5.0
この作品に限らず昔からですが、一条先生の博識な設定、セリフ、惚れ惚れします。
お嬢様だけどパパの前では素直な少女のしおは、生まれ持った才能だけでなく努力を惜しまない。
恵まれた環境ではなかったけどその育ちから鍛えられた根性を活かす萌。汚れてるように見えるかもしれないけど、人への恩や敬意を忘れない常識的な女性。
どちらも魅力的です。
意外な末路でしたが、心温まるストーリーでした。
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この作品に限らず昔からですが、一条先生の博識な設定、セリフ、惚れ惚れします。
お嬢様だけどパパの前では素直な少女のしおは、生まれ持った才能だけでなく努力を惜しまない。
恵まれた環境ではなかったけどその育ちから鍛えられた根性を活かす萌。汚れてるように見えるかもしれないけど、人への恩や敬意を忘れない常識的な女性。
どちらも魅力的です。
意外な末路でしたが、心温まるストーリーでした。
相変わらず先生は
カッコ良い女性を描くのか上手い
萌みたいな女性、現実にいますね
僻みっぽく、上層思考がやたら強い
嫌な思いをすると強くなるセリフありますが
(卑怯なことしても良いと思う被害妄想)
主人公の善意が彼女には悪意にされて
ライバル視されて可哀想
オペラのようなお金かかる仕事を
目指さないであのままクラブで
働いてればNo1になれたのでは
とてもおもしろいです。小学生の時は有閑倶楽部は意味がわからなかったが、こちらは共感できるし、主人公が、美しくてピュアで良い。
登場する人物のほとんどがタイトルの通りとてもプライドが高く特に才能がある人達の才能➕努力によるプライドの高さは平凡な人間には理解しがたいものがあります
才能がある人を羨ましいと思う気持ちもありますが実力第一の世界で上にいくためには何かを捨てないといけないんだろうなと思うと平凡な方が幸せかもと感じました
萌と史緒はオペラ歌手を目指す音大生。萌はあまり優秀でない音大、史緒はお嬢様で回りの人達にも恵まれた学生。
その二人がオペラコンクールで激突する。
優勝すればイタリア留学が与えられる。
何事もチャンスがあれば手段を選ばない萌とお嬢様故のプライドが邪魔をする史緒。
一条ゆかり先生の作品は
巧妙なストーリーもさることながら、
登場人物のセンスの良さと美しさが際立っていて、昔から大好きです。
プライドは今まで読んだことがなかったので今回初めて読ませていただきましたが、美しくて気品のある史緒がとっても素敵!!
甘え下手で世間知らずなお嬢様だけど
儚さの中に強さがあり、そして艶やか。
ライバルの萌は気の毒な背景のある女性で
その性格の悪さは育ちの問題からだとは思えど、
応援したくないほど裏表あり、貪欲なキャラ。
(女性が嫌いなタイプだと思う)
正反対の2人が互いに嫉妬しあい、
音楽と恋愛で交差し、時に高め合う展開は
とても絶妙に織りなされた楽譜のようで
一条ゆかり先生ならでは素敵な世界観です。
一度最終話まで一気に読んだのですが、今度は毎日無料をゆっくり読み進めてます。人生をどう生きるかってテーマの教訓がママによって語られ、ゆっくり読むと実に良いこと言ってて沁みますね。このママは作家さんの代弁者です。
萌がいつまでも暗闇から抜け出せないのは、ただ彼女に運が無いわけではなくて、自ら暗闇を引き寄せてるっていうか。常に他人と比べて生きてるからね。
でも、そんな萌が暗闇から抜け出せるキッカケになったであろう、シオからの「あなたと歌えたことは私の誇り」と言うことば。この言葉を貰えて萌は自分の劣等感から逃れ、自己肯定が出来るようになっていっただろうに、時すでに遅し。非情だね。人生はやり直しがきかない。
萌に比べてシオは恵まれ過ぎで、この対比は漫画ならではだけど、シオが運を引き寄せてるのではなく、運がシオに引き寄せられてるって方が的を得てる。謙虚で素直だから運が寄って来るんだけど、そんな人間は実際にはいないから、やっぱ漫画だよねーと感じて、ママが語る人生訓がせっかく重みを出してるのに勿体ない。
終盤になってからちょっと急ぎすぎで、蘭ちゃんより隆を好きになったエピソードが説明不十分で、なんとなく消化不良になってしまったのもちょっと残念かな。
一条ゆかり先生の作品は、有閑倶楽部をはじめいろいろ拝読しておりますが、
「プライド」は、自分にも持ち合わせる小さなプライドを客観的に見ることが出来ました。
歌で例えるなら応援歌的な作品だと思います。
女性のドロドロした人物像も描かれており、
「怖っ!」とも思うのですが、この位の根性がなければ、夢は叶えられないのかなぁとも感心もしてしまいます。
一条ゆかり先生の描く女性は、強く、逞しいイメージですが、弱音を吐きながらも頑張ろうとするキレイな女性がまた新鮮でした。
やっぱり、一条ゆかり先生の作品は素晴らしく、明日を勇ましく迎えようと思えるのが「プライド」です。
全く違う環境で育った歌姫2人の生き様のお話です。
「プライド」はその人の生き方、矜持ですよね。
主役の史緒のライバルである萌は、その生まれから歪んだプライドしか持てないのですが、そのプライドは人を陥れ自分を不幸にしてしまうのが哀しい。
ただ、主役の史緒も最初はそのプライドを間違えた方面に発揮していて、萌の存在は史緒を成長させる糧にもなっていますので、本当に人生は本人の受け止め方次第なのだなと思わずにいられないストーリー展開です。
親ガチャの不幸なところは、自分が人を信じられないからこそまわりにも人を信じないタイプが集まってしまうことなんですよね……。
ラストの萌は最終的に救われたか否か、捉え方は人によるかと思いますが、私は救われたと見ています。
一条ゆかりワールドここに極まりという感じ。
出だしの数話ですっかり話の流れに入り込んでしまい、先がどうなるのかなかなか予想がつかず、あっという間に課金して読破してしまいました。
(とはいえ1話のボリュームも多く、思ったよりはるかに長編でした。)
上流階級、華やかな「業界」を描かせたら右に出る者がいないのではないでしょうか。先生の作品はりぼん掲載作しか知らなかったので、少女漫画の域を超えた、その煌びやかな世界観に酔わせていただきました。
※ネタバレです
気の強い美人の令嬢も、キレ者のエグゼクティブも、一見チャラいけど才能溢れる一途な美少年も、夢に向かってひたすら血生臭く頑張る子も、人生の先輩として圧倒的な美しさと人間力を持ったマダム、ゲイ好きのするチャーミングな紳士、みんなどこかの作品で見たようなキャラではあります。(番外編で一瞬有閑倶楽部のメンバーが出てきたのは嬉しかった!)
でも、元々お好きなのか相当勉強されたのか、クラッシック音楽、中でも特にオペラという日本人には敷居の高〜い特殊な世界を舞台にそれぞれの人物像と心情が丁寧に描かれて、いろんな思いが微妙に交錯しながらまさにドラマチックに展開していきます。
ラストが納得いかないという感想はすごーく分かる。。それだけの事を萌はしてしまった、それは認める。だけど、、せめて、歌の道は諦めなくてはならなかったけどイタリアで娘と親友と苦労しながらも慎ましく生きてる、くらいの着地で良かったのではないか、とは思うかなー。。萌が最後まで改心しなかったのなら、天罰やー!とあの結末でも納得なんだけど。
たぶんヒロイン「だけ」が何もかも手に入れている(ように見える)からみんなモヤるのだろうな、、なんか、そこまで一気に大団円にしなくても良かったのかなー、って気はします。
最終的に蘭ちゃんと結ばれて欲しかった気もするし。
でもまあ現実にもこういう星の元に生まれたんだなーって人は居ますけどね。(そういう方にも人には見えない苦労とか挫折や寂しさとかも、ご本人なりにあって、でも他人には分からないものなので勝手に妬んだり羨んだりするのは不毛なのですよね。)
現実逃避と言っては語弊があるかもしれないですが、この独特の世界観を楽しめる方にはお勧めできます。