【ネタバレあり】あなたのことはそれほどのレビューと感想（11ページ目）

主人公と旦那、二人共とても気持ち悪く、だからこそ似た者同士でお似合いの二人です。
小学校の頃から何年もずっと好きだった男(有島くん)と再会したミツ。中学生の頃から壁に隠れてターゲットを凝視したりプレゼントをこっそり机に入れるなど、しっかりと粘着女としての過程を踏んで大人になります。
有島くんの中ではミツは「あいつ気持ちわりぃ」と友達にこぼすような存在ですが、たまたま夜の公園で会った事で家に遊びに行き関係を持ちますが、その後あからさまに避けたりしてそれ以降疎遠になります。
有島くんの中では小学校中学校の頃から、好意を寄せられていると分かってもミツはなぜか「気持ち悪い」存在。でも思春期の好奇心には勝てず、行為に及んでしまう。
大人になり再会してからもお互いの関係性は変わらず、
表面上は取り繕えているようにお互い装っていますが、
ベタ惚れのミツと、ミツを性欲の捌け口以上の存在にはどう頑張ってもなり得ない都合のいい女と思っている有島。
ミツの有島に対する必死さとか、執着を通り越して、髪にくっついたガムくらいうっとおしくて粘着質な感情が言葉や態度から常に滲み出ていて、もし自分が男だったら本気で関わりたくない、いやもうその目で見られるとゾッとするわと言いたくなるような感覚でした。
他の作品でも思いましたが、この作者さんは好意を寄せている男性に対するじっとりとした感情を持つ女性の態度や発言、目線などを表現するのが本当に天才的だなと思わされました。

よくある不倫ストーリーが…

学生時代の初恋の人と偶然に再会して、不倫関係に　ってよくある同窓会不倫みたいな話だけど、不倫妻、美都の旦那が、あーこんな男マジで無理って感じなんです。ぱっと見、普通の優しくて真面目な男性に見えるから美都も結婚したんだろうけど、とにかく中身がネチャっとして、ウジウジしたストーカー気質なんですよね。
美都は多分、都合の良い扱いやすい男だと思って結婚したんだと思う。
いつも自分の顔色を伺って、料理が得意な優しい旦那さん、自分の友人にも受けが良い、ちょい太めの無害な子熊ちゃん。
あーあ間違えちゃいましたね、人間性を見る目が無かったです。
この旦那が、美都の不倫を知ってからの対応がとにかく不気味でホラーなんです。
不倫相手の妻を公園で待ち伏せたり、しばらく距離を置こうと言う妻の職場に突然現れたり、美都の友人に相談という名目で不倫をバラしたり。
前から、毎晩寝てる美都のケータイを盗み見している所から、いずれは暴走するだろうなと思っていたら、安定のストーカーっぷり。
私は読んでいて何度も、うわっ気持ちわるっと何度も呟いてしまいましたが、この漫画で唯一の救いは、美都が旦那に本当の気持ち（お前が気持ちわるすぎて本当に無理）を言わなかったこと。
貴方の優しさはある意味暴力、との表現にとどめたことかな。
この美都に言われた台詞にも、この旦那は最後までネチネチ、グチグチと反論めいた手紙を書いております。
それから、美都の不倫相手の有島ですが、こちらも妻に美都との不倫がバレて、妻と子供が実家に帰ってしまい、必死になって取り繕いなんとか関係を修復します。
有島って本当に中身が空っぽで、こんな男のどこが良いのか私には分かりませんでした。
顔が良い？性格が良い？収入が良い？　この全てが私には40点程度の男に思えて、魅力はゼロです。

引き込まれて

どこにでもありそうな、不倫ストーリー。
主人公も初恋相手も、罪悪感無く逢瀬を重ねているけど、犯罪だから。
占い師に言われた、2番目に好きな人と結婚するのが幸せ、が納得出来ないのかな。
恋している最中は周りが見られていないだけ。
大切な人を失ってはじめて気がつく。

大切なもの

好きだけで満たされてた初恋。初恋の人との再会。それぞれの夫婦の積みかせねの違いで大切なものが変わってくる。

分かってる作者

まだ無料分ですが。
見た目9割という言い方、それは真実だと思っています。
優劣とかもあるけれど、隠したり無理に作っていることも何となく出ているということではないかと。
本人は見た目にこだわっているつもりでも、まわりからしたら執着にしか見えなかったり。
麗華は最初、ブ○な女性として描かれてる。
けど、だんだんキレイになる。
登場人物の中では1番自分を受け入れてて、『だから私には無理なの』という決めつけがないから変化出来るというのを描いてる感じ。
高校の時有島が自分のテリトリーに入ってきたのもきっかけかもしれない。
その時の自身の気持ちに興味を持ち、乱暴だけど確かめる行動に出る行動力(衝動か)。
彼女はいつも出来ることをして、チャンスも逃さない。結局『生かしていくことができる』強さなのかもしれない。
麗華といる時、ミツといる時の有島の感じの違いが上手く描かれててさすがと感じる。
好意という名目で依存されるには、弱い男性。
しかし影響されやすい面が育児への協力や子煩悩として現れたり。
麗華は頭で考えてるのか自然になのか、上手くできてる。
涼さんは自分には我慢をさせてミツに多くのエネルギーをあげている。すごくもったいない。
有島は麗華に引っ張られてやっていけそうだし、
ミツは好き勝手やってるからストレスは少ないだろうし、1番辛くて言葉悪いけど貧乏くじひくのは涼さんだろうなと予想している。
でも人生は長い！30代前半でカタがつくものではない。あきらめなければ。
それはミツをあきらめないのではなくて自分を見放したままにしないこと。
バッドエンドからが涼さんの良い始まりになることを期待しています。

ぞわっとする

いくえみ先生の
行間にたっぷりと
物語がつめこまれてるような
余白？テンポがすきです

子熊ちゃんが壊れていくのが
ぞわっとする

ドラマから

実写化されたドラマを先に見ていたので、原作のこちらも気になって読み始めました。美都の旦那さんに対する態度が、ドラマよりも一層無関心すぎて、旦那さんがかわいそうで仕方ありません。そんな美都に、痛い目見てほしくて続きを読んでみようと思います…

実写ドラマになったやつを見てたので、気になって読んでみました。ドラマの時もだったんだすが、やっぱり主人公イライラしますね（笑）

いくえみりょう先生は私の青春期に読んだ作者だけど、最近ドラマ化も多いし、どうなんだろうと読み始めると、昔のギャップがありびっくり！でもさすがと思わせる作品でした。

ドラマを見て

今のところドラマとあらすじは同じですが、漫画としての結末が気になります。
登場人物それぞれの視点から話を描いていたり、面白いです。