チールーさんの投稿一覧

投稿
490
いいね獲得
848
評価5 33% 164
評価4 46% 227
評価3 18% 90
評価2 2% 9
評価1 0% 0
1 - 10件目/全399件
  1. 評価:4.000 4.0

    NEW
    センスが良い

    悩みを抱える二人の女性が主人公として描かれ、ふたつのストーリーが並行して進んでいきます。

    絵の雰囲気、セリフ、エピソード、どれもにセンスの良さを感じます。現実味のある題材を扱っていながら、随所に詩的な感覚を散りばめているようなオシャレな印象があります。

    ストーリーそのものはなかなか重い部分があり、読者の中には同じ悩みを抱える人もいるのではと感じます。性自認をテーマとする作品ですが、恋人同士のすれ違いや夫婦の冷えきった生活、職場の人間関係など、誰にでも心当たりがあるような身近な悩みも語られます。

    • 0
  2. 評価:4.000 4.0

    好きです。

    冒頭は、結婚したばかりの二人がまさに新生活をスタートさせようというタイミングです。
    新居に引越し、必要なものをリストアップしていく、二人の何気ないやり取りが微笑ましい。

    このまま日々の暮らしが穏やかに描かれていくのかなと想像します。
    読むこちらも同じく穏やかな気持ちになれそうです。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    衝撃作

    読者はそこを愛溢れる孤児院だと信じて疑うことなく読み進めていき、作中の子供たちは順番に里親に引き取られていく。
    そのうちの一人を見送った時に読者が知る、衝撃の事実。
    子供たちは実は、里親に引き取られたのではなく……。

    真実があまりにもむごたらしく、残酷なストーリーを受け入れて読み続けることに精神力を要します。
    しかしながら、究極に絶望的な状況を打開しようと知恵を集結して立ち向かう子供たちの勇気に、読んでいるこちらも希望を抱かずにいられません。
    時に目を覆いながら、時に涙しながら、読み進めています。

    • 0
  4. 評価:3.000 3.0

    理解し易く描かれた体験記

    患者さんご本人が描かれた漫画ということで、興味深く読ませていただきました。
    作者さんはご自身の異変にご自身で気づいて、自ら精神科を受診したそうで、病気としっかり向き合ってらっしゃるんだなあと感じました。投薬の必要性もちゃんと理解していて、ご本人がこういう姿勢で治療に臨めると、きっと予後がいいだろうなと思いました。

    知人に同じ病気の人がいましたが、まず最初に病院に連れて行くのにひと苦労で(自分は病気なんかじゃないと言い張る)、治療が始まってからも、幻聴を幻聴と認識せず周囲の人間から悪口を言われたと思い込んで暴れるし、薬を飲むのを勝手にやめて悪化するしで、本人がしんどいのはもちろんのこと、家族も想像を絶する状況に晒されていました。

    症状も認識も患者さんひとりひとり違うと思うので、この漫画が全ての患者さんやご家族の参考になるとは限りませんが、症状の説明がとてもわかり易く、何より当事者の心境を知ることができるので、ぜひ一度読んでみることをお勧めしたいです。

    • 2
  5. 評価:3.000 3.0

    読みやすくて良い

    精神科病棟での日々を可愛らしい絵で描いた作品です。ストーリーは主人公のナースさんの一人称で進んでいきます。
    見た目が人間の姿で描かれているのは主人公のみで、患者さんや他のスタッフは皆、動物の姿で描かれています。
    一コマごとに余白が多く使われていて、患者さんやその家族との会話や、時に勃発する騒動なども、余白を挟んでぽつりぽつりと描かれます。
    仮にこれを一般的なコマ割りで、リアルな等身の人間の姿で描いたなら、けっこう衝撃的な内容なんだなと感じました。
    そういう意味で、ヘビーな内容を読みやすく仕上げた良い作品だと思います。

    • 0
  6. 評価:4.000 4.0

    幾重にも謎が

    ネタバレ レビューを表示する

    子供の頃は両思いだった男女が、その後大きな事件を経て互いの関係性を変えてしまうストーリー。

    主人公の女性は放火犯で、懲役を終えたばかり。しかしなぜ放火をはたらいたのか、そもそも彼女がやったのか、詳しいことはまだ何も語られていません。
    ふとした時にひどく怯える様子や、体中にできた痣などから、彼女には何か深刻な事情があるのではないかと想像します。

    お相手の男性は、主人公に裏切られたと主張しています。それがどんな経緯でなのか、そしてそこも真偽のほどはわかりません。
    彼には特殊能力が備わっており、相手の記憶を見ることができます。そこが物語の鍵になっていくでしょうか。

    序盤は全体的に謎が多く、これもそれも理由がわからない、本当なのかもわからない、といった展開が続きます。謎がひとつひとつ明かされていくことに興味を持って読む楽しさはあると思いますが、一方では「?」が多すぎて物語に入り込みづらい印象も。

    • 1
  7. 評価:5.000 5.0

    揺さぶられる

    ネタバレ レビューを表示する

    読み進める手が止まりません。心をがっちり掴まれます。
    宇宙の分野においては、現代でもなお常識が覆される事例があるわけで(冥王星が惑星から外された時はなかなかの驚きでした)、この作品の時代に地動説が提唱された日には、それはもうとてつもない衝撃だったことでしょう。

    地球が動いていることを証明しようとする天文学の研究をなんとしても排除したい宗教側と、命懸けで真理を突き止めようとする者たちとの戦いが凄まじい。地動説を支持する者は異端としてごう問され処刑されるというのに、彼らは決して怯まない。それほどに大きな、人生をかけて次に繋いでいくべき発見だから。
    信念を貫いて死んでいく者たちのセリフが強烈に記憶に残りました。魂のこもった言葉たちに目頭が熱くなります。

    現代ならば突飛な説を提唱しても指をさされて笑われる程度でしょうが、当時は目を潰されたり生きたまま火炙りにされる覚悟でやらなければならない。そんな状況下でも地動説の研究を諦めなかった人々の存在に思いを馳せながら、この先のストーリーを読み進めていきたいです。

    • 0
  8. 評価:5.000 5.0

    苦しみながら読む

    グサグサくる内容です。無知で愚かな若かりし過去に、何かしらの心当たりがある読者の方も多いのでは。
    私にもあります。若かりし頃の心当たりが。置いてけぼりで、場違いで、今思えば感じる必要などなかった焦燥をジリジリと感じて、自分で自分をどんどん貶めてしまった過去が。

    若さゆえの経験不足で、無知を無知と言えない、言っちゃいけない場面なのだと信じ込んでしまう。そして手玉に取られて騙されたりする。まさにこの作品の主人公の状況です。
    とてもリアルだなと感じました。一定の年齢になれば自然に身につく処世術がまだ習得できていない、けれどもう大人として世に出ていかなくてはならない、危うい年齢。愚かで、不器用で、自分の置かれている状況に苦しさを感じながらも、必死に辻褄を合わせて、いや自分はなかなか悪くないんだと言い聞かせる。そのひずみが、じわじわと自分をみじめにしていく。

    彼に無条件の愛情を持って、守り導いてくれる大人がいてくれたなら。お金も思想も何も関係ない、無条件の。

    • 0
  9. 評価:3.000 3.0

    読んでいてしんどい

    ネタバレ レビューを表示する

    タイトルが物語っています。この飲み方はやばいの一言。
    出勤前に飲む。職場でこっそり飲む。彼氏の目を盗んでトイレで飲む。お酒をお守りと呼ぶ。
    周囲に知り合いがいない場所では所構わず飲む。コンビニで買ったお酒を、店を出た途端にその場ですぐ飲んで、店員にギョッとされる。
    非常にやばいです。

    主人公は元々は純粋にお酒が好きだったんでしょうね。良いお酒の味もわかるようだし。
    なんなら飲めることを職場で隠す必要なんてなかったんだと思います。『あまり飲めない人』を装ってしまっているから、職場の飲み会で周囲が気を利かせて烏龍茶を注文してくれる。主人公はみんなが飲むのを見て内心羨ましくて仕方がない。でも飲みたいとは決して言えず、後で1人になった時に爆発的に飲むことになってしまう。

    嘘を重ねるとどんどんしんどくなる法則。心を開いているはずの彼氏に対しても、主人公は嘘で塗り固めてしまいます。大量のお酒の空き缶をクローゼットに隠し、それが見つかった時にも『本当のことを話すと捨てられるかも知れない』とばかり考えてしまう。

    誰にも本当の自分を見せられず、自然体で過ごす居場所が無く、人間関係の全てがストレスになっている主人公。それを紛らすために、アルコールに手を出す。
    現実にも多くの方が経験していらっしゃるかと思います。お酒は合法ですが、飲み過ぎれば本人の大切な生活を壊します。周囲の誰かが気づいて医療に繋げられますように。

    • 3
  10. 評価:5.000 5.0

    期待を込めて

    ネタバレ レビューを表示する

    美しき皇帝と勇ましい妃嬪の、謎解きミステリー。

    たくさんの武具と共に後宮入りした、たくましい主人公。性格は明るく誰にも分け隔てなく、いつも前向きな姿勢に好感が持てます。
    ところが実は、主人公は悲しい運命のもとに生まれていて……。

    主人公のこの性格の良さは、強く大らかに育ててくれた老師と、いつも美味しい料理を作ってくれた侍女の明明の存在があったからこそ。また、引き離される運命にありながらも娘の無事を願った母親の愛にも護られたのかなと感じました。

    陛下が見目麗しい。まつ毛がお美しいです。
    高貴なお方ながら気さくな陛下は、溌剌とした主人公をお気に召したご様子。今はまだ男女の雰囲気ではありませんが、この先の恋愛要素にも注目していきたいです。

    陛下は主人公の勇ましさを見込んで、とある事件の調査を依頼します。後宮で起きている不穏な出来事の真相は? 今後の謎解きに期待が膨らみます。

    • 8

設定により、一部のジャンルや作品が非表示になっています