5.0
大人未満たちの等身大群像劇
無料分、しかも17話しか読んでませんがいてもたってもいられない!レビュー書かせてもらいます。
タイトルをそのままあらすじにして予定調和で売る、
定番イベントを並べて読者のメモリ負荷を軽減、
普通設定なのに異様に目が大きくて可愛い主人公、
そしてイケメン揃いの男の子たち。
これら「お約束」とも「しきたり」とも言えるマンガの定石に真っ向から挑んでいる作品です。
「レビューが辛い?部数が出ない?だからどうした、先生の絵で右にならえしたって売れないでしょ!?」とメガホン片手に作者に発破をかける編集者の幻が見える気がするのは…私だけでしょうね…
主人公はやや内気な女子高生、椿ちゃん。進級に伴うクラス替えで隣の席になった男子、五十嵐くんとクラス委員になって接点が出来、お話が始まります。
主役二人を始め、登場人物全員どこかしら未熟で、自分を知らないし他人との接し方を勉強中。見たことを理解するのも感じたことを言語化するのも伝えることも、経験不足なお年頃を飾らず盛らず描写しています。
自分の価値を否応無く自覚している女子らはもちろん、部活で活躍している上見目も良いヒーロー、五十嵐くんでさえ振る舞いがスマートとはいえない。それぞれの感受性の違いが読者目線では顕著で、どこかしら危ういまま日々が過ぎていく。
三歩進んで二歩下がりながら、成長の螺旋を歩む高校生たちが抑制の効いた作画で表現されています。
顔はもちろん、各キャラクターの個性までちゃんと描き分けてあるのが素晴らしい。通り過ぎて初めて価値がわかる季節を、丹念に表現した力作です。
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隣の席の、五十嵐くん。