4.0
表紙絵に誘われて
不思議な雰囲気が気になって読んでみました。
何がどうというストーリーではなく、ただこの世界が良いです。
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57位 ?
不思議な雰囲気が気になって読んでみました。
何がどうというストーリーではなく、ただこの世界が良いです。
エピソードが唐突にポンと示され、顛末が遡って語られる。その手法が各話のあちこちで使われているので、ストーリーが何度も行ったり来たりします。物語の全容を把握するためには、じっくり時間をかけて読み進める必要がありそうです。
主人公の男女の愛憎が物語のテーマとなっています。お互いが相手の家に自分の一族を皆殺しにされた経緯があることから、その憎しみや復讐心を決して忘れてはならず、一個人として相手に愛が芽生えたとて、その慕情が憎しみを上回ってはいけない宿命を双方が背負っていると感じました。
特に男性の方は、相手を強く恋い慕う感情を復讐という行為でくるんでしまうことで、本来は結ばれてはいけない相手と人生を共にする口実にしている様子。
この悲恋に救いはあるのか、二人の行く先に春はやって来るのか、今後の展開が気になります。
冒頭の謎めいた独白に興味を持ちました。もしかするとこれは主人公と彼が純粋に幸せへ向かっていくストーリーではないのでは、と。
ハッピーエンドなのかもしれないし、そう願いたいです。けれど、何かある感が否めず。
当時の貴族社会の体質を考えると、娘を駒のように扱う父親や浮気を正当化する婚約者に涙を飲んで従うしかなさそうなものですが、主人公は運命に抗おうとします。父親に意見を言うことも許されないような時代に、その勇気が美しかったです。
婚約者から頭が悪いと罵られ、知識を得ようと図書館で本を読む向上心がまた良い。父親にも婚約者にも、加えて周囲の友人関係にすら絶望させられながらも、心折れずに成長しようとする主人公の姿がひたむきで応援したくなります。
そうして図書館で、主人公は彼と出会うことになります。幸せな結婚の予感がする一方、冒頭の独白から連想する不穏さも消えず、この先のストーリーが気になっています。
のんびりゆるーい雰囲気です。マネージャー3人のスタンスがそれぞれで面白いです。
野球部の日々の日常をほのぼのと描いていますが、この先にガチの試合の場面などはあるでしょうか。それともそういう観点では描いていないのかな。
こののんびりした雰囲気のまま続いていくのもいいと思うし、マネージャーたちが成長していく展開があっても面白そう。
美麗ながらどこか冷たさのようなものを感じる独特な絵に惹かれました。人物の眼球やまつ毛の描き方が好きです。
結婚するなり、主人公ジュディに一年後の離婚を言い渡す夫レナード。そもそもが政略結婚で、夫婦双方に他に愛する人がいる状況だとはいえ、一方的に離婚を言い渡すレナードのジュディを馬鹿にした態度に、強い不快感をおぼえました。
結局は、そこが全てだったのかも知れない。ジュディと過ごす一年間でレナードがどんなに彼女を見直そうとも、様々な気づきを得て成長しようとも、人生には決して取り返しがつかないことがある。ジュディに離婚と復讐を固く固く決意させたのは、あの日のレナードです。
とはいえ、人が成長して悪いことはない。レナードには彼の良き人生がありますように。
なんと微笑ましい新婚夫婦。読んでいてこんなにも顔が綻んでしまう漫画、なかなかありません。あまりの初々しさに、こちらまで幸せにしていただいた気分です。
瀧昌となつ美が互いを大切に思い合う姿が尊い。結婚相手を親が決める時代だからこそ、こうして出会って真の愛を育むことができた夫婦をより貴重なものに感じます。
物語ではこの後に戦争が始まるということですが、どうぞ無事でと祈らずにはいられません。
主人公が2度回帰している、すなわち3度の人生を生きているので、自ずとそのストーリーは複雑なものになっています。1度目に起きたこと、2度目に起きたこと、それらを踏まえつつ3度目に起きる出来事を読みながら全容を紐解いていく感じです。
とにかく主人公が第二皇子を愛してやまない。結ばれることのない立場でありながら、ひたすら献身的に第二皇子の成功を助けようとします。1度目の人生では良かれと距離を置き、2度目では進んで悪役となって、そして3度目では……。
最初の回帰は主人公がその命と引き換えに術を使ったのですが、2度目の回帰は主人公によるものではなく、一体誰がそれをしたのかが謎となっています。
そしてなぜか、2度目の回帰では第一皇子と第二皇子にも前の人生の記憶が。そんな複雑な状況の中、主人公はどう行動していくのか。今後の展開が気になります。
入れ替わりモノはよくある題材ではありますが、人物設定の組み合わせパターンが無限大で、ストーリーに個性が出る面白い題材だと私は思っています。
こちらの作品で入れ替わるのは、学校でいじめ被害に遭っている男子高校生と、人を殺した容疑で追われている成人男性。想像もつかない取り合わせに、これはどんな展開になるのだろうと興味を持って読み始めました。
入れ替わった途端に、『見た目が殺し屋、中身が男子高校生』の方は警察に捕まりパトカーで連行されてしまいます。自分は別人で体が入れ替わったのだと主張しても、まともに取り合ってもらえません。
一方の『見た目が男子高校生、中身が殺し屋』は、気を失ったまま警察に保護され、その後目を覚まして男子高校生の家に帰りますが、記憶を失っている状態。
それぞれのエピソードは平行して進んでいきます。
記憶喪失であってもやはりマインドは殺し屋。技能や手法を体が覚えていたようで、いじめグループの生徒らをかなりどぎつい手法で制裁します。
彼はいつ記憶を取り戻すのか、その時どんな過去が明らかになるのか。
そして殺し屋の体に入ったままの男子高校生はどうなってしまうのか。
二人が再び出会うのはどんなかたちでなのか。
この先のストーリー運びに期待します。
まず、絵が綺麗です。主人公の女性が美しく、吸血公爵様も見目麗しい。公爵様の従者たちも皆スタイリッシュで良いです。
冒頭から、謎の病に冒された主人公が家族に虐げられて辛い思いばかりの場面が続いたのはしんどかったです。現実でもそういう時代があったかと思いますが、病気を理由に厄介者扱いするとは本当に酷い。妹や婚約者はともかく、両親の親としての本能はどこへ行ったんだと腹立たしくなります。
そうして主人公は、吸血公爵の城へ生贄として差し出されることとなります。
この公爵様が、実に心優しい方。無理強いをすることなく主人公を尊重してくれます。そんな公爵様の姿に、主人公も自分にできることをしてあげたいという気持ちになり……。
家族や婚約者なんかより、生贄として差し出された相手である公爵様が誰よりも主人公を思いやり癒してくれるとは。主人公の病気の経緯もあり、この先はずっと公爵様の側で幸せに暮らすことになるのでしょうか。お互いにとって必要な存在として、これからも二人が慈しみ合っていけますように。
放射線技師さんたちにスポットを当てた作品です。画像から病気を見つけていく技術に驚きと敬意をもって読ませていただいております。
私も技師さんに腫瘍を見つけてもらった者の一人です。患部に違和感があり受診するも、諸々の検査では何も見つからず、唯一、エコーで技師さんが小さな腫瘍を見つけてくれました。幸い良性で現在も様子見を続けている状態ですが、それがもしも悪性だった場合を想像すると、めっちゃ早期に見つけていただいて治療を始められたということなので、もう技師さん様様ですよね。
作中の技師さんたちも病気の発見に日々奮闘していて、医師と共に大切な役割なんだなあと改めて実感します。
主人公をはじめ、キャラの濃い登場人物が乱立していて面白い。病院のスタッフの人間模様はもちろんのこと、患者さんの人間ドラマにも注目です。
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蟹に誘われて