5.0
面白い
夫婦にはいろんな形があるけど、うまくいかなかった時の辛さはずっと残る。
やっぱり子供の事を思ってあげないと駄目だなと思わせてくれる漫画でした。
この作者さんが生み出す世界は、凄いです!!
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夫婦にはいろんな形があるけど、うまくいかなかった時の辛さはずっと残る。
やっぱり子供の事を思ってあげないと駄目だなと思わせてくれる漫画でした。
この作者さんが生み出す世界は、凄いです!!
野原広子さん好きで、他から読みに来ました。人によって物事の見方や捉え方が違うこと、立場によっても考えが違うよねと言うことにスッと気付ける漫画を、とても上手に書いているなぁと思います。
離婚した男性と彼と別れた女性のお話。絵が可愛いのに心の機微が丁寧に描かれているので、物語に引き込まれていきます。
賛美両論だったので購入迷いましたが、よいお話でした。最後は娘さんが大人になり、客観的に物事を捉えられるようになり、お父さんに会いに行くことができた…というラストですが、それぞれの立場や悲しみがよく描かれていたと思います。
彼が妻に去られた原因に目を向ける方が多くいますが、そこは問題じゃないと思うんです。離婚後、親権を取った(奪った)妻が彼に子供を会わせないことが問題なんです。
どれほどのダメ夫でも(DV除く)子にとっては大事なお父さん。養育費だけ貰って(足りないとか関係ない)住所も知らせず子供に会わせないのは間違いだと思います。ユウカイと言いたくなる気持ちも分かります(家裁がこれを許しているのが理解できない)。その結果、娘と父親に及ぼした心理的な影響が丁寧に描かれています。
最後は娘が父親に会いに行ったのだと理解しました。そこに希望を見ました。良い終わり方だったと思います。
最初は夫目線で「妻が悪い!」って印象だったけど、途中で妻の目線がちょっとだけ入って、そこが「ちょっとだけ」だから「離婚理由がわからなくてモヤモヤする」というレビューに繋がってるのかな。でも、私はその「ちょっとだけ」でも妻の気持ちがわかった。夫が「何の問題もなかったのに急に」って言ってたけど、問題、ありありじゃん。てか、「問題なかった」って思ってるところが問題だよね。妻の話しをちゃんと聞いてないって事。娘目線でも「いつもケンカして、泣いていて…」ってあったのに、夫はそれすら大した事ないと思ってたんだろうな。
離婚後、子どもに会わせる約束を破った妻は確かに悪い。けど、離婚調停中に戦争みたいになって、その後は生活するのに精一杯だったっていうのはリアルで、「会わせなくてもいいか〜」ってなっちゃったんだろうな。「子どもも会わなくていいって言ってるし」って。
最後に子ども目線で、めっちゃ泣いた。やっぱり一番の被害者は子どもなんだなあ。
離婚って、理由は一つじゃないし、どちらかだけが悪いわけでもない。それぞれの立場から見たら、それぞれの言い分がある。ただ、子どものことは1番に考えてあげてほしいな〜。
ものすごく考えさせられた。とっても面白かった。
この漫画家さんの作品がおもしろいくて好きなのでいつも読ませて頂いています。世の中のピンポイントを描写してくれるのでおもしろいです!
なんか切なかった。
結局どうなったのかよく分からなくてモヤモヤが残った。
でも良かったから全部読んだ。
個人的にはこれで良かった。安易にハッピーエンドにしたらメッセージの重みが半減する。相互理解の努力を怠った結果は誰も望まない、幸せになれない残酷なものとなる。精神的余裕の無さや人生経験の未熟さと言う誰にでも起こりうる瑕疵がこのような不条理な結末を呼び込む。エンタメとしては失格かも知れないが、芸術ってこのような人生の負の部分をあからさまに照らし出すものじゃ無い?芸術とまで言わずとも文芸作品としての格は十分備えてる。
極度に抽象化されたシンプルな絵柄が悲劇の負荷を和らげつつ教訓を浮き彫りにする事に成功している。
ラストでは両者の再会を示唆しているが、もっと突き放した絶望感が前面に出ても面白かったかも。拒否コメントがすごい事になるだろうけど、それくらい挑発的な作品をこの絵柄で見てみたい気もする。
肝心の離婚や面会不履行の原因が論理的に詰め切れていない点に不満の向きもあろうがそこは作品にとって本質的なテーマでは無い。
白眉は山本と真美の行末で、再婚という展開を選択していたらその後のさくらとの関係は全く違うものになっていた。すなわち構想として破局(?)は最初から予定されていたにも関わらず読者の興味をそっちの方に引っ張るだけ引っ張り、ミスリードで翻弄する構成力が素晴らしい。
バツイチ男性マンガって少ないから新鮮。ほのぼのの絵柄の中に世の中のオリが混ざってて…可愛い絵だけどオトナ漫画ですね。良きかな。