桐野灯さん推し
そもそも桐野さんと出会っていなければ成川さんはあんなに深く傷つくこともなかったでしょう。そうしたら恋に臆することにもならず、茅野ちゃんと出会う前に他の女性(もしかしたら白井さん辺り!)の手に落ちていたかも知れません。
創作活動は作品中の漫画家の先生方に表れているように命を削り、自分の全てを晒け出すことを求められることがあるのだと思います。
その才能の枯渇の恐れ、加えて女としての魅力を失いつつある時期なのかも知れないという怖れを持ち始めた頃に桐野さんは若き成川さんと出会ったのでしょう。成川さんはそんな桐野さんの一時の慰めでありミューズでもあったであろうのは想像に難くありません。
茅野ちゃんが好きだと言った「初恋の切なさは…」はそこから生まれた言葉かも知れません。
茅野ちゃんを陰になり日向になりして見守ってくれた夜桜先生がわたしには桐野さんと重って見えます。茅野ちゃんが迷う度にいつも適格なアドヴァイスを授けてくれたり成川さんに「泣かせたらマジ●すよ」と言っておきながら二人の関係が定まった頃になって「あんたが茅野ちゃんに本気だとは思ってなかった」などと曰う。
それは期せずして関わることになり期待以上に素敵な男性に成長した成川さんを送り出す側の複雑な胸の内からの言葉かも知れないなと感じました。
成川さんは現在のところ桐野さんとの時間を黒歴史として封印したいようです。「さっきあなたとすれ違ったのに気づかなかったわね」と掛かって来た電話、成川さんは着拒にしてしまいましたが、桐野さんももう掛けるつもりは無いと思いますよ。何だかオペラ「ばらの騎士」の元帥夫人を彷彿しました。
かつての自分の葛藤は諦念に沈め今はもう幸せな二人を遠くからそっと祝福する気持ち。その二人も充分悩み苦しんで導き出した答えなのですから。
今度は桐野さん側からの視点でのストーリーを描いていただけると嬉しいです。
PS:茅野ちゃんの履き物のデザインがとても可愛らしい
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私が恋などしなくても
079話
Final Lesson 名づける -2