5.0
良質な作品
最初から最後まで引き込まれながら読みました。読後感が半端なく清々しく、美しいものを読み終えた気持ちになりました。素晴らしい作品を本当にありがとうございました。
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最初から最後まで引き込まれながら読みました。読後感が半端なく清々しく、美しいものを読み終えた気持ちになりました。素晴らしい作品を本当にありがとうございました。
深くていいお話だなぁと思いました。激しい恋愛話ではないですが、お互いがお互いを大切に思う気持ちと、村の言い伝えのもどかしさと、主人公のせつない気持ちが、話数を読み進める事に伝わってきて、好きな作品です。
良かれと思って食べさせたりんごなのに...
どうしたら思ってお互いの為に最善なのか?考える2人...切ない。
泣けます。
「りんごの村」に婿入りした主人公が村の禁忌を知らずに破ってしまったことで、妻が生け贄(的な何か)にされることになり…というストーリー。
閉鎖的な村の伝承と因習を紐解いてゆく展開はちょっと横溝正史的というか、ある種のミステリーであり、民俗学をバックグラウンドに据えた舞台装置は、なかなか魅力的であった。
だが、そのミステリーの「着地点」は、犯人がどうとかトリックがどうとか、そういうことにはなり得ない。
何しろ相手は超自然であって、神様みたいなものだから、「解決」なんてあるはずがない。
どうしたってミステリーがファンタジーの文脈へと回収されてゆくわけで、そのあたりの落としどころをどう定めるかという部分には結構、注目していたのだけれど、これはもう、見事という他なかった。
そして、忘れちゃいけない、本作はラブストーリーなのだった。
ミステリアスで、ファンタジックで、でも何より、ラブストーリーなのだった。
共同体の中で揉み消され、「なかったこと」として忘れ去られていった愛は、逆らいようのない運命に踏み潰され、吹き散らされていった愛は、昔も今も(それこそ決して「物語」にはならない次元で)掃いて捨てるほどあったのだろう。
しかし、因習にも運命にも命をかけて抗って、文字通り全てを失う覚悟で守ろうとした、優しくて穏やかだけれど、苛烈で壮絶なその愛の発露に、私は泣いた。
タイトルが、おもしろい。ほのぼの系かと思いきや、切ない夫婦の物語。夫婦のきずなが、こんなに強くなっていくものなんですね。
地域伝承の、日本にありそうな…ま、ないんだけど。面白い!!本も手元に置いておきたいほどお気に入りの作品
こんなにはっきりした形で不思議な奇跡(?)みたいなことが起こることはないでしょうが、言い伝えや伝承、迷信にはそれなりの根拠があることもあるんだろうなぁ。
朝日も雪之丞さんも村のみんなも幸せになってほしい。
青森のりんご農家に婿入りした雪之丞。
妻の朝日が風邪をひいてしまい、ある場所で採ったりんごを与えてしまう。それが全ての始まりで…。
不思議な話なのかな?と思いきや、深く考えさせられる内容でした。
村の掟など何も知らなかった雪之丞が、朝日のために奮闘します。
いつの間にかお互いを深く想い合う2人の変化がたまらなく切なくて美しい。
読んでいくと止まらなくなって、最後まで購入しました。登場人物が皆魅力的!方言も良いです◎
何回読んでも泣いてしまう。お勧めです!
とても不思議で、でもすごく引き込まれる物語でした。愛し合う夫婦が引き裂かれる切なさや、田舎の因習、フィクションとわかっているけれど、とてもリアルに感じられました。
せつない。
でももちろんそれだけではなく、いろんな気持ちになりました。
最後に残るのはあたたかさ。
良作で、おすすめの作品です。