色は匂えどさんの投稿一覧

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41 - 50件目/全96件
  1. 評価:5.000 5.0

    藤本タツキの出世作

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    チェーンソーマン、ルックバックで知られる藤本タツキ先生の初連載…です、私が知る限り。事実なら作品世界より恐ろしい。

    人類滅亡間際の世界で、気持ちが折れない限り無限に再生する力(不老不死とほぼ同義)を持って生まれた少年、アグニの物語。妹の復讐の為、炎に焼かれたまま生きる主人公が悲壮です。周囲の人間関係も作品世界に相応しくシビアで、作者の人間を描写する力がこれでもかと伝わってくる。
    映画が好きな方が見ると楽しい遊びも随所にあり、ラストも作者なりのウィットが効いてます。
    大人が読み返しできる秀作です。

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  2. 評価:5.000 5.0

    最大限リアル寄りの鉄◯アトム

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    人類を守るため、エイリアンと戦うヒューマノイドの物語。一話目の時間軸が2045年とあるのを見て「おっ、シンギュラリティ?」とか思った方には全力でおすすめなんですが…そういう人にはこちらにはないっぽい科学口座も読んでいただきたいなぁ。
    (わかりますわかってます、21話も本筋に関係ない話が混ざったら邪魔ですよね。。)

    とあるAIの片隅に生まれたプログラムがとある天才との対話を通して成長し、人型の筐体を得てエイリアンと戦います。バトルの仕方といい合間の会話といい、一般的な少年マンガの熱っぽさとは掛け離れてクール。全くもって万人向けではなく、そのくせ難しい。編集さんの苦労が偲ばれます。

    オチは一癖あり、エンドは一応ハピエンだと思います。SFなら朝まで語れるという方、ぜひ読んでみてください。

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  3. 評価:5.000 5.0

    3巻までの感想です。

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    もし自分に望まない適性があったら?という命題はたまに見かけます。が、この作品ほど掘り下げた漫画もないでしょう。
    友達が欲しくて体育系のクラブに入る度、高すぎる能力で人間関係を壊してしまう主人公。本人は周りを気遣いできる優しい性分で、しかもスポーツの楽しさを知らないまま、どんどん深みというか高みに導かれる様が残酷。周りの大人が彼の才能に魅せられ、本人の意向を上手に染め変える醜悪さがしっかり描写されてます。

    主人公が「好き」を燃料にまっすぐに目標へひた走る、王道展開がお好きな方には相性が悪いでしょうね。あと、絵がやや荒いかな。
    スポ根に引いてしまう性分で、グラゼニやおお振りが好きな私はこの作品、かなり楽しめました。

    主人公が小学5年の既読3巻までの時点では、親は冷静なのが救いですが…名門高の学費補助などの話が出てきたらと思うと読み進めるのが怖いです。
    プロ入りなどの話がでないうちに、さっさと怪我して脱落した方が本人の為では、と思うのは私だけでしょうか。

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  4. 評価:5.000 5.0

    隠れた良作にも程がある

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    「ムヒョとロージーの魔法律相談所」で知られる西先生の本格ファンタジー。異世界の冒険者のための保険屋さんを描く、やや変化球のお話です。
    手練れの魔法使いの「社長」と、巨乳美人助手の「部長」のバディが、お客さんのパーティーの(物理、金銭面、人間関係など)多様な危機を救います。何故自分で冒険に行かないのか?については終盤明かされます。
    癖のある絵ですが、WJ掲載のキャリアはやはり伊達じゃない。話が綺麗にまとまってて隙がないです。

    おそらく次回最終回、というところが大元で公開されて早2年が過ぎました。西先生、あと一話…一話だけ描いてください…!

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  5. 評価:5.000 5.0

    異世界で経理、たまにBL

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    ファンタジーは小説にしろマンガにしろ、作者様の性格や姿勢がはっきり出ます。現実世界に盛り込むならどこまで齟齬を想定するか考えないとだし、オリジナルの世界観なら設定をどこまでも一から作り込まないとなので。
    こちらの作者様はきっとすごくすごく几帳面。ファンタジーは活字もマンガもそこそこ読んだつもりですが、十進法から疑う発想なんてまず見なかったですよ!?

    そんな作者様を反映してか、主人公はすごく真面目。現実世界で体を壊しかけるまで働いた後、絶賛召喚中の女の子を助けようとして巻き込まれ、異世界に招かれてしまいます。
    何もしなくてもお金がもらえる待遇でもお仕事を求める姿勢が評価されて、徐々に理解者を得ていく過程がとっても読みやすい。絵も人物だけじゃなく細部まで美しくて、すっと世界に入り込めます。異世界のお仕事もの、と言ってもいいくらいに社会の構図が作り込まれてるのが本当に嬉しい。
    初めて原作を追ってみたいと思わせてくれた異世界転生ものです。

    男性同士の性行為もあるのですが、かなりあっさりでオマケ程度。なろう系は飽きたけどファンタジーは好き、という方は読んでみてください。

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  6. 評価:4.000 4.0

    自立した令嬢のアンチシンデレラストーリー

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    婚約者に放置されて傷つくも、おひとり様の楽しさに目覚めた女性の話。本を読んだり、気ままにお祭りを散策したりと楽しそうなヒロインが素敵。
    年上の同性としては、「子どもできて歳食ってからより早めにわかって良かったね!結婚前ならいくらでも選択肢あるよ!!」と言ってあげたい。
    女性が男性に同伴してもらう文化は治安上の都合が大きいように思っていました。平和な国で何よりです。
    家同士の為の婚約だろうに、家族の状況把握が甘すぎる理由の描写がないのは少し残念。持参金や支度金に大枚はたくんじゃないの?と違和感があります。

    「女にとっての男は、魚にとっての自転車」という例えを思い出しました。釣れてもいない魚が自分のものと勘違いして慢心する、残念ヒーローの描写に引き込まれました。いるんですよねリアルにも。
    下手にヒーローが改心して元鞘に収まるより、最後まで自分の人生を謳歌するヒロインがみたいところです。

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  7. 評価:5.000 5.0

    体はDC、頭脳はおっさん

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    黒子のバスケの藤巻先生による学園コメディ。
    主人公は中年バツイチで同居してない娘もいる殺し屋、十三。謎のハチに刺されて中学生時代の体になってしまい、仕事がてら(昔まともに行けなかった)学校生活を楽しむお話です。
    中学校が主な舞台で、主人公が(偽とはいえ)学生だからか、サカモトデイズとかぶるようで被らない。仕事以外は至って常識人のヒーローなので、ラブ要素はほぼ外野のみ。画力の高さ、バトルシーンの躍動感は言うまでもないです。
    笑わせるネタがジェネレーションギャップ多めなのは、現役の中高生からみたらどうなんでしょうね…大人が読む分にはひたすら面白い。
    メタな話ながら、ヒーローの離婚の経緯を少年誌でどう扱うかも気になるところです。できればスルーしないで欲しいな。

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  8. 評価:5.000 5.0

    とりかえばやモノの秀作

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    平安時代からある鉄板ネタ、男女入れ替わり。
    似たような話が山ほどある中で、どう作者のカラーを出すか、案外力量が出る分野だと思います。
    この作品では、暗黙的な男女の役割、特に恋愛面でのそれに切り込んでいるのが見どころです。

    それぞれにギャップを抱えた男女二人が入れ替わり、互いに素の自分でいられる人になる物語。
    終わり方に賛否両論ありますが、私は簡単にor強引に、問題が片付いて終わるよりずっと誠実に思いました。

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  9. 評価:4.000 4.0

    24話までの感想です。

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    試読の22話目が気になるところで切れていて、「うーん、まいっか!」と続く2話を購入。
    もらって終わりのはずが、まんまとポイント貢ぎました。

    よくある令嬢ものよりは作り込んであると思います。貴族がただ遊び暮らすだけの存在ではない事、女主人の役割などは、調べて書いている印象です。
    綺麗な絵で、キャラクターの書き分けも年齢の表現もできる絵師さんですね。
    ヒロインの嫁ぎ先である、貧乏貴族な公爵の世間知らずが過ぎること、使用人(絵面ではたくさんいます)の給料、天使と呼ばれる幼馴染(家計くらい調べて寄生しなかったの?)などは気になりました。
    日本の武家でも、体面の為に人件費を減らすより借金を選んだケースはあったようですので、原作の説明ターンを割愛したのかもですが…
    機会があれば続きも読みたいです。

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  10. 評価:5.000 5.0

    次にくるマンガ大賞2024の

    コミックス部門5位おめでとうございます!
    (タイトルにここまで入らなかった…)

    地球に来ている宇宙人(作中の呼称は外星人)の為の保険屋さんたちと、彼等に協力する人の嘘がわかる高校生の物語。分類するならSFでしょうね。

    週刊少年ジャンプで人気だった「べるぜバブ」の作者様なので、安定感が素晴らしい。作画や設定の揺れ、過剰なご都合などのノイズに冷や水浴びせられることなく入り込めます。
    話自体はシビアなのに、話の作りや見せ方が上手くて読後感も良い。横読み前提で描いてあるはずなのに、異様に読みやすいのは最初から縦読みも想定したコマ割りにしてるんでしょうね…
    マンガ好き全方位におすすめできる作品です。

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