鵜頭川村事件

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あらすじ
原作・櫛木理宇(『死刑にいたる病』)、作画・河野那歩也(『監禁嬢』)のパニックサスペンス。一九七九年・六月。亡き妻・節子の田舎である鵜頭川村へ、三年ぶりに墓参りにやってきた岩森明と娘の愛子。突如、山間の村は豪雨に見舞われ、一人の若者の死体が発見される。村の有力者・矢萩吉朗の息子で問題児の大助が犯人だと若者たちは息巻くが、矢萩家に誰も反抗できず、事件はうやむやとなる。抱えていた家同士の対立が顕在化し出し、若者たちは自警団を結成する――。孤絶した村で巻き起こる狂気の惨劇。
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みんなのレビュー
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4.0
暴力を抱えて
土砂崩れによって孤立した閉鎖的な村落、そこで起きる連続殺_人事件。
思春期に横溝正史の洗礼を受けた私のような人間は、もう設定だけでワクワクが止まらない。
事件が起き、犯人がいて、名探偵が登場し、トリックや動機を暴く。
本作は、そういう「普通の」サスペンスではない。
前近代的な共同体における支配する側と虐げられる側の軋轢、鬱屈した大人たちと「外の世界」を知り始めた若者たちの衝突。
本作が描こうとしているのは、個人間の動機によって引き起こされる殺_人事件の顛末ではなく、時代の変化とともに、今まさに崩れ去ろうとしている共同体の姿そのものなのだと思う。
もちろん、原作の利があってのことではあるが、その心意気やよし。
で、これ、間違っていたら申し訳ないけど、原作者、どう考えても横溝正史好きだと思う。
本作の着地点は、崩れゆく封建的な共同体に漂う宿命的な哀愁と、その因習、そして呪わしい血縁の束縛から逃れられなかった人間たちが引き起こす悲劇であって、それは、あまりにも横溝正史の作品テーマそのままであるから。
ラスト近く、主人公が、自分の中にも暴力の芽があることを自覚するシーンが素晴らしい。
上手く言えないけれど、聖人君子でない限り、差別や暴力というのは自分の「外」にある出来事でも概念でもなく、自分の中にもそれは、少なくともその種はあるのだ、ということを見つめないことには、変えられないことがあると思うから。
古い共同体の呪いから逃れようと思うなら、きっと、自分だけキレイなままではいられない。
でもまあ、これは原作が凄いな。by roka-
2
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5.0
ハラハラ感がいい!
学生運動、村社会、サスペンス
好きな要素が盛り沢山でとても楽しめた
テンポよく進むし、全32話という手頃な長さも〇
話としては、主人公が宿泊させてもらっていたお家のお嫁さん(ゆみさん)がめちゃくちゃ気の毒、なんなら一番可哀想だった
しかし、当時の社会状況では事件後も十分な救済なんか得られず、また他の男の家に嫁ぐしかなさそう
そしてまた頭を下げて暮らす日々が待ってると…せめて遺産は独り占めできるかなby ぽめこっくす-
0
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3.0
びっくりした6話目で無料が終わっていました!
こんなにすぐダイスケの悪さがあんな大勢の前ではっきり分かるとは。今までも沢山あっただろうし周知の事実だったのだろうが、今このタイミングは最悪です。反乱する理由の種になってしまう。これから一気に最悪が起こりそう。by アンジ5-
0
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3.0
無理分しか読んでないけど、村の有力者や権力者がだいたいみんな生理的に受け付けない顔している。
だからって惨殺していいって話じゃないけど、読み進めていくと印象変わるのかな、ポイントが余ったら続き読んでみようと思います。by もももね-
0
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4.0
実話に基づく話
実際に起きた事件をもとに描かれてると思って読むからか、人の狂気のソレがとにかく怖かった…。本当に怖いのは、お化けでも霊でもなく、人間の狂気!
by 通りすがりの○○-
0
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作家:櫛木理宇 の作品

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作家:河野那歩也 の作品

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レーベル:文春e-Books の作品

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出版社:文藝春秋 の作品

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