5.0
完全モデルとなった実話があるんだろうな〜って印象を持ちながら、登場人物全員がとても素直で穏やかな気持ちで最後まで読むことになりました。
同情・共感・願いといった要求や訴えを感じることなく、ただ、若くしてASLになった本人やその人を取り囲む身近な人の日々の素直な気持ちがさりげなく描かれています。専門的に切り込んでる部分はないので理解を深めるというよりは「知る」キッカケを作っている作品だと思います。
バッドエンドを想像してしまいますが、ASLになった人が読んだ時、ネガティブな思考にはならずに今後起こり得ることは受け止めつつも、他の人と同じように希望を持って毎日を過ごして欲しいという願いも込められている気がしました。
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