けたいレベッカと、結婚しなければならない侯爵の利害の一致を可能にする。誠実で寛容な公爵はレベッカの仕事に理解を示し、十分な財力で彼女を支える。そして天真爛漫な彼女に惹かれていく。のびのびと仕事ができるレベッカも公爵の人柄に心を開く。出会いのきっかけは契約であっても、二人の心の変化が自然で微笑ましい。多少順序が違っても、二人が互いに求め合うなら、それもありではと思わせる展開がとても楽しい。

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  10. 評価:5.000 5.0

    彩芽の成長した姿が見たい!

    黒龍、朔と彩芽の出会いは、彼女が生贄として捧げられたものであったが、朔は不幸な生い立ちから声を失った彩芽の悲しみを知り、彼女を慈しみ大切にする。彩芽も彼の優しさや深い思いやりに触れ、二人は心を通わせ、寄り添い共に生きたいと願うようになる。話せない彩芽の筆談で気持ちを伝える健気な姿が朔の心を打つ。今は名ばかりの夫婦で、彩芽は朔のために何をしていいかわからないが、これから色々学んで、困難や試練を乗り越えて、ただ愛されるだけではなく、朔を心から愛し支える強い妻になれることを願い祈る。いつか名実ともに朔の妻と胸を張れる彩芽に会いたいと思う。

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