みんなのレビューと感想「今朝もあの子の夢を見た」(ネタバレ非表示)(2ページ目)

  • お役立ち順
  • 全ての内容
  • ★5だけ見る
並び順
ネタバレ
その他条件
評価
検索条件変更変更しないで閉じる
  1. 評価:5.000 5.0

    賛否両論の結末だが…

    ネタバレ レビューを表示する

    個人的にはこれで良かった。安易にハッピーエンドにしたらメッセージの重みが半減する。相互理解の努力を怠った結果は誰も望まない、幸せになれない残酷なものとなる。精神的余裕の無さや人生経験の未熟さと言う誰にでも起こりうる瑕疵がこのような不条理な結末を呼び込む。エンタメとしては失格かも知れないが、芸術ってこのような人生の負の部分をあからさまに照らし出すものじゃ無い?芸術とまで言わずとも文芸作品としての格は十分備えてる。
     極度に抽象化されたシンプルな絵柄が悲劇の負荷を和らげつつ教訓を浮き彫りにする事に成功している。
     ラストでは両者の再会を示唆しているが、もっと突き放した絶望感が前面に出ても面白かったかも。拒否コメントがすごい事になるだろうけど、それくらい挑発的な作品をこの絵柄で見てみたい気もする。
     肝心の離婚や面会不履行の原因が論理的に詰め切れていない点に不満の向きもあろうがそこは作品にとって本質的なテーマでは無い。
     白眉は山本と真美の行末で、再婚という展開を選択していたらその後のさくらとの関係は全く違うものになっていた。すなわち構想として破局(?)は最初から予定されていたにも関わらず読者の興味をそっちの方に引っ張るだけ引っ張り、ミスリードで翻弄する構成力が素晴らしい。

    • 2
  2. 評価:5.000 5.0

    どっちもどっち

    ネタバレ レビューを表示する

    途中までしか読んでないけど、人間関係の拗らせって殆どがどっちもどっち。
    例えば騙そうとして近づいて来たとかなら100パー相手が悪いけど、夫婦や友達や恋人ってほぼどっちもどっち。
    冷静になれないし、相手が深い関係になればなるほど遠慮がなくなるからね。
    相談された時に両方とも友達なら片方に付くのは危険。
    これも結構な頻度で嘘ついてるから。ナチュラルに自分が悪くないように話すんだよ。
    人間ってそんなもん。
    でも、友達や知り合いになっちゃえばその人に同情するのも人間。だから、知り合いが多い方がどんな場面も有利なのよね。
    リアルだなーと思って読んだ。

    • 2
  3. 評価:5.000 5.0

    幸せになってくれ

    ネタバレ レビューを表示する

    絵がいい。
    素朴な優しい絵。
    それだけに、心に刺さりまくる。
    覆水盆に返らずと言うが、終わり方がもう、胸締め付けられて…
    でも、あれは希望のある終わり方と解釈したい。
    もう少し、あと少しで…
    いや、まだまだ時間が…
    時間をかけたところで…
    何かが動き出しそうで、動かないのか。
    別の方向に動いていくのか。
    どう動こうが、幸せになってもらいたい。

    • 3
  4. 評価:5.000 5.0

    独り身男の日常って

    この作品をみて思うこと。
    愛がなくなっても、一人で暮らすよりも、家族がいることに感謝してます。
    一緒に生活するって、愛情だけでは続きません。
    子供は血がつながっているけど、夫は法律上のつながりだけなので、ずっと一緒に暮らすには我慢する気持ちが出てこない、空気のような関係が良いと私は思います。
    あ、あと経済的にそれぞれが自立していることも大事。
    お金がなくて離婚出来ない夫婦にならないようにしてます。

    • 1
  5. 評価:5.000 5.0

    胸が苦しい…涙無くして読めなかった

    ネタバレ レビューを表示する

    11話なので比較的すぐ読み切れる。そして定期的に読み返してしまう作品。

    物語の中では、誰が正しくて、何が正解かは描かれていない。モヤモヤした読後感を抱く人も少なくないかもしれない。

    画風はゆるやかでシンプルだけど、とにかくストーリーと、そこから伝えられるメッセージが、私にはずっしりと感じられる。
    シンプルな描写だからこそ、想像力が掻き立てられ、より感情移入してしまう。

    揺るぎなくそこにあった、父が娘を思う愛情と、深い深い悲しみを痛いほど感じて、涙無くして読めない。
    さくらが、封印し続けてきた自分の気持ちや記憶と向き合い、気づくくだりではさらに涙腺爆発。
    必死だった母の事情も理解できる。

    父と母と娘が、三者三様の心の傷を抱えながら、それぞれの日々をこれからどう歩むのかは描かれていない。
    後日談を知りたいような、知りたくないような。
    どうか、3人の心の傷が癒える日が来ますようにと願ってやまない。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    こんな悲しみがあるなんて知らなかった

    子供に会いたくても会えない悲しさ、やりきれなさ。それでも日常が続いていく。

    バタバタの離婚を女性目線で語るストーリーはよく見るが、男性目線で離婚の後の日常を、この世で1番辛いことの一つである子供と会えないことについて語るストーリーに初めて出会った。

    相手が夫として問題があり離婚を考えているが、子供にとっては良い父ではある。そんな状況の女性に、「子供を自分だけのものにしたくなってしまいそうな人」に、一人でも多く読んでほしいと切に願う。

    • 0
  7. 評価:5.000 5.0

    ネタバレ レビューを表示する

    何も解決されないまま終わってしまった。三人それぞれが理由もわからないまま自分のことだけ思い詰めている。
    父親は妻との会話を思い出さないのがおかしい。自分だけ。多分娘のことも幻想の再生産を繰り返して泣いている。
    彼我の区別がつかない人なんだろうか。自分のことすら客観視出来ていない中年男。彼のことを発達障害と断じるなら
    ここで終わらず、先を見せてほしい。でないと娘は大人になれないまま歳を取ってしまう。

    • 0
  8. 評価:5.000 5.0

    哀しすぎる…

    自分も愛してやまない娘がいるだけにこれはあまりにも辛い物語だった。
    実際にこういうことが起こり得る、また、その境遇に置かれている父親がいる、そう思うと涙が出た。
    一昔前と違って?今は子供を何よりも大事に思っている男性も多い。その分悲しみも何倍にも膨れ上がってしまうことがある。苦しい。
    夫婦は一筋縄ではいかない関係だ。どちらがいい悪いだけでは決めれないことも沢山あるだろう。もっと幸せ夫婦の作り方が簡単だったらいいのに、と思う。
    このような不幸な境遇に追い込まれる人が1人でも少なくなることを祈ります。

    • 0
  9. 評価:5.000 5.0

    野原先生の作品は、社会性の強いメッセージが込められてると思うけど、
    強制的でも押し付けでもなく、訴えるというよりは、
    静かに提示してこちらに考えさせる余白があるというか…
    穏やかだけど、中身は違うよ?
    みたいな所が、非常に手に取りやすくて好きな先生です。作品です。

    • 6
  10. 評価:5.000 5.0

    こどものきもち

    ネタバレ レビューを表示する

    いつもいつも野原さんの作品はいろんなことを問題提起してくれます。それぞれの立場に立つと全く違う視点で、はっとします。私も離婚しましたが、子供はもう成人してたため、子供から話もありスムーズに離婚しましたが…小さかったら、、、と考えてしまいます。読んでモヤモヤしますが、現実はそうなのでしょう。リアルでドキドキしました。

    • 2
全ての内容:★★★★★ 11 - 20件目/全119件

無料の作品

今すぐ読める!無料漫画コーナー