色は匂えどさんの投稿一覧

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31 - 40件目/全96件
  1. 評価:5.000 5.0

    テンポ花丸のバイオレンスラブコメ

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    2022年に某アプリインディーズ枠から通常連載を勝ち取り、以降曜日上位ランクに定着している作品。ちと絵は荒めですが、勢いを作って読者を引き込む、センスある作者さんだと思います。

    VIPの子女らが通う「世界一安全な幼稚園」こと、ブラック幼稚園。当然のように園児たちが狙われるので、教諭は元殺し屋・軍人など、裏表のベテランが揃います。中でもリタは精鋭の部類ですが、絶賛彼氏募集中の女性でもあって…というお話。

    迫力あるバトルのケリをコメディでつける、この作品独特のルーティンが癖になります。読み進めるとシリアスな展開もちゃんとあり、全体でメリハリついた構成になっているのは嬉しい驚きでした。

    毎回のように人が死にますが暗さはなく、読みやすい作品だと思いますが、、年齢制限つけてもいいかもしれません。

    • 0
  2. 評価:5.000 5.0

    お仕事マンガの名作

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    このページを開いている時点であなたはマンガがお好きなはず。マンガを描く側、いえ、作る側売る側の視点に興味ありませんか?ありますよね?この作品に書かれてますよ!

    一言で言えば、新人編集者がヒット作を産むまでの物語。ただし、裏主人公であろう新人マンガ家の、成長譚としての側面もある作品です。
    漫画家たちも編集者たちも、個性も過去もある人たちばかり。それぞれに多面的で、人間味とマンガへの愛を違う形で持っています。海賊版への対策、電子化など、今時の課題もきっちり追ってくれているのも嬉しいところ。

    一本のマンガにたくさんの関係者がいて、みんなスタンスが違うからこそ多様な表現が生まれる。当たり前のことを誠意ある眼差しで描き尽くした作品だと思います。作画を味と見るか癖と見るかはお好みでしょうね。
    読了後は気になるマンガに課金したくなる、困った一本です。ドラマで見た方もぜひ。

    • 1
  3. 評価:5.000 5.0

    SFとミステリーと冒険と青春と

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    作者らしさがギュッと詰まったコンパクトな冒険譚。話はもちろんのこと、登場人物の輪郭が際立つキャラ付けとデザイン、伏線の張り方使い方、ギャグのテンポに微量?のラブ、全てに隙がない作品です。

    5日間のキャンプに参加するため集まった、9人の子供たちが謎の球体に吸い込まれて宇宙の彼方に飛ばされ遭難。それぞれの知恵を集めてどうにか生還のルートを見つけますが、何者かの故意で宇宙空間に飛ばされたと知ります。

    9人の子供達が遭難した理由、球体の正体など、いくつもの謎がまた別の謎を呼ぶ展開。小説でも面白く読めたでしょうが、やや重かったでしょうね。
    画風と上手いことバランスが取れています。

    さすがは篠原先生と思うのが、読了後に各巻表紙を順に見返した時。何もかもが連載前から決まっていて、予定通りに連載を終えた事が見て取れます。
    大筋は決まっていても、雑誌都合に読者の声、売れ行きなどで、内容や終わり方まで左右されたあの作品この作品を思うとため息が出ます。
    マンガ好きほどベテランの凄みに唸る作品かもしれません。

    • 1
  4. 評価:5.000 5.0

    アラがなく絵に無理がない

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    pixivだろうがなろうだろうが、良作は出る時は出るという見本のような作品。本当にいいようのない作品もある中、読みやすい作品だと思います。

    雇用主のセクハラが元で、しかもその妻から逆恨みされて失業したヒロインと、寡黙な魔法使いのヒーローが出会います。何歳差なのかさえわからない二人が、少しずつ間合いを詰めていく。
    難ありの主人に仕えた経験値を発揮して、ヒーローの需要を、更には意図せず心を捕えるヒロインが、地味ながらも魅力的です。

    筆致はやや粗めながら、街並みや庭や家のデザインなど、背景までファンタジーならではの夢があります。作画担当様の、愛と気合いが読み取れました。屋内の描写も、イギリスの某絵本作家のお家を思い出します。
    ヒーローのデザインも変に「おじさま」を若作りせず、年齢なりの良さを表現してあるのが素晴らしい。伸びた背筋も清潔感あるルックスも、本人を知る程に説得力が増す好例です。
    ヒロインもメイドらしく、聡明な働き者の女性と一見してわかる、素敵なデザイン。
    ファンタジー好きにおすすめできる作品です。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    日本史好きにはたまらない

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    在原業平と菅原道真。名前を見ただけでもワクワクする平安時代の有名人らが、コンビを組んで事件を解決します。
    安心してください、史実の軛がしっかりかけられてて、素人の目に止まる齟齬はない作品です。

    浅学な身にも、史実に明るい人ほど面白く読める作品だと思います。当時の最先端の書籍に娯楽、トラブル対応に貴族たちの役職、それら情報が乗る絵の説得力。歴史物の魅力に溢れていて、どこから見ても楽しいです。
    監修者の小話がついているのも、作品世界をいい塩梅で補完してくれていて嬉しい。単行本を片手に資料を漁ってみたくなります。

    色事に疎い若者の道真と、京きってのモテ男でいい大人の業平。
    学者肌の菅原父子と、権謀術数に余念のない藤原一族。
    明確な対比の構図が随所にあります。死後怨霊として名を馳せる道真に「鬼などいない」と言わせるなど、ちょっとした演出がぐっときます。侍女まで巻き込む本好きあるあるが番外編にあったりも。

    中央の政治からやや引いた、客観性ある主人公たちの目線で、藤原良房らを描いているのも見どころの一つ。彼等がまさに天皇家の姻戚として力をつけていく過程を背景に、個性ある二人が躍動します。
    なお、青年漫画なので、性描写も死体も出てきます。抵抗ない大人の方、ぜひ無料分だけでもお試しください。

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  6. 評価:3.000 3.0

    24話までの感想です。

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    シンデレラストーリー?シンデレラに失礼ってくらい浅いです。ペロー版はともかく、元々はとっても強かな女性ですから。

    この物語は、登場人物全員が舞台の書き割りのように感じます。学芸会の劇で、木やら背景やらを表現する、ベニヤ板に絵の書かれたアレです。
    妖怪の頂点に立つ、鬼の頭領であるはずのヒーローは嫁のことしか考えない。ヒロインはただもてなされて職場からも学校からも切り離されて、戸惑うものの反発はしない(客観的には軟禁です)。妹は妹で、花嫁歴長い割にはあやかしの序列を軽視してて、妹の婚約者?も洗脳されてるのかってくらいに言いなり。
    この設定なら、少し頭の回る花嫁が出たら「人外が君臨する国で、有能な人材が居つく訳がない。必要な人から海外へ流出します。人の世界は人に返して」くらいは言えそうなのに。
    また、猫又とか妖狐とか鬼とかいう割に、人の姿で固定されてるし性格も価値観もほぼ人なのも興醒め。これじゃ単なる超能力者の特権階級。

    この物語の主役は、読者にウケる状況そのものです。キャラクターたちは状況を作る為のパペットといってもいいくらい、みんな自分を持ってない。

    絵は一見綺麗ですが、人物デザインのパターンが少なく、表情の幅もテンプレっぽい。四流役者の劇中劇を連想しました。

    一応、「陰謀論の世界が実際あったら」「お金の力学も選挙権も届かない影の権力があったら」などの裏テーマがある可能性も考えて星3の評価にしましたが…
    売れているのを喜べない作品の一つです。

    • 1
  7. 評価:5.000 5.0

    大人も閲覧注意のガチホラー

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    ホラー・オカルトとダークファンタジーの違いって何でしょうね?私の中では
    ダークファンタジー/鬼滅の刃、東京喰種など
    ホラー/東京BABYLON、シャーマンキング、呪術廻戦など
    なんですが、「これ」と明確に言える境界がパッと出てこない。出てこないんですが、「ダークギャザリング」初回を最初に見た時の感想は
    「久々振り切ったホラーが来たな」でした。

    死後に霊魂の状態で攫われた母親を救うべく、母を探しながらひたすら強い霊を作って(あるいは捕らえて)使役する女子小学生、夜宵。
    日常的に霊を寄せてしまう大学生、螢多朗。
    オカルトマニアで螢多朗の幼馴染、且つ夜宵の従姉妹の詠子。
    以上3人を中心に物語が展開されます。
    設定からして全員が全員、地頭が良くて自分なりのに特技がある(そして程度の差はあれまともじゃない)、理想的なチーム。イライラすることもなく話が進みます。
    とにかくバトルが怖くて迫力満点。夜宵ちゃんが使役する霊の登場演出も、作者のこだわりと愛着を感じます(各霊でページ数が全然違うのが、お気に入りがわかりやすくて面白いです)
    メジャーな?心霊スポットがたくさん出てくるのも、お好きな読者には楽しいでしょう。

    多少引っかかるのが、夜宵ちゃんが霊の強弱を直感のみで見極めてるらしいこと。戦術面の肝なので、ドラゴン◯ールで言うス◯ウターがないのによく生きてたね!?とは思います。
    無論、それ自体どこかで痛い目見る伏線かも?と感じられるシナリオがいい。話に妙な雑音がないのです。

    アニメ化したのに、「ここだけは!」と狙ってた話以外見れませんでした。
    応援したい気持ちはあるんです。本当に怖いんですってば…

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  8. 評価:5.000 5.0

    悪魔×JKのラブコメin魔界

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    悪魔が登場するマンガって、
    ・設定上そもそも人間界にいっぱいいる(青エク、ときめきトゥナイトなど)
    ・悪魔が不慮の事故、召喚などで来てしまう(アザゼルさんなど)
    のパターンが9割方のように思います。
    ポチクロは地獄に人間が来てしまい、しかも話が通じないレアパターン。人間と魔法の関係についての独自設定も上手いこと効いてて面白いです。
    生き生きした人物描写もバトルもラブもと、全方位見せ場がある良作。
    こういうマンガ、もうちょっと増えて欲しいです。

    • 0
  9. 評価:4.000 4.0

    人物描写よりミステリ要素に重点がある作品

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    序盤を読んでの感想です。
    真面目な刑事と、スケッチブックで会話する女子高生の、バディものミステリー+ラブコメ要素をひとつまみ、という印象の作品。JKにおじさんがプロポーズされるって、男性から見たら夢があるんでしょうね。

    洞察力高いヒロインがやたらぐいぐい行く割に、どこが好きとかデートしたいとか全然なく、ただただ婚姻届を押し付けるのが不思議。。押しかけ女房というより新手のカスタマーハラスメントみたい。基本無表情で全く声を出さない理由は物語の鍵かもなのでいいとして、誰も尋ねないのは不自然です。
    一応18歳でも、40歳の中年男性が高校生と恋愛したらロ◯コンでは?という常識と、主人公の刑事さんの人柄を逆手に取って、手を出されないのを見越して結婚を迫っているのかなと思いました。警察を正面からは頼れないような、なんらかの理由があって苗字と家を捨てたいのかな、と。

    物語全体でヒロインは何者か?という謎があって、徐々に明かされつつ個々の事件解決にあたる、という構図に見えます。
    鶫、という名前が少し意味深。マザーグースかな?
    読むなら完結後の一気読みで楽しみたい作品です。

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  10. 評価:5.000 5.0

    型破りな男たちの冒険譚

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    サイバー世界の話です。
    ブラッディマンデイ、電撃デイジーなど読んだ方には比較的入りやすいと思いますが、キャラクターのエッジが効いているのは好みが分かれるでしょうね。
    初読が結構前なので、いろんな話を見聞きした今見返すと、是枝くんが不憫でなりません。ちゃんと診断受けて、相応の環境を小学生のうちに得られたらかなり生きやすかったのではと思います。
    (まぁ、それだとお話にならないんですが。。)
    ライバルたちがかなりイカれてて、中盤以降かなりハラハラしました。
    中小企業のセキュリティ周り、ダークウェブなど、ニュースにはなるけどよく知らない、専門的な世界を覗けるのが楽しい作品です。

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