4.0
最終回48話まで読みました。
黄泉だ地獄だという宗教的な死生観が絡んだ—人外系—ジャンルは好き嫌いが別れるかと思いますが、この作品は、作者さんの創造力の世界と画力が素晴らしいので、徐々に引き込まれていきました。
多少残酷な描写があるので、耐性の無い方は苦手かもしれないですが、コメディー要素とユニークなキャラクター達のおかげで、全体的に暗くはない印象です。
ただ、人外x人間のラブストーリーをがっつり期待してる方には物足りないかもしれないです。
3人のメインキャラは、
地獄の大王の息子でオレ様イケメンのエンラ。
エンラに地獄に連れ去られ仮釈放になる小町。
エンラに忠誠を誓う獄卒(人間の姿は美形)煌煌。
そこに加えて、地獄の次期大王の座を争うエンラの兄弟四人、
閻魔帳に記されている将来大罪を犯.す咎人たちが毎回ゲスト的な形で登場します。
イケメン兄弟達を少しずつ小出しする手法が良かったです。
ストーリーは、法律家の両親を持ち、歩く六法全書と呼ばれるヒロインの小町は、ある日エンラによって突然地獄に連れ去られる所からスタートします。
近い未来の大罪人が記されている閻魔帳に小町の名前がランキングされているが、罪を犯.すシーンがエンラの鏡に映されないという謎。
品行方正に生きている自分が未来の事で裁かれることに納得がいかない小町は、閻魔帳や大王は間違っていることを証明するとエンラに約束し仮釈放となります。
そんな流れから、小町を奮闘を見張りつつ、閻魔帳の咎人たちを沢山抹消して次期大王になる試験のため、エンラと付き人(悪鬼)煌煌は、小町の現世の生活圏にがっつり入ってきます。
3人が行動を共にしていく中で、エンラの兄弟達とポイント稼ぎの争いを繰り広げていき、次第に閻魔帳リストと試験のからくりが明らかになっていきます。
心に傷や闇を抱える未来の咎人達を救うたびに、何故か小町の咎人ランキングが上がっていく。 そして一位になった最終回、その謎が解明されるというシンプルな展開です。
正直、エンラと小町の関係を見ていく上で、想像通りの結末だったのでサプライズはありませんでした。
終始、真の悪い人は出てこないし、ハッピーな感じでキレイにまとまったなという印象です。
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地獄のエンラ