諫山さんには「愛される覚悟」を、三森さんには「愛し抜く勇気」を持ってほしい。
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9971位 ?
諫山さんには「愛される覚悟」を、三森さんには「愛し抜く勇気」を持ってほしい。
きれいな小川が心地よい音を立てて流れている、そんな印象です。
お話の進行が妙に引っ張ったり拗らせたりということが無く素直で好感が持てます。
登場人物たちのネーミングもセンスがいいなと感じましたが、言葉のトーンも色彩も柔らかく心が温かくなります。イチルママとネフラちゃんの母娘コーデもとても素敵です。
またそれぞれの造型が素晴らしい !
ヒスイさんの人間の時はもちろんドラゴン姿がとても美しく格好良いし、シトリくんのちっちゃかった頃からの愛らしさ、ネフラちゃんのミニドラゴン姿、イチルさんのアングル、取り上げたらキリがありません。
虹蛇の神様の下りでは本当にハラハラドキドキしましたが二人のそして家族の愛の結束がより際立って、心配だった逆鱗の魔力も削がれて全て良い方向に向いました。
これからも時々そっと取り出して眺めては心を落ち着かせたいと思う作品です。
つまるところ出自や境遇が人生に吉と出るか凶と出るかなんて自分次第だと言うこと。
アルテのフィレンツェ時代は「貴族で女」であることは色眼鏡で見られるマイナス点だったかもしれないけれど、今のヴェネツィアでの生活は当に「貴族で女」だったからこそ手に入れることができた。
アルテはそれを負い目に感じて「もっと励まねば」と自分を追い込んでしまったけれど、またいつその状況が変わるかは誰にも分からない。
大事なのはレオさんがそうだったように、「自分の置かれた場所で最大限の努力をすること」じゃあないのかな?
アルテもその意味ではヴェネツィアに来たからこそ、また居るからこそ見聞きできる経験を貪欲に取り入れているように感じる。
カタリーナもまた然り。例え料理人として立って行くことを望んだとしても身分を捨てない限り許されないでしょう。その母ソフィアも世間的には恵まれた立場でいながら不自由な生活を強いられ、ダフネに至っては蹂躙された半生だったと思う。
でも彼女たちもそれぞれ置かれた立場で闘っているのを感じる。自分なりのやり方で。
芸術というものに関わっている端くれとしてアルテの姿勢にはものすごく共感を覚えるし、「好きこそものの上手なれ」というシンプルな教えを思い出す。
アルテがこのまま我が道を思うがままに進んで行けるといいなと願わずにはいられない。
不穏当なタイトルに興味を引かれて読み始めましたが次から次へと繰り広げられる展開にあっと言う間に最後まで読み切ってしまいました。
キラリと光る名言あり、意表をつく展開ありで本当に飽きさせません。
復讐のために最初は愛の無い結婚を決意したリアンナと、皇位を継ぐために結託した皇帝が最初は同志としてそして次第に愛に目覚めて行く様子はこの復讐劇の中で救いになっています。
最後の「そしてわたしたちは今でも3人で結婚生活をしている」という表現には思わず微笑んでしまいました。
副官助かったんだね!
良かった!
もしかしたらルカはヴィンターバルト家にある「主の部屋」の杯にもう一度人生をやり直したいと願ったのかも知れない、と考え始めた。
転生というにはあまりに「もとルカ」が残っている印象が強くて。「もとルカ」を上書きして、何とか悲劇を回避しようとしているのではないかしら?
見事としか言いようのない作品でした!
ファッションという女性にとって身近で興味を惹くテーマでありながらその実、現代に於いても女性を取り巻く様々な問題(女性差別・労働環境・DV・各種ハラスメント・結婚・生理etc)にさり気なく触れています。
そもそも主人公ユーリが男性として活動を始めなければならなかった理由が「女性では仕事上認められないから」でした。これは後々までもユーリを苦しめることになります。
更に女性の感覚でつい助けた出来事が大問題になりあわや罪に問われるか、という事態にまで発展しますがユーリは持ち前の才能と負けん気でピンチを大チャンスに変え女王陛下の信頼まで勝ち取ります。
同時にファッションの改革も行われ、城内で働く女性たちはコルセットやファージンゲール、パニエから解放されました。
更に廃れていた鍛冶技術をファスナーに活かすことで新たな産業に役立てるところにまで至っています。
疑いを掛けられたことでギクシャクしていた人間関係も新しい染色技術を進んで披露することで解決しました。
女王陛下は原料となる綿花の育成や服飾生産を地方の特産にしようとするなどファッションを通じてまるで社会の仕組みまで教えてくれているようです。
忘れてならないのはユーリが「庶民のために安価な既製服を作りたい」という高い志を持っていることです。その夢を叶えるために挫折してもしなやかにかわし前を向き続ける姿が一番の魅力だと思います。
もちろん彼女を愛し支え続けてくれるエナン(可愛いですね〜)とのロマンスもやきもきしながら楽しませていただきました。
レスタの切なさやアルシノエの煩悶に時に胸を締めつけられ、愛らしいプラムの存在に癒され、燻し銀のようなイレクサ伯爵夫人からは気品の何たるかを学びました。
そして女王陛下。理想の上司No.1と思われる美しく聡明な方でありながら女性故の縛りや社会的圧迫に悩まされるところは親近感を覚えます。
最後にこの物語の締めくくりの言葉を紹介しておきます。
「誰もが自分だけの物語を持っている。夢を叶えるための一歩を踏み出す勇気を持てるように。挫折してもまた立ち上がれるということを信じて疑うことのないように。周囲を見渡すほんのすこしの余裕さえあればわたしたちは必ず手を取り合える。そんな出会いがいつだって待っているはず。」
ユーリが「耳障りがいい」と行っていますが「目障り」と同じで不快感を表す表現なので、ここは造語的ですが「耳触り」としたほうが合っていると思います。
これからの1年もちろんユーリとエナン公にも進展があって欲しいけど、画的には女王陛下レスタもとても合っていると思うのでちょっと突飛な考えかも知れないけれど上手く行くといいなと考えています。
以前身形に構わない主人を説得したことがあります。彼はハックルベリー・フィンのような(つまりは風の向くまま気の向くまま)生き方をしたいと言っていた人で窮屈な格好を嫌う人です。
でも例えば自分のハレの日(結婚式とか何かのお祝いの日など)に出席して下さる方々がきちんとした格好をしてお出でになると、それだけで自分を大切に思って下さっているんだなと感じられます。
だってきちんとした格好をするって準備もいることだし立ち居振る舞いにも気をつけなければならないこともありますから。
だから主人には「服装を整えるのは相手への思い遣りが込められているのよ。決して自己満足なだけじゃない。」と説明しました。
ユーリの言っているように相手への印象とかどういう自分を演出したいかという時にも服装はとても助けになります。
それだけでなく例えばきものを着る時は腕があまり出ないように気を付け、また歩幅は小刻みになります。タイトな洋服を着る時はしぜんと腕の上げ下ろしにも気を付けるようになります。つまりは自分自身の動きさえも変わって来るというわけです。そうしてそういう「神経を使った動き」は見ていて美しいことが多いと思います。
もちろん毎日が気の張る衣類ばかりでは疲れてしまいますが自分を演出したり緊張感のある状態を作ることも大事なのではないでしょうか?
部長と社畜の恋はもどかしい(分冊版)
116話
第44話(3)