5.0
赤ちゃんを迎えようとする人々への応援歌
本編を読了済みの方はもちろん、この番外編だけでも十分に楽しめる、100pt課金悔いなしの良質な短編です。まあ、絶対浩之の下半身ゆるゆるっぷり(過去)と、朱里の鉄壁処女っぷりを理解した上で読んだほうが、面白いのですがね。
中身は、本編から2年後の「初妊娠夫婦あるある」。これがまた、見事なくらい言い当てている。妊娠した経験のある方だったら、絶対どこかどれかで経験がかぶっているのでは?と確信できるくらい、リアルです。朱里と浩之のすったもんだだから笑えるって訳じゃなく、本当にこれに近いやり取りが、各家庭で各妊娠ごとに繰り広げられているんじゃないかな。
だから、植野さんの言葉、言い得て妙。こんなときは、もうどうにもならないんだよね。世のパートナーの皆様、黙って流されてくれぃってか?でも、いくら理不尽をぶつけられても、耐え抜いた?パートナーだけが、その後の信頼を得られる可能性大だから、やっぱり先輩植野の言葉は、的を射ていると思う。
この作品、「恋愛不感症」の番外編には違いないけれど、これから赤ちゃんを迎えようとする人々への、アキラ先生からの応援歌のような気がする。子どもをもつ人ももたない人もそれぞれだけど、社会全体で子育てを支えられるような、そんな日本にしていきたいなぁ。
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