5.0
滋味深い年の差婚姻譚
こちらでいう35話まで、別途電子単行本で読んだ感想です。
地方の富農の末娘、田中花ちゃんと、東京の名家の訳あり長男で職業軍人、立花誉さんのお話。時代は明治大正の頃でしょうか。
「日本の原風景」と枕詞がつくような農村と賑々しく栄える都市部の描写、
のびのびすくすく育ったヒロインと厳格な家で教養を詰め込まれたヒーロー。
二人それぞれが生まれ育ち暮らす世界の対比が明確でテンポも良い。目が飽きず、延々読んでしまいます。
エピソードの見せ方も安定感があって、引っかかるところがない。描写の奥行きが深く、完全に大人の読解力前提で描いておられる。
マンガのセンスや技量はもちろん、作品世界が作者の中にあるのをひしひしと感じます。一体どれだけ取材されたのかと思うと、少し気が遠くなりそう。
軍人婿さんこと誉さんが、親の決めた結婚相手の花ちゃんに出会い、思いがけず安らぎを得る様がただただ胸熱。
人生の醍醐味を真正面から捉えた作品です。
横読みでは4コマの使い方が(所謂4コマ漫画と違うので)面白く、こちらの縦読みだと1コマが大きくて間の印象も変わります。
お好みの媒体でお楽しみください。
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軍人婿さんと大根嫁さん