みんなのレビューと感想「血の轍」(ネタバレ非表示)

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  1. 評価:5.000 5.0

    普遍的に核心をついた貴重な毒親ストーリー

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    夫や夫の親族に原因があるようなレビューがちらほらありますが、その程度で子供突き落とされたら大変ですよ。

    それに自立する道も選ばず、無難な感じの夫を選んだのも、この母親の闇のなせるわざだと思います。

    私はさほど驚くこともなく、むしろどこかで見たことのように思いながら読み進めています。
    エピソードは違っていても、心情の種類は自分も同じだったなと思いながら。

    うちもこの作品ほどではないけど毒親なので。
    驚くことなかれ、毒親ってこういうものです。

    この作品は、デフォルメでも何でもなく、あらゆる毒親が持つ本質みたいなものを描き出している貴重な作品だと思います。

    毒親にも毒親にならざるを得なかった生い立ちなどがあるのでしょう。
    しかし子はそんな親に同情していては共倒れになります。
    人は薄情と言うかもしれませんが、主人公が母親と何とか決別することを願って続きを待ちます。

    補足ですが、私も紙一重かも、と思っている親御さん、ご安心ください。
    そういう自覚のあるかたは毒親にはなりたくてもなれません。
    毒親は本気であなたを愛してると言ったりしますから。正反対の行動を取りつつ。

    • 130
  2. 評価:5.000 5.0

    全話+連載誌で最新話まで読んだ感想

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    無料分しか読んでない方のレビューが多すぎて・・・。


    一回読むだけだと、母・静子の異様さに目が行きますが何度も読むと、静子の扱いや静子のSOSが見えてきます。静子と静一の父親との夫婦喧嘩のときにそれが見えますが、確かに「あの事件」の日のピクニックのときも静子は親族の輪に入れず余所者の扱いでぽつんと座ってお弁当を食べていますし、呼んでもいないのに毎週来る義理の姉にも耐えていました。病院に行くのを嫌がる静子に対して、行かないと体裁が悪いことを言い放った静一の父。
    静子が静一に言った

    「やっぱりあの人は私達よりもあっち(親族)が大切なんだわ」

    このセリフが全てだなと思いました。

    夫婦喧嘩のときに、私はひとりぼっちだと言った静子。その訴えに全く耳を貸さず、仕事と飲み会ばかりで子育てに参加しない。喋りがおかしくなっている息子を見ても何とも思わず、姉に静一をちゃんと見てあげろと言われてもピンとこない顔をして、嫁のおかしい行動を目の当たりにしても気が付かない・・・仕事と体裁と親族のことしか考えない男、それが静一の父親。細かいところを見ると、静子がどうして静一に執着するかが分かってきて、その原因を作った元凶はこの男なんだなと分かります。

    そして、1巻は赤ん坊だった静一が3巻では七五三の着物を着て成長しているのも気になります。ひょっとしたら現在の話で14歳の静一は、話が進むと大人になるのかもしれませんね。連載誌の最新に近い話の中にJITTERIN'JINNの歌が出て来るので時代が1990年だと分かります。となると2018年現在42歳。静子に育てられた42歳の静一がどうなったか描かれる気がします。
    とにかくこの漫画は一度だけさらりと読むものではなく、何度も読んで静一と静子、そして吹石の感情を読み取るべきかと。

    ちなみに、幼少期の環境のせいで人格が狂っていく系の話がお好きなら、個人的な名作・六田登の「ICHIGO 二都物語」を激しくお勧めします。こちらも、何度も読むと主人公ではなく弟の妬みや苦悩や、聖母扱いの母の愛情の薄さのようなものが見えてきて話の深さが分かりますよ。

    • 374
  3. 評価:5.000 5.0

    祭りの前の怖さ

    今のところ、だが。
    幽霊も吸血鬼も出てこない。
    狂った、というほど異常な人間も見当たらない。
    何より、まだ、何も起きていない。
    なのに、怖い。
    平坦にすら見える日常が、怖い。
    そこに、どうにも破綻の予感がして仕方がない。
    何かとんでもなく不幸なことが、いずれ起こるに違いない、という予感的な怖さ。
    不穏、という言葉が一番近いのか。
    でも、それでも足りない。
    これは、漫画でしか描けない種類の怖さである気がする。

    この作者は、「漂流ネットカフェ」や「ハピネス」のような、現実の枠を超えたストーリーよりも、日常を舞台にする方が、本領発揮となるのではないかと感じた。

    余談だが、群馬県出身の私にとっては、登場人物たちの群馬弁はすっと入ってくるし、郷愁を誘われるものであった。
    ちょっと得をした気分である。
    だが、その郷愁すら、うすら寒い恐怖を連れてくる。
    何てことだ。

    この怖さは、素晴らしい。
    これからきっと、何かが起こるのだろう。
    そうなったときにも、どうか素晴らしい漫画であってほしい。
    「祭りは準備をしているときが一番楽しい」などというが、それを超える祭りがこの先にあることを願ってやまない。

    by roka
    • 106
  4. 評価:5.000 5.0

    考えさせられる

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    どこにでもいそうな、というかむしろ羨ましくなるような美しく優しい母親と息子の話です。虐待するわけでもなく、厳しく押さえつけて育てているわけでもないのに、なぜかずっと不気味な違和感を感じます。
    愛情たっぷりに息子を育てながら、愛情ゆえに?少しずつ壊れていく母親。。なぜこうなったのか、とても気になります。正気を失った母親を、必死に庇おうとする息子の心理にも興味が湧きます。3歳の息子を育てている身としては、考えされられる作品です。

    • 55
  5. 評価:5.000 5.0

    ぞわぞわ

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    最後、この母子はどうなるのだろうか…?

    序盤からの違和感が不穏を、不穏が終盤に明確な畏怖を引き連れてやってきた二巻の結末に、とてつもない戦慄を覚えた。

    吹石さん!超逃げてぇぇぇ!

    この毒母やばすぎる。いとこ突き落とすし息子の同級生威嚇するし息子押し倒すし、息子と○○するし。
    こんなだと最後にゃ親子の枠組み超えて行ってはいけない領域までいきそうでもう…気持ち悪い。血のつながりがないならまだしも、異常。異常。不気味。恐怖。異常。
    もう怖い予想しかできません。
    ぞわぞわする。

    と言いながら毎回押見ワールドにどっぷり浸かるんだなぁ。これ一種のマ薬?

    by 匿名希望
    • 48
  6. 評価:5.000 5.0

    異常な愛の行方は・・・?

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    1~4巻までまとめて読みましたが、先ず1巻の内容があまりにも衝撃的すぎます。
    自分の息子・主人公の静一を許可なく高い崖のところへ連れて行った従兄弟のしげちゃんへの恨みに突き落とし1巻目はそれで終了、2巻目からは病院へ何とか意識を取り戻すも脳を強く打ったために身体マヒ状態に、幼馴染の吹石さんのラブレターさえも嫉妬のあまりに破り捨ててしまう、3巻目からしげちゃんの容態を見てしまった主人公の静一がつきおとした現場を見てしまったにも関わらずそれを母親の犯行だと言えずもがき苦しみ、それを見かねた吹石さんが救いの手を差し伸べ、最新刊でついに二人は付き合い・・・それを見た母の静子が嫉妬に狂い吹石さんに襲い掛かろうとし終了という今の話の流れです。

    毒母というより、独り占めしたい独占欲が強すぎるが故だと思います。
    静一の今後が、精神的にやられてますから、どうエスカレートするかですね。
    それを父も含め周りは過保護だなあとみてSOSが誰にも行き渡らない怖さがありますね。

    • 37
  7. 評価:3.000 3.0

    疲れているときは読まないほうがいい

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    毒親を通り越して犯罪者になってる自覚の無い母親の描写がとても怖い。むしろ自分が被害者だと思っている母親。

    事件を起こしたあとも、「こしょこしょ」と言いながら息子を起こす母親がひたすら気持ち悪い。
    母親の心の闇が深すぎて、これ以上被害者が増えないか心配。

    現実に起きた凄惨な事件の加害者を知る人に、マスコミがインタビューすると高い確率で「まさかあの人が」「大人しい人だった」「いい人でしたよ」という言葉を耳にするが、まさに主人公の母親がそのパターンに当てはまる。

    主人公の心が傷ついて、どもるようになったのに、大したことないと思っている父親。

    主人公の母親のせいで寝たきりになった息子の看病で疲れてるはずなのに、主人公にいつもどうりの笑顔で話しかけてくれる叔母。

    主人公の母親の嘘がバレたとき、一体どうなるのだろう?
    子供に強制したわけではないが、子供にも嘘をつかせて平気でいる母親が本当に怖い。
    1%の真実に99%の嘘を混ぜて警察に説明していたが、それを真実だと思い込んでいるから良心も痛まないのだろう。

    主人公にとっては、甥の異変を目にして弟(主人公の父親)に注意をしてくれる叔母がいる、学校には友達もいる、社会との繋がりがあるという面が救いかも。
    これ以上、母親と一緒に孤立しなければいいけれど。

    by 匿名希望
    • 37
  8. 評価:4.000 4.0

    パパがんばって

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    美しい描写の中で、真綿でゆっくりゆっくり首を絞められてるような不快感がひたすら続く。これが本当の毒親。この話がどこに着地するのか気になるので、続き買います。
    シゲルのおばちゃんが普通すぎて、どもる主人公を前に「大丈夫じゃないじゃない」的なセリフで涙出た。無神経で悪いように周りが描かれているけど、それらはごくごく普通でしかない。おかしいのは確実に母親。ひとりぼっちかどうかを決めるのは自分自身でしかないのに。そんな女にふりまわされてる主人公に救いがありますように。

    • 34
  9. 評価:3.000 3.0

    あるんだろうなぁ、本当に。

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    もう、えぇー!?って思うけど、押見さんの幼少時代が元(全て同じではない)になってるらしく、やはりこういうのってリアルにあるんだろうなぁ、と。

    頼りない夫に厚かましい義家族。いい嫁しすぎて壊れちゃったんかなぁ、お母さん。あたしならこうなる前におもくそ喧嘩して夫を強制、いい嫁しない、それでも無理なら離婚だわ(笑)

    自分も息子がいるけど、うーん。考えられないことばかりだ。恵まれてるんだなぁ、自分。

    男の子の優しさが裏目に出てしまってる気もする。うーん、どうなるの!この親子!

    • 28
  10. 評価:4.000 4.0

    現実とバーチャルのギリギリ

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    色んな感想がありますが、登場人物の一人ひとりは、現実でも「普通」にいる人たち。だからこそ、とてつもなく怖く感じます。
    お母さんも元々は異常な行動する人ではなく、感受性がとても豊かな普通の女性だったはずです。
    そして、お父さんはどこか抜けてて想いを上手く表すのが苦手な男性だから、いつも言葉足らず。
    叔母さんは思ったことはズバズバ言ってしまう少し豪快で、実は人情味ある優しい女性。叔父さんはそんな叔母さんをしっかり見守れる逞しい男性。

    誰でも心の闇は多かれ少なかれある中で、普通であったはずの主人公のお母さんが後戻りできない極限に達した所から、物語はスタートして異常さを醸し出してます。

    主人公が赤ちゃんの時に、糸が切れてしまったんでしょうか。。すごく心が痛みます。主人公にとって、たった1人の母親が、世界でたった一つの家族が、戻ることない一度きりの少年時代の思い出が、なぜこうなってしまったのかと思うと悲しくて、、ふとしたことでどこでも起こってしまいそうな現実と漫画ならではのバーチャルのギリギリを表現している作品です。

    by TAFlra
    • 22
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