3.0
ちょっと違っていた
初めて読む作家さん達でジャンルは青年漫画だったから、中身はそういう場面が多く出てくるのかなと思っていた。
テーマは沢山ある恋人が浮気して、相手の女性に嫌がらせを受けそれを別の男性が出て来て結ばれるのかと。
読み始めたらさにあらず。
ヒロイン真白の恋人恭一郎が、勤務先の上司夫婦(萩山麗美・悟)に
薬(睡眠薬?催淫剤?覚・せい剤?)を盛られ、意識が朦朧とする中
麗美と関係を持ってしまい、結果妊娠させてしまう。
当時恭一郎は相手が自分の恋人真白だと思っていたようだが、私には正直よく分からなかった。
それでも「愛している、真白」と呟いたのは事実で。
真白はただ浮気されたのではなく妊娠までさせてしまった事に相当なショックを受ける。
その上麗美から恭一郎は私を愛してると言いながら抱いたと言われ失意のどん底に陥る。
でも、恭一郎が何もなく浮気をしたという事が信じられず
何かが引っかかって本当の事を知ろうと勤務先の弁護士に相談し真実を掴もうと奔走する。
その中で、以前より萩山家が血縁を途絶えさせない様に策略していたことや
恭一郎の実父が萩山のトップである孝一だという事も明らかになる。
麗美は恭一郎が萩山の血を引くことを知り、彼の子を妊娠するために事を謀ったことが徐々に分かってくるがその証拠が。。。
この話、実は絵はあまり好みではなかった(ごめんなさい)
内容も人間の尊厳てどこにあるのと言う様な酷いもので苦しささえ感じた。
ただその考えに取り付かれ凝り固まった女性が哀れにも感じた。
でもこんなことあってはならない。
麗美夫婦による恭一郎に対してのレ・イプでもあるし
事実を黙っていれば店長にしてやるという麗美の兄による脅迫でもある。
結局麗美は子供を出産し、その後実刑を食らう。
真白は自分が一緒に居る事で恭一郎を追い詰めていると感じ、別れを切り出すが彼はそれを受け入れず
その後も一緒に歩んでいったと思われる状況が描かれ、彼女は弁護士にまでなった。
最終話には麗美に見える女性が子供と夫と三人で歩いている姿が思わせぶりの様に描かれていた。
真白は苦しさを糧にし正義感があり意思の強いしっかりした人なんだと思う。
彼らを赦せたのだから。
でも、そこに少しの嫌悪感を持ってしまうのは何故なんだろう。
私だったら多分一生麗美も悟もそして心の隅っこで恭一郎も赦せないだろうと思った。
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林檎物語~彼の裏切り、赦せますか?~