5.0
65話までの感想
描き方が絶妙。
特殊清掃という仕事があることも考えたことすらなかったくらいだが、まったく未知の業界の実態がわかるのは興味深い。
業界のことは知らなくても、人の死はイメージできるものだから、すんなり理解できる。
死という重く深くデリケートなテーマを扱っているが、重い感じはない。かといって軽々しく扱っているのでもなく、エンタメ要素を交えつつも故人には敬意を払われているし、どこかほのぼのした雰囲気もあって楽しく読める。
オムニバス形式なのも読みやすくていい。
実際に亡くなった後の現実、さまざまな最期、遺された部屋から故人の生き方や人柄、周囲との関係性などがみえる。それらがみな普通の人たちであり、誰にでも起こりうることで、身近でリアルなものだからこそ、興味をそそられるのだと思う。
虫や体液などは、グロくみえないように抽象的な画だったり比喩表現だったりと工夫されていて、気持ち悪さが緩和されるように配慮されている。とはいえ、苦手な人は苦手だろう。
かなりキツイ仕事であることは伝わってくるが、不快な表現はなく、作者さんが真摯にとりくんでいることも伝わってくる。
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不浄を拭うひと(分冊版)