5.0
全エピソード泣く
まだ31話しか読んでいないが…全エピソード泣ける。
猫好きにとっては、なあ~んにもしてくれなくても、猫が猫として存在するだけで幸せなのだが、
この作品に登場する猫たちは、自分を犠牲にしてでも行動してくれる。
ほのぼの話はそのほんわかとした温かさに、シリアスなお話にはその健気さに、泣かずにはいられない。
主人公は「猫は上手に描けても、人間描くのは苦手」だが、
この作品の著者さんも「人間の書き分けは上手とは言えない」と思う。
が、『主役は猫だから』ということで、もしかしたらわざとそのように描いているのかも…
そう感じるくらいに、猫の描き分けは見事。
霊猫(単純に長生きして猫又になったとかでは無く)と言えるほどの猫はそのように、
無邪気な仔猫はあくまで(何にも考えてないかのように)無邪気に、
特別なチカラは無いが愛する者の為に強くあろうとするものはそのように、と様々。
「気高く」、「愛らしく」、そして主人公の猫のように「ふてぶてしい」…
これは猫好きが思う「猫の好きなところ」。
「猫の好きなところ」が次々描かれているのだから、読むのをやめられない。
そして、全エピソード泣いてしまう。
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猫絵十兵衛 御伽草紙