【ネタバレあり】ピース オブ ケイクのレビューと感想

忘れられないセリフ

「わたしたちは話し合うべき話をしていなかったのよ　話すべき話の所在をおしゃべりで埋められると思っていたの」
忘れられなくて、いまでも心にあるセリフ
これはわたしたちのことだ、当時そう思ったのをはっきり覚えてる
そしておしゃべりがなくなった今、埋められるものがなにもなくて、ただただなまぬるく、心地よくない空気が、わたしたちの間を流れている

おもしろ

元カレに囚われながらも店長と付き合うことになった。でもいつまでも元カノあかりの存在が付いてまわる。店長の気持ちを信じきれなくて言動が呪縛になってた元カレと同じ様になってるしほ。
自分もそんな時あったな…と、重ねて読んでしまった。しのとあかりの両方の思考がわかる。
最後まさかの脚本家とくっついてしまうのかと思ったけど、ハッピーエンドで良かった。
店長のキス・エロシーンがかなり好み。

ヒリヒリくる、古傷にしみるけど優しい

この作者さん、初めて読んだけど、前に映画化もされていたけど←知らなかったけど、結論からいってよかった。絵の好みは分かれるだろうけど、総合的に人物の描写がいいから、共感できる。人間、とりわけ男女の間には色々ある。狭い範囲でくっついたり離れたり、そういう揉め事には近寄らないようにしていたけど、望まなくても巻き込まれたり、人を好きになったら避けて通れない時もある。京ちゃんがわかりやすくて素直な男性、というかオスだから、ダメなところもかわいいって思ったら、ハマる話。とにかく志乃ちゃん京ちゃんのハピエンを見届けたからヨシとします。あかりの闇もそうなった原因がわかったら、そんなにイヤな女だと思わなくなった。

ずっと前に話題となった作品で、作者さんの名前も気になって(笑)、読んでみました。
一筋縄ではいかない大人の恋愛物語といった感じですね。
それにしても主人公があまりにも流され過ぎでは!?と思いました。最初のバイト先の浮気相手とかも、人間として最低なクズ男なのに…なんであんなのとって感じ。元カレといい、主人公が実はモテる女子設定なら、もっといい人いるのにって思いました。
店長さんに対してもそれは当てはまって、最初のフワッとした出会いだけであんなに惹かれるのかなーと正直思いました。酔った主人公に浮気心ん自分で見せときながら、彼女と別れたくなくて主人公にあんな感じによそよそしくしたりとか、自分ならそこで冷めちゃうかなー、と…。結局のところ、あまりに店長に魅力を感じませんでした(笑)映画はまた違った印象を受けるかもなので今度観てみたいと思います。

私はこのヒロインみたいな意志薄弱で流れ安い女は好きじゃない。
髭面男も不潔感が先立って嫌いです。
私のイチオシは、あかりちゃん。
何もなかった、酔って寝てただけと言われても、自分の彼が別の女と抱きあって寝ていていたら、普通は激怒しますよ。
あかりちゃんの反応は、至極全うな反応。
このヒロインと髭面男は、あかりちゃんに対する配慮が無さすぎてイライラします。
自分たちさえ良ければいいのかあ⁉️

モテる系の女子の志乃とビデオ店店長（彼女あり）の恋愛模様。彼女いるの知ってて惹かれる、近づいちゃう志乃に嫌悪感も一瞬抱いた。結果店長と付き合うことになって元カノの影に翻弄されながら、また理解できなかった元カレの言動に志乃自身重なる部分も見えてきて、そんな主人公の悩める姿にだんだんと感情移入してしまう。こんなにリアルに心情を描けるのはすごい。

ジョージ朝倉先生の作品が大好きで大体読んでますがこれもハマって漫画全巻購入しました。それに読んでたら私もクワズイモが欲しくなって、クワズイモは買えなかったけど代わりにモンステラ買って育ててたくらいハマってました(笑)
人間味のある漫画でおもしろいです。映画も観たけどキャスティングもバッチリでした。

複雑な思い

映画化もしましたよね。
キャストがイメージと全然違くて驚きましたが。
ジョージ先生のかく漫画はどれもキャラクターがいい。身近にいそうでリアル。このお話もそんな感じ。いろんな思いが交錯するけどその部分もすごく丁寧にかかれてます。きょうちゃんが恋愛ではなく愛に変わっていく部分が描かれているところが好きです。

独特な世界観と共感の世界

主人公のしのと、隣に住む彼女持ちの店長との恋模様の話。惚れやすいしのは、今度こそは良い恋を、と思っていたのに彼女持ちの男性に一目惚れしてどんどんのめり込んでいく…というお話し。しのちゃんの、独特なストーカー気質が、気持ち悪いギリギリのラインで、共感のしてしまう…！

味のある登場人物！

レアルでいい！少女漫画にありがちなそれ、ありえねーだろっていう言動がなく、酸いも甘いも経験した大人に読んで欲しい物語。幸せになることに慣れていないしのちゃんやあかりの生きづらさ。欠陥があるからこそ人間味のある登場人物達に引き込まれ、一気に読んでしまいました。