チールーさんの投稿一覧

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31 - 40件目/全362件
  1. 評価:5.000 5.0

    思いのほか癒される

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    うっかり恋してしまうと痛手になるようなイケナイ男子の香りがする、叶君。主人公の桃もその香りを感じ取り、その沼にハマらないようにと身構えるのですが……。

    読み進めて思うこと。これはなかなかどうして微笑ましい。
    桃の純粋さが微笑ましいはもちろんのこと、意外にも叶君にもそんなところがたくさんあって、少しずつ見せてくれる素直さや優しさにほっこりさせられます。

    叶君はモテるし来る女を拒まないので、周囲から女癖の悪い男だと認識されていますが、本人から進んで女をひっかけたり騙したりすることはなく、むしろ女性に虚しさを感じている様子。それには、叶君のある過去が影響しているようです。

    顔が好き、容姿がセクシー、そんな理由で言い寄る女ばかりの中、ちゃんと叶君の中身を見てくれるのが桃。恋愛経験こそ乏しい桃ですが、そこはやはり年上の社会人。本人も気づいていない懐の深さがあるんですよね。ちゃんと叶君と会話をして、様子を感じ取って、いたわったり心配したりする。(それをできない自分本位の女たちのどれほど多いことか……)そうして、叶君も桃に気持ちを向けていく。桃の願いを叶えたいと思ったり、側にいたいと感じたりする。
    この2人の関係、もちろんキュンとする場面も盛りだくさんですが、私にとっては心温まる癒やしでもあります。

    • 0
  2. 評価:5.000 5.0

    冥婚から始まる夫婦

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    現在配信されている9話までを読みました。

    堅苦しく愛嬌のない性格ゆえ家族から疎まれている主人公が、とある名家の当主に嫁ぐことに。
    縁談はあれよあれよと決まり、主人公は一人で嫁ぎ先を訪れます。花嫁衣装を纏わされ、婚礼の場に案内された主人公が見たものは……新郎の席に横たわる棺。
    それは、両家で仕組んだ『冥婚』でした。
    なるほど自分は売られたのだとすぐに理解した主人公は、運命を受け入れ、そのまま死者と契りを結ぶことを決意します。
    その時、突然に新郎が生き返って……。

    ストーリー上で早々に旦那様は生き返り、それからは冥婚であったことをふと忘れてしまうような、言わば通常の生者同士の結婚生活が始まります。2人の関係がすぐに甘々になることはありませんが、かといって著しく前途多難という印象でもなく、少しずつ夫婦らしくなっていくのかな……と想像できます。

    では、なぜわざわざ『冥婚』という設定にしたのか。
    実は、現段階のストーリー上ではまだ、旦那様が亡くなった経緯や死因が明かされていません。婚礼の参列者からちらほら聞こえてきた噂話や、旦那様が生き返った際の一族の狼狽ぶりを見ると、当主である旦那様の死には何か謎がありそうな気がします。

    • 28
  3. 評価:3.000 3.0

    読むと何かを失うレベル

    読み進めるとえぐられます。いや、えぐり取られます。読者の心の何かがえぐり取られて、葬られます。

    冷静に思い返すと、設定が大雑把だったりするんです。リアリティに疑問が生まれて、これをファンタジーとして捉えれば、もしかすると怖いもの見たさのメンタルで読めるのでは、と。

    ところが実際にページを開いてみると、そうはいかない。殺める者と殺められる者の生々しさが、臭いすら放ちそうなリアリティで襲いかかってきます。少年少女のこの上ない純真を搾取する醜悪な存在に、吐きそうになります。

    無料分を終えた後も、ポイントを消費して少しずつ読み進めています。
    でも、私は最後まで読めないかも知れない。

    • 0
  4. 評価:4.000 4.0

    ストーリー上のマルの存在

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    虐げられていた主人公が心優しき獣人の旦那様と幸せな結婚をするというストーリー。2人が少しずつ心を通わせていく過程に心が温まります。

    主人公が意地の悪い家族や元結婚相手に悩まされるなど、設定としてはここ最近よくあるパターンですが、この作品の個性のひとつとして、主人公が大切に飼っていた犬・マルの存在が挙げられます。
    主人公が結婚する時点ではマルを嫁ぎ先には連れて行かず、意地悪な家族の元に置いたまま。頃合いを見て旦那様にお願いをして引き取る予定だったのでしょうが、いかんせんそれが不自然に遅い。
    マルがいじめられていないかと、読者の皆さんが気を揉み心を痛めているレビューやコメントが非常に多く、犬好きの私も、もはや物語の本筋よりもマルの安否の方が気になって仕方がないという状況に。

    虐げられていた主人公をずっと守ろうと頑張ってきたマルには、主人公と一緒に幸せになってほしい。どうぞ不自然に引っぱらずに、早めにマルを引き取ってくださいますよう……。

    • 3
  5. 評価:5.000 5.0

    奇妙な三角関係

    物語の構成が面白い。ぜひ原作小説も読んでみたいと思いました。

    主要登場人物は3人。レイチェル、ノア、アリシア。それぞれが誰かに恋をしている。しかしその相手が誰なのか明確に描かれているのは、レイチェルのみ。物語はずっとレイチェル視点で進行していきます。したがって、レイチェルの思い込みが含まれている可能性があり、それこそが物語を面白くしているポイントです。
    本当は、ノアは誰が好きなのか。アリシアは何を思っているのか。それらが語られる時、真の傍観者は誰なのかがわかるはず。ああ、知りたい。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    設定がくだらなすぎて面白い

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    かなり笑いました。
    まず設定のくだらなさが妙に面白い。主人公の女性が『自分が最後の返事をしなければ石になる呪い』をかけられてしまうという。そのせいで、メールなのかチャットなのか主人公が開発したメッセージ機能でも、商談相手の公爵様とのやり取りで最後の返信を主人公で終わらせなければ石になってしまうという。
    最高にくだらないのに、どこか心当たりがあるというか……『それでは』『ではでは』『失礼します』『^ ^』……のような、返信の応酬でやめ時がわからなくなる現実のあの場面を思い出してしまいます。
    主人公はなんとか自分の返信で終えようとするのですが、律儀な公爵様がどうしても挨拶を返してくる、その攻防が面白い。

    そして、メッセージ機能だけならまだしも、直接顔を合わせた日には。性懲りも無くまた始まる終わりなき挨拶の繰り返し。最後には主人公がブチ切れて『もう返事をしないで!』『最後の返事は私のものです!』と、もはや挙動不審な人と化してしまうという悲しい事態に。

    呪いの効力は1年間。主人公は乗り切ることができるのでしょうか。善人で見目麗しくもちょっと天然の公爵様との関係は、どうなっていくのでしょう。
    主人公の呪いの秘密を唯一知るじいやと、主人公の不審発言を警戒しまくる公爵様お付きの騎士も、それぞれいいキャラです。
    周囲を巻き込んだドタバタストーリーのこの先が楽しみです。

    • 0
  7. 評価:4.000 4.0

    キャラメルの思い出

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    子供の頃に両親を事故で亡くした主人公が親族の家の養女になり、虐げられて育った末に、実子である姉の身代わりに政略結婚をさせられるという、もはや巷に溢れ返る設定のお話です。
    結婚相手の旦那様は、子供の頃に出会った思い出の『キャラメル色の髪の男の子』なのでしょうか。というかきっとそうなのでしょう。
    この先のストーリーがなんとなく想像できる描き方は、安心感としては悪くないです。

    ちなみに、ありふれたストーリーの中で、主人公が旦那様に『脱げ』と命令されている場面で無料分を終えるあたりは、読者がつい先を読みたくなるようにしようという意図でしょうか。

    • 1
  8. 評価:4.000 4.0

    愛されてほしい

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    父親から必要とされずついには虐待死させられてしまった17歳の女子が、生前に愛読していた小説のとある登場人物の女の子に転生するというお話。
    しかもなんの因果か、転生時点では10歳のその子も、17歳で命を落とすことになっています。竜族の母と人間の父の間に生まれた子で、母親の死後には竜族の社会で不浄な子として虐げられながら生きています。
    日々読んでいた本なのでストーリーをよく把握している主人公は、竜族の地を追われた後、どうせ抗えない運命ならせめて命を失うその日までささやかな贅沢でもして暮らそうと、人間の父の住まいを訪ねます。かつては英雄だった父はその頃にはなんと小説の悪役に、しかもラスボスになっていました。

    設定が妙に面白い。主人公は自分の立ち位置をかつて愛読していた小説でよく承知しているので、10歳の身ながらいつも落ち着き払っていて反応もクール。感情をどこかに置いてきたラスボスの父親から心無い言葉を浴びせられても、意地悪な従兄からさんざん毒のあるいじりをされても、至って平常心。愛らしい少女の容姿とのギャップに笑えます。

    無料分ではまだ父親の溺愛ぶりを見ることはできていませんが、そこがこの物語の最大の面白味であると想像します。
    前世では父親に殺められてしまった主人公。今度は父親から存分に愛されてほしいです。そんな姿を見るのを楽しみに、この先を読み進めてみたいです。

    • 12
  9. 評価:4.000 4.0

    虫が苦手だけれど読んでしまった

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    オゲハの顔は可愛いけれど、体は思いっきり虫です。苦手な人はそれだけでしんどいかも知れません。私はつい不思議な空気感に惹かれて読んでしまいました。

    空からやってきた不思議な虫を見つけたキジは、オゲハと名付けてそれを家に連れ帰ります。
    連れ帰ったはいいけれど、大切に育てるわけではない。粗雑に扱うし、餌もやらない。
    私は最初、キジがオゲハを意識的に虐待しているんだと思いました。けど、それとはちょっと違う。無感動なんですよね。餌が必要だということに思い至らない。乱暴に扱ったら辛いだろうかと考える心の動きがない。
    家庭環境が影響しているのかな、と思います。キジの食事はほとんど、自分で購入したファストフード。孤食が当たり前のようで、淋しいとも思っていない様子。そんな日常が、そのままオゲハへの扱い方に表れているのだと。

    無料12話まで読みました。キジがオゲハを連れて家出をしようというところです。餌もあげるようになったし、少しずつオゲハに意識を向けるようになってきたキジ。この先の展開がどうなるのか気になって、ポイントを消費して先を読むことになりそうです。

    • 0
  10. 評価:3.000 3.0

    1ミリも泣かず

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    私があまのじゃくなのか……。

    様々な夫婦のかたちがありますので、余命宣告をされた後の過ごし方に正解不正解は無いとは思います。それぞれの夫婦がそれぞれの時間を過ごせたら何よりです。

    そう前置きをさせていただいた上で、この作品の率直な感想を述べさせていただきます。

    余命わずかな妻がとことん嫌な奴になった場合、果たしてその死後に夫は『せいせいした』となるでしょうか。
    朗らかだった妻が病気で自棄になり残りの時間を幸せに過ごさず死んでいったことに、夫は無力感をおぼえるのでは。もしくは、妻からかけられた辛辣な言葉の数々がトラウマになって、ずっと引きずるのでは。

    もちろん辛いのは死にゆく妻ですが、それでも残される夫のために何かしたいのならば、思いきり笑顔で余命を存分に生きた方が、夫も悔いが残らずその後も前向きになれるのではと感じました。
    あくまでも私の感想です。

    最後に、遺影について。
    遺影は大勢の他人の目に晒されるものです。妻が夫にだけ見せたごくごくプライベートな表情を遺影に使って他人に晒すというのは、さすがに違うのでは?

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