5.0
メーカー目線のファッション業界
別途で一巻まで、こちらでの無料分相当を読んでの感想です。
ファッションを描いたマンガは名作が多い印象です。専門学校生の青春を絡めた「パラダイスキス」、メイクアップに焦点を当てた「ブレス」、小売視点の「リアルクローズ」などなど。「ファッション!!」や「服福人々」などの変わり種も見受けられ、多様化著しい分野の一つだと思います。
服飾メーカーの挑戦を描いたこちらは、掲載誌がモーニングだけあってお仕事マンガの側面が強い作品。流行を創造し美意識を形にする、ではなく売れる服を作って数字を上げる、がミッションなのはビジネスパーソンの共感を呼ぶでしょう。キャラクターらも生き生きしていて、とっても読みやすいです。
三度の飯より服が好き、はこの作品の登場人物としてはデフォルト。日々激動する「カッコいい、素敵、個性的」と「買える、売れる、着たくなる」の境界を半年以上前に見極め捕まえ、形にするお仕事がアパレルなのだとわかりやすく表現されています。
新品服が砂漠に大量廃棄される現実を知っているだろう読者層を、このテーマでワクワクさせようとする、作者の気概だけでも応援したくなります。
長く続いて欲しい作品のひとつです。
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アパレルドッグ