れれれこしゃんしゃんさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全138件
  1. 評価:5.000 5.0

    NEW
    人間のエゴが生み出す悲劇の顛末

    主人公のユリアは頼れる人がいない上、不幸なことに幼少期の記憶も失い、両親や家族のこともわからず一人で生きてきた。 心根の優しい彼女は虐げられても虐められても健気に生きる強さをもっていた。 しかし、自らの生い立ちを知り、つかの間の幸せも捨てなけれならなくなってしまう。 ユリアに罪はないのに、親も選べないのに、周りの人間のエゴに翻弄され続けることがどれほど理不尽で屈辱的か? それでもユリアは大切にしたい人のために自らを制し生きようとする。 最初、タイトルに感じた違和感が次第に薄まり、人間のもつエゴの醜さとその中で生きなければならない悲しさが混ざり合い、登場人物たちの思いが伝わってくる。

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  2. 評価:5.000 5.0

    NEW
    似ていることを乗り越えて

    確かに、生い立ちや設定に関して、他の物語と似ている点はあるかもしれませんが、これからの展開に違いが現れると思います。文に天与は無いのではなくて、隠れていて表面化してないのでは? 途中から登場する正治の妹、琴音の存在も謎めいていて気になります。 正体不明の病気に侵されている琴音の症状と、文の兄の樹の症状が同じなのが気がかりです。正治が文を一目見て、即座に結納金持参し、結婚を決め、そのまま東郷家に連れ帰ったわけも未だ判明していないので、興味深いです。これらの未解決部分の種明かしがこれからの物語の展開となり、思いもかけない事実や真実が炙り出されるかもしれないと思うとワクワクします。主人公の文は東郷家へ来てから、前より元気になり主体性が出てきました。文に対する正治の姿勢にも変化が表れ始めて、これから益々面白くなるはずです!

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  3. 評価:5.000 5.0

    まさに人生至る所に青山あり

    どんなに理不尽な目に遭っても、生まれてから不遇であっても、広い世界のどこかに、理解してくれる人や、心地よい居場所は必ず存在することを教えてくれる物語です。 主人公のララも家族から邪魔者のように育ち、厄介者として他国へ嫁がされる。 彼女の自己肯定感の低さと自信の無さに周りの人達は驚くが、彼らは決して諦めない。 夫である王太子は穏やかな寛容な人で、彼の執事や侍女たちが実にきめ細やかな配慮をし、ララの自立を助け、王太子との仲を取り持つ。 彼らの暖かいサポートに支えられながら、ララが本来もっている水魔法の能力の開花も望めるだろう。 不安の塊で嫁いだ新天地で、ララは今まで手にすることができなかった理解者と信頼を得て、のびやかに成長し、本来の自分を見つけることができるだろう。

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  4. 評価:5.000 5.0

    主人公の聡明さが光る珠玉作品

    逆境に立ち向かう、心優しい健気なヒロインは多いが、この物語の主人公、繭子は清廉潔白な性格で、他者への気遣いができ、何よりも彼女の聡明な姿勢と行動が光る。 生きる為、初めての肉体労働に弱音も吐かず、持って生まれた機転と直感でトラブルを回避していく姿が素晴らしい。繭子の仕事ぶりに感嘆した仕事先の青山社長から、解雇という名目で、契約結婚が提案された。青山静也が繭子に惹かれたのは仕事の有能さだけではない。想定外のことに対する的確な判断力や人間力、そして、周りの人達を労わる機転と心根の暖かさだろう。加えて描かれている時代と背景が物語に彩りを添える。 北の大地で繰り広げられる壮大な大正ロマンを堪能できる最高の作品。 ただのシンデレラストーリーではない。 より現実的な生きざまを問う、繭子の成長物語でもあり、彼女が納得する未来を掴んで欲しいと切に願う。

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  5. 評価:5.000 5.0

    ぎっしり詰まって、心もお腹もいっぱい!

    兄弟揃って異世界へ転生してからのドタバタ、コミカルストーリーで、次から次へと、めちゃくちゃのおちゃらけが続く中、心に響く真実がちりばめられていて、心の隙間や空腹を埋めてくれる優しさといたわりが溢れている。 特に人間の弱さにスポットを当て、エゴや邪な気持ちの対処の仕方を、いたわり、慈しむような導き方が諭されている。 人の弱さに加え、リーダーたる者の孤独、苦しみ、悲しみが描かれ、人の幸せとは何かをじっくり考えさせてくれる素晴らしい作品! 哲学的な考え方や倫理観も描かれており、主人公のエレナを通して、私たちはどう生きるべきかを諭しているような気がしてならない。 奇想天外な物語の中で、幸せに生きる為のヒントと優しさがキラキラ輝いている。

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  6. 評価:4.000 4.0

    冤罪解明に費やすエネルギー

    突然陥れられた罠に嵌まる貴族令嬢のルーチェは、全てを失い絶望の淵で5年間苦しみ続けた。その後,冤罪を晴らすきっかけを得て、周りの人達に支えられながら果敢に戦い、冤罪解明に奔走する。 再審の為の新証拠として、筆跡鑑定の再調査の結果が圧巻! ルーチェの替え玉になった真犯人の手先になった女との対面も迫力があり、自らの力で解明を試みる姿勢は実に見事! ただ、身に覚えのないことで苦しめられた過去と陥れた真犯人に対する復讐物語だけではないようだ。 タイトルが示すように、ルーチェの新しい旅立ちも示唆している。 ただ、複雑な人間関係と、それぞれの思惑が織りなすストーリー展開は目が離せない。

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  7. 評価:5.000 5.0

    問題提起の在り方が素晴らしい!

    法律が変わって、薬剤師は大学で6年間勉強して、国家試験に合格しないとなれない職業。その厳しさを乗り越えて薬剤師になっても、彼らを取り巻く環境は厳しい。 看護師同様、医師に対しては、ほぼ絶対服従。 疑問や不明な点を医師に聞いても、怒鳴られたり、取り合ってもらえない時もある。患者を助けたい気持ちは、医師や看護師と同じなのに、何故か軽んじて見られがち。 そんな現実が様々な患者を通して、赤裸々に描かれていて素晴らしい。多種多様な薬のスペシャリストであるにもかかわらず、彼らが遭遇する問題は、薬だけにとどまらない。 ここに登場するような薬剤師たちの奮闘が、私たちの健康を支えてくれていることを忘れてはいけないと痛感した。

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  8. 評価:5.000 5.0

    原作に乾杯!

    この広い世界に滝昌となつ美のような夫婦はいたのかもしれないと思いながら読んでいます。 時代設定が激動の昭和へ移り行く少し前で、物語に緊張感と切なさを加えていますね。 そんな中で二人が少しづつ理解しあい、歩み寄って、支え会う姿が微笑ましく、二人の歓びと切なさが交じり合い、とても素敵な作品です。 誰もが経験する心と体のふれあいがユーモアを交えて描かれており、可笑しくて笑っちゃいます。 と同時に二人が抱えるもどかしさと切なさが素直に初々しく描かれていて、嬉しさとさみしさが混じった表情や、やるせない想いや愛情の深さの表現が丁寧で暖かく感じます。 心に沁みる切実さを感じる素晴らしい物語に乾杯したくなりますね!

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  9. 評価:5.000 5.0

    動物たちの加護に乾杯!

    動物の加護という設定がとてもユニークな作品。 主人公ソフィアのゴリラの加護を中心に物語は展開するのですが、水陸様々な動物の加護の登場に目がはなせません。 ソフィアの彼氏はリスの加護を受けていて、ゴリラとリスって笑っちゃいますよね! その他にも、クモ、イタチ、クラゲ等、想像もつかない種類の加護が登場し、物語を盛り立ててくれます。 ここではゴリラの加護が最強と描かれていますが、もし竜の加護が受けられたら最高なんだけどと空想してしまいました。 それぞれの動物の特性や能力を生かしつつ、作者の動物に対する愛情を感じ、そのほのぼのとした優しさに好感が持てる作品です。

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  10. 評価:5.000 5.0

    優しさに包まれて

    雪の精霊に転生した白い子キツネの物語が、とてもほのぼのとして、読む者の心を潤してくれるような作品。 母キツネにお留守番を言いつかり一人で頑張ってみるものの、寂しさに耐えられず山を下り、砦に住み着く。 見るからに可愛いが、尻尾はキツネ、顔はネコ、体はモフモフの白い小動物に砦のみんなが癒される。ミルと名付けられ、可愛がられ、まるでアイドルのようだ! ミルの性格が面白い。 臆病で慎重だが、せっかちでドジなところが笑いを誘う。 主の留守に机の上のインク瓶を倒し、慌てて取り繕うとして部屋中を汚し,自身も真っ黒になって、へこんでベットの下に隠れるが、主は優しく諭して決してミルを怒らない。悪い人が一人も登場しない、安心して読める作品で安らぎと温もりを与えてくれる。

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