れれこしゃんしゃんさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全121件
  1. 評価:5.000 5.0

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    出会うべくして出会えた二人

    10年の時を経ても決して鳴りやまない音が、なのはの心にはいつも響いていたから、その旋律を覚えキーボートで弾いていた。ひょんなことから、その音を作り出した憧れのミュージシャンが、現在の職場の仕事に厳しくうるさい鬼上司の羽場であることを知った。 ある時偶然、なのはのキーボートとセッションした羽場は憑りつかれた様に演奏し始める。 職場とは違う関係が生まれ、羽場はなのはを誘いセッションを重ねる。なのはにとって嫌いな上司は、最高のプレイヤーであり、二人の息はピッタリ合う。どんなに苦手な上司であっても、彼が創り出す旋律とリズムはなのはを虜にする。それぞれの思惑とは別に、二人の奏でる音が溶け合う様子が、まさに音楽がもつ醍醐味と言えるのではないか? 頭で嫌いな奴でも、奏でる音は嘘をつかない。なのはの中で羽場の音が溶けて浸み込んでいく有様が興味深い。

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  2. 評価:5.000 5.0

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    Part 2 も楽しめるよ!

    登場人物がガラッと変わってパート2が始まり、パート1とは一味違うオフィスラブの展開が始まります。パート1ではオフィスラブ特有のお騒がせ騒動もありますが、パート2は、主人公たちの生い立ちや家族や知人が絡み、より複雑な人間模様が描かれています。主人公の二人は、会社での立場や周りの思惑に翻弄されますが、二人の意志の強さと互いを思う気持ちで乗り越えていくブレない姿勢が清々しく応援したくなります。お互いを求める心の強さと、何があっても容易に流されまいとする気持ちの強さが印象的です。お互いに抱える家族関係の問題や、会社での上司と部下の関係を含めて、現実的な展開の中で、二人が守りたいものを大切にしてほしいと心から願いたくなる作品です。

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  3. 評価:5.000 5.0

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    タイトルに惹かれて

    あんた私のこと好きだったの?って聞かれたら、「今頃気づいた、おせえよ」と答えてやればいいんじゃない? 敵対する二大貴族の息子と娘の婚姻は、まるでロミオとジュリエットのようだけど、この二人は幼い頃に出会い、少なくとも彼は彼女の成長を見守りながら、一途に思い続けてきた。政略結婚の側面もあるが、切ない両片思いの二人が結婚し、手探りで互いの気持ちを確かめていく様子が微笑ましい。むしろ彼女の方が鈍感で、命の危険に晒されて初めて気づき、転生してから、彼の気持ちに寄り添う努力するのが面白い。互いに相手を思いながら、不器用さ故のすれ違いや誤解を乗り越えて、確かな絆を結んでいく道のりが初々しく、好感がもてる作品。

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  4. 評価:5.000 5.0

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    運は縁を紡ぐ

    ベルとアレンは出会うべく運命だったんだね。初めて参加した公爵家のパーティーで見初められたわけではない。突然選ばれて次期公爵のアレンとの婚約を承諾してしまった。あれよあれよと事は進み、婚約者として公爵家で暮らすことになる。ベルは持ち前の明るさで、使用人たちにも溶け込み、無表情だったアレンの心にも灯をともす。ベルは貧しいどん底貴族の生まれで、お百姓さんとして懸命に生きてきた。そのひたむきな姿勢と天然の性格は、投げやりなアレンの人生に微かな光を放す。一番驚いたのは、ベルのあるがままの天然な性格だ。まるで天然の岩盤のようで、びくともせず、どんな仕打ちや嫌味にも傷つかない。ベルには虐めや嫌味が通用しない心の豊さがある。絶えず感謝の気持ちを忘れず、いつも前向きな生き方が周りの人たちを引き込み、アレンと共に暖かい家族を作り、公爵家を支えることだろう。

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  5. 評価:5.000 5.0

    物語の展開がスピーディーでリズミカル!

    シャロンは、長い妃教育の末、一方的に理不尽な婚約破棄を言い渡され、暴漢に襲われ娼館に売られる。しかし、彼女は、この唐突な出来事を冷静に受け止め、問題解決に果敢に挑む。支えてくれる人達と懸命に戦い、事件の真相を解明し、真実にたどり着くまで決して諦めない。幼少期の初恋の相手、トラヴィスと巡り合い、互いの気持ちを確かめ合うが、まるで中学生のような彼らの対応が微笑ましくも、おかしくて最高! 度重なる困難にも負けず、決してくじけない頭脳明晰な主人公がキラリと光る。一話の長さはやや短めだが、一話ごとがコンパクトでスピーディーでリズミカルなのが最高! 一話ごとにエッセンスが散りばめられ、一切の無駄な描写が無いことが素晴らしい。シャロンの勤勉さ、冷静さ、分析力の正確さは素晴らしく学ぶべき点が満載の素敵な作品。シャロンとトラヴィスに幸あれと願い祈る。

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  6. 評価:5.000 5.0

    転生した9歳の少女の運命の行方は?

    両親亡き後、嫁に行ったロジモンド公爵家で虐待の末、毒殺されて、9歳の少女に転生したイザベラが、過去の経験を駆使して懸命に生きる姿は、子供らしからぬ説得力がある。同じ轍を踏まない為の手段と行動力は9歳とは思えない決断力を感じる。苦労の末、バルムート公爵家のユータと婚約し、そこで成長し、彼らと共にロジモンドに挑む姿は騎士を思わせる勇敢さがある。亡き両親への思いがイザベラを支え、優しい婚約者のユータと手を取り合い、いつも助けてくれるバルムート公爵家のキャラハンへの感謝の気持ちを忘れず、果敢に戦い、生き抜こうとする姿が素晴らしい。復讐というよりも、如何に生きるか、どのように生き残るか、絶えず懸命にもがき、答えを見つけていく姿勢が印象的で好感が持てる。

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  7. 評価:5.000 5.0

    タイトルが物語る主人公の姿勢

    母の死後、主人公のリンは厳しく理不尽な状況の中、懸命に働き健気に生きてきた。髪の毛が皇室特有の銀色であることから公爵家に買われ侍女として勤める。どんなに虐められても蔑まれても、彼女は恨んだり、怒りをぶつけることなく、ひたすら自分に正直であろうとする。公爵家の息子に弄ばれ妊娠しても、彼を恨むことなく静かに去る。リンにとって妊娠は、唯一の家族の存在であり、かけがえのない希望の光であった。リンは無事に出産し二人で暮らすこと以外望んでいない。誰に依存することもなく、子供を愛し育てたいだけだ。お腹の中の子供を慈しむ姿が健気で、妊娠してからの彼女の笑顔が美しい。後に彼女は王室の隠し子という事実が判明し、周りの人々の思惑もあるが、彼女と子供の喜びや笑顔を壊す権利は誰にもない。

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  8. 評価:4.000 4.0

    シオアナが望んで夢みたものは?

    シオアナとエテイエンの最初の出会いは、まるでキャサリンとヒースクリフのようであったから、ちょっと錯覚してしまった。しかし、物語の展開は別物で、暗く重いものを背負う二人が、幸せを願いながらも、生い立ちの過酷さや周りの悪意により、傷つき、苦しみ、振り回され、それらの濁流に飲み込まれそうになる。二人は地位や名誉や財産が欲しいわけではない。二人はただ、お互いを見つめあい、支えあって,共に生きることだけを欲しているだけなのに、それがままならない。シオアナは、子供の頃のように、野原を駆け回り、ふざけて冗談を言って,共に過ごす時が欲しかっただけなのに。そんなささやかな、他愛のない願いすら叶わないのか? 二人の笑顔が時折悲しい。小さな願いすら叶わないのが切ない。

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  9. 評価:5.000 5.0

    野獣は意外と紳士的

    最初、タイトルの露骨さに思わず笑ってしまったのですが、読み始めると、比較的スローな流れで、いつ物語が展開するのかなと楽しみになりました。野獣といわれる赤城さんは仕事の出来るエリートな商社マンで、野獣というより、むしろ紳士的で気遣いのできる男性だと思います。ヒロインの有紗は、年齢の割に奥手で、誠実で勤勉に働く、どちらかというと地味な女性です。赤城さんに惹かれますが、内気な性格から自分をアピールするのが苦手で四苦八苦する様子が可愛いです。そんな有紗を見初める赤城さんに振り回されながら、自分の気持ちに気づいていく有紗の心模様が微笑ましい作品です。赤城さんの積極さと情熱に飲み込まれても大丈夫だから、思い切って飛び込んでみたらと応援したくなる作品です。

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  10. 評価:5.000 5.0

    過酷な生きざま

    妖のお話が好きで、しかし、のどかな妖ほのぼのストーリーではないんです。かなり過酷な妖と人間の生きざまが描かれており、人間社会との共通点もありますが、妖特有の厳しさ、悲しさ、脆さが随所に垣間見える素敵な作品です。天狗の匡と実沙緒の出会いは幼少期に始まり、匡の修業期間の10年間の空白を経て、二人は再会します。それからの二人は宿命に翻弄されながらも互いを尊重しあい、絶えず相手のことを思いやるあまり傷つけあいながら、お互いの思いを成就すべく運命と戦います。その過程があまりに素晴らしく、時には痛々しく、何故ここまで追い詰められなければいけないのかと思うほど過酷さを背おわされていますが、二人の決して諦めない生き方が感動的です。唯一の癒しは太郎、次郎、三郎の三つ子の天狗が可愛いことかな。

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