4.0
あるあるが山盛なのに飽きない
私はサレもシタもない者です。度々SNSや掲示板でも書き込まれるような内容が盛り沢山です。大昔に不倫は文化だと発言した芸能人がいましたが、サレた側の吐露を見聞きするととんでもなく当事者が発言しちゃいけない言葉だと思います。
最初は単なる不倫から離婚までの話かと思いきや離婚後もスッキリせずその後が描かれていきます。接近禁止命令をなぜしないとか主人公の歯切れの悪さにイライラもします。なかなか縁が切れないし間男の妻にはストーカーがいたり。それがどう解消するのか続きが気になっていきます。
シタ側の妻、藍子の思考も常にお花畑で私悪くないもん!と他責にしかしない。配偶者一人を長く深く愛するタイプではなく絶対に結婚に向いてません。仕事がまあまあできても愛情や精神面が優れているかというと違う典型の藍子。少し登場する藍子の両親の態度でおかしい原因はこの家庭にあるなとも納得します。藍子は人を利用するものだとしか思っておらず勘違いしたまま逆に利用されて捨てられて落ちていきます。しかも話中の人物だけでなく話を読んでコメントする読者にさえ同情されず。他責で自分が見えてない人間でいることがいかに自分を陥れていくか、当事者になったら不安でしんどいハズなのに読んでる側は手を叩いて喜びたくなるという自分の一面に驚きます。
あえてもう少し欲しいといえば離婚後のロミオ化したメールがあれぼその後のシタ側の転落がもっと落差が出たのかなと思います。作画などはちょいちょい人物の重力や大きさの対比がおかしい所もありますが、作者さんも命を削って描いてるとおっしゃる通りシタ側の身勝手極まりない描写は見てる方も消耗します。
主人公が結婚を決めた理由に人の心を大事にすること、大切な人を大事にするとはこういうことなのかとも考えさせられました。主人公がイイヒト過ぎて幸せになって欲しいと願わずにはいられません。
逆にシタ側のお花畑プリン脳の思考回路と行動はテンプレ過ぎて
本当に何があっても、どっち側の当事者にもなりたくないなと思える作品の1つです。
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