初めの頃のマクシーの姿を思い出して、感無量になりました。「新婚さんいらっしゃい🩷」のはずが、リフタンの部下たちから理不尽な敵意を向けられて四面楚歌状態。しかし彼らの中でただ1人、ルースだけが最初から「普通」に自分に接してくれていました。まさかそのルースにかわって騎士団の魔法使いとして出征に参加する日が来るとは。ネガティブなことしか考えられず、爪を噛んで震えていたあのマクシーが、別人のように強く能動的になりましたね。ただ、「騎士団の攻撃を防御できるかテストして決めよう」と言われたマクシーがビビってたのには少し呆れたかなw 連れてけ!と言い出したからには、マクシーそこは「わかりました!やりましょう!」の二つ返事でしょう。リフタンや騎士団のメンバーが何を懸念してるのかマクシー自身がちゃんとわかってないし覚悟できてなかったってことじゃんw「私は防御が出来る、だから連れてっても大丈夫」って言葉だけでなく実際に目に見せないと、そりゃリフタンも騎士団も納得しませんよwでも本当に良かったですね、晴れて魔法使いとして同行できて。騎士団のメンバーも一丸となってマクシー側についてたし、マクシーがいつかこうなりたいと望んだ姿に一歩近づいたのではないかしら。
しかしリフタンはマクシーを宝物のように、安全なお城の中で守っておきたかったんでしょうから、恐らく彼の理想とは真逆の、とんだ計算違いが今回発生してしまったのね。私は外伝等は未読なのでリフタンの内面をわかってはいませんが、あまりにもマクシーを理想化というか、偶像にしてしまってるというか、もはや崇拝とか信仰に等しいレベルだと感じます。マクシーが初雪の中でリフタンにふと感じた危うさというのは、それだったのではないか。リフタンにとってマクシーは、ほとんどリフタン自身のアイデンティティというか、存在意義にすらなってしまっていて、よくない同一化が起きているのではないかなと。以前から「俺の妻を侮辱した」「俺の妻と何をしている」と口にしてるのが気になるんですが、それってマクシーは誰かに侮辱されたらリフタンの口からではなくマクシー自ら言い返せるし、またそうしなくてはマクシーが真に屈辱を晴らすことにはならない。誰かと話すのもよく考えりゃマクシーの勝手で、夫の許可をいちいち取らないとダメなものでもないでしょう(リフタンの嫉妬深さはひとまず置いといてw)。
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オークの樹の下
095話
第95話