5.0
シンプルイズベスト
もうクッソ長いタイトルの「令嬢」が「転生」して「暴君」に「溺愛」される、キラキラしたドレスや王子様や設定が出てくるだけのコスチューム漫画にはうんざりだ。
これはいい。短いタイトルなところもいいけれど、少女マンガと少年マンガの中間くらい、どっちつかずの絵なんだけど、そこがいい。
冒頭がすごくイイと思う。男だと一瞬思ったけど、そうだった、女騎士だった。確かにリアルに女の騎士がリアルの戦場にいたならこうだよね。宮崎駿の言葉を思い出す。風の谷のナウシカのような映画がヒットすると、女の子が戦場で戦うアニメが増える。より露出度の高いコスチュームを着た、より目の大きな女の子がより大きな剣を振り回して、そういうシーンが盛りだくさんのアニメが。そんなことを言っていた。
いわゆる「令嬢転生暴君溺愛モノ」はタイトルからして盛りまくりだ。本質ではなく虚飾、ストーリーではなく設定。それを求める需要があるからこ存在しているのだから、別にそれが悪いとは思わないけれど、稀に珠玉の作品もその中にほんのわずかだけど生まれてはいるのだけど、やっぱりちゃんとした漫画だけが生き残ると改めて思う。
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13
皇帝と女騎士