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過去のトラウマで凍りついた心をひた隠しにし、周りに合わせて生きていた篤志を、ひだまりのような家庭で育った暖かな宮村が、少しずつ少しずつ氷を溶かしていく様子を、丁寧な心理描写で描かれています。拗らせた心が溶けつつも、さらに拗れた方向へ思考が向かう中、どう攻略していくのかを読んでいくのが楽しかったです。後半に一気にクライマックスが来るまでは、じわじわお話が進みます。その焦らされ感も楽しめました。
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