4.0
難解だが読みごたえはある
終盤になるまで意味不明なことも多く、主人公もヒーローも理解しがたい。それどころか、実母と実父、末弟に乳母まで理不尽とも言える行動をとる。実母と乳母の悲劇が三姉弟のもつれに繋がり、ディコメンの呪いは開花する。前世の記憶と因果が今の関係にヒビを入れ、周囲も読者も美しい悪魔に振り回される。
そもそも悪魔とは何なのか。
クレチマンとは誰なのか。
断片的に明かされる秘密と苛烈な展開。
義理の息子に至っては結局本心もよくわからない。
それでも読んでしまうのは画力の高さと展開の上手さだろう。
- 0