わたしは今話の紫乃さんの気持ち、とてもよくわかります。
大体こういう考え方をするのは自己肯定感が乏しく考え過ぎてしまうタイプです。
まして紫乃さんは婚約を結んだ際に社長令嬢という立場を利用してしまったという負い目があります。
さらに携帯漫画を自分が悪役の方だと解釈して読んでいるために橘さんの自分に寄せる好意も信じられずにいます。そのため言いたいことも自信がなくて素直に言えないのです。
一方で橘さんも自分の中で思っているだけなのに相手に伝わっていると考えているところがあります。
つまりはお互いが言葉足らずで負のスパイラルに入り込んでしまったのだと思います。
こうなったら自分の気持ちを相手に分かって貰えるまで地道に丁寧に言葉を尽くして行く他は無いと思います。
すれ違いや思い込み、周りからの干渉などを乗りこえて自分たちの素直な気持ちを勇気を出してさらけ出す日が一日でも早く来ますように、と祈らずにはいられません。
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きみは面倒な婚約者
029話
story08(2/2)