この先、露骨な表現を含む可能性のある作品が表示されます。

ご了承のうえ進みますか?

この操作について

【ネタバレあり】恋じゃねえからのレビューと感想

  1. めちゃコミック
  2. 青年漫画
  3. モーニング・ツー
  4. 恋じゃねえから
  5. レビューと感想 [お役立ち順] / ネタバレあり

みんなの評価

レビューを書く
4.1 評価:4.1 176件
評価5 40% 70
評価4 35% 62
評価3 21% 37
評価2 4% 7
評価1 0% 0
1 - 10件目/全54件

※注意:ネタバレを表示しています

ネタバレを非表示にする

Loading

  1. 評価:5.000 5.0

    茜と紫。過去と現在の姿の対比が心に留まる

    続編が待ち遠しい…
    女性2人の途切れてしまった友情が、ある1人の芸術家の作品によって再び息を吹き返す。女性2人の内の1人は、人間としての尊厳を取り戻すため過去の忌まわしい出来事から自分を解放させてあげたい。もう1人の女性は、友情のために、過去の自分の劣等感から脱して正々堂々と敵をぶち壊す?とにかく芸術家の男とそのパートナーが胸くそ悪い。

    • 10
  2. 評価:4.000 4.0

    主張の是非は問わないが

    読了してからレビューした方がいい漫画だと思ったので、そうした。

    先に言っておくが、私は、本作で描かれたような男女の関係を、全て犯罪だ、グルーミングだ、と断罪することに関しては、態度を保留する。
    良識を疑われるかもしれないが、正直、そんなのわかんねえだろ、と思っている。
    私は子どもではないし、「いや、それ、恋じゃねえから」と切り捨てる方が、スマートだとは思う。
    しかし、だ。
    感情的にではなく、きちんと聞いてほしい。
    「恋と錯覚させられた恋ならざるもの」は確かに不幸を呼ぶかもしれないが、「恋ではない」と世界から切り捨てられた恋だって、十分すぎるくらいに不幸ではなかろうか。
    だいたい、恋なんてもの自体が、大なり小なり錯覚であるとも言える。
    言いたいのは、当事者は別にして、第三者が、誰かに対して「お前、それ、恋じゃねえから」と安易に言うのが、私は嫌いだ、ということだ。

    本作は、「大人は子どもに手を出すべきではない、それは恋愛じゃない」という明確な主張に基づく漫画(だと私は思った)だが、はっきり言って、私はこの漫画のそういう部分を微塵も評価していない。
    その主張が間違っていると感じるから、ではない。
    繰り返し、その主張の是非は、私にはわからない。
    ただ、作品から立ち上るその主張を、申し訳ないが、私は「うるさい」と感じた。

    作者は極めてクレバーで、主張を押しつけるようなタッチにならないように、巧妙に、また慎重に、作品に社会性を薫らせている。
    非常に完成度の高い漫画だと思う。
    しかし、私はその巧妙さが好きになれなかった。
    特に、芸術家の子どもが被害に遭う展開は最悪だ。
    話として残酷だからではなく、作品としての主張を通すために、本題とは微妙にずれたところから生理的嫌悪感を喚起するような「類題」を持ってくるのは、フェアではないと感じたからだ。

    ただ、そういう社会性をいったん括弧に括って本作を見た場合、そこに描かれている、中年を迎えた主人公の女性二人の描写のリアリティーには息を飲む。
    完璧に幸福なわけでも決定的に不幸なわけでもない、ただ、遠い傷と小さな後悔を抱えて、それでも別に生きていくことは出来るよね、という日常の迫真性。
    その地点から発露する、取り戻せない過去を受け入れて現在を打ち壊すような意志には、胸が熱くなった。
    そういう意味では、素晴らしい漫画だったと思っている。

    by roka
    • 8
  3. 評価:5.000 5.0

    レビュー書き直し

    数話読み進めていくと、実はとても大きな社会問題を孕んだ作品なのではと感じてきました。

    例え同意があっても、生徒に手を出すのは犯罪。
    その後大人になってから、トラウマになったり肯定できなくなってしまう子が絶対いるから。
    本当に好きなら、大人ならちゃんと相手も大人になるまでまたなきゃダメよ。
    その上写真撮るなんて言語道断。

    芸術家になった元講師に話をしに行った2人が、奥さんに同意があったんでしょ?と言いくるめられるところは、見ていても腹立たしいです。
    表に出たら100%犯罪だから。
    そしてそこに勇気を持って向き合おうとした被害者への、これはセカンドレ○プでは、、と感じました。

    性被害って、被害者もなかなかきちんと訴えられなかったり、訴えたら更に傷つくことが多いのが現状な気がします。
    とくに10代なんて子供の頃の被害は、相手の100%大人が悪いでしょう。
    こういう犯罪はきちんと裁ける社会にならなければな。

    by るり*
    • 7
  4. 評価:5.000 5.0

    根深い社会問題の提起

    物語が完結されたので、改めてレビューします。

    実はものすごく奥深い問題が社会に向けて
    投げつけられている感覚になる秀逸な作品…!
    1122に続き、作者さん、なかなかきわどく鋭い
    テーマを痛快に描いてくださっている。

    多岐に渡るテーマが作中に大渋滞しており、
    ちょっと咀嚼するのに時間を要します。
    若年層の性被害問題、
    SNSをはじめ、社会がそれをどう取り上げるか、
    芸術と著作権、
    我々に根付いている性的バイアス、
    未成年と大人の境界線、
    人間関係の絆と再構築(恋人、友人、親子、夫婦)、
    自分の弱さに立ち向かうこと、
    などなど!
    芸術家の友人が最後に話していたように、
    正しさや規範では縛ることが難しい事柄が
    複雑に絡み合っている。

    主人公たちが暗く(抱えている問題的に仕方ないんだけど)物語に終始、陰鬱な空気が漂っているので笑、万人受けする作品ではないだろう。
    でも、私はとても考えさせられました。
    社会でこの先も考えて改善させて
    いかなければならない重要な問題に
    気づかせていただきました。

    登場人物に最後それぞれの救いがある
    終わり方で良かった。
    紫の、「遅すぎるよ。でも、間に合った」
    というセリフ、印象的でした。こういうのが、
    似たような問題を抱える人々にとっての
    救いとなり、自分自身の過去や問題にも立ち向かう
    後押しになるのではと思った。

    このタイトルなんで?と思っていたんですが、
    最後にちゃんと回収されるんですね!
    また、読み返したいと思います。
    深い作品をありがとうございました。

    • 2
  5. 評価:5.000 5.0

    素晴らしい着眼点

    教師と生徒(未成年)の恋愛は、漫画のテーマとしてはよくあるし、美化して描かれがちだけど、果たして本当にそんなのか?
    先生に片想いとか、両想いになってもお付き合いは高校を卒業してからとか、そうゆう設定はまだ分からなくもないけど、紫は当時まだ中学生。同意があったとしても正しい判断がくだせる年齢だとは思えない。先生と生徒の恋愛のその後にスポットを当てているのはすごく斬新。大人が子どもを性対象としてみることの違和感と不快感をじっとり感じた。自分も子を持つ親になって、目線が変わったことも関係しているのかも。

    by tomj
    • 2
  6. 評価:5.000 5.0

    向き合うことの難しさを感じる

    40歳になった主人公は自分を押し込めて壊しながら日々を生きていて、本当は変わりたいと思い続けていた。
    中学時代の友人からのヘルプサインに気が付かなかったふりをしたことが頭のなかにあって、あの頃の自分が実は見逃したものがあったのではないかと友人に再び連絡をする。
    誰かを一人にさせないことは誰かよりも自分変わるための行動。
    読んでいてとても感情がもっていかれる作品。

    • 2
  7. 評価:5.000 5.0

    気持ちが揺さぶられる

    40歳になった茜が昔の恩師が開いた個展の作品をきっかけに過去の後悔や疑惑を、当事者の紫と紐解いていくお話です。

    大人になったら見えてくる他人の隠れた悪意。
    まだそこまで考え至らない学生の頃のキレイなはずの恋がそんなもんじゃなかったと紫の中であったのだろうと思うと胸が痛みました。

    助けてのサインに気付いていながら無視をしたことが心の中でトゲとなり消化出来ない思いで
    自虐行為を繰り返した茜にも胸がつまった。

    少し読むのが辛くなるくらい心が揺さぶられます。2人の気持ちが納得のいく形で消化できればいいなと思います

    • 1
  8. 評価:4.000 4.0

    重いテーマですね。
    14歳で裸の写真をとられてしまうなんて、危険極まりない。もちろん大人でも危険には変わりないですが。
    主人公の茜が自分の娘に『相手が恋人だとしても、絶対に裸の写真なんか撮らせてはだめ。相手がそれをどう使うかなんてわからないから』と話して聞かせながら、過去の自分のしたことにふつふつと疑問が湧いてくる場面がとても印象的でした。先生と親友の間に起きた過ちと同時に、かつて自分が犯したかもしれない過ちに気づいていく様が、静かに怖かったです。

    私の中学生時代、塾の講師を好きだと言ってはしゃいでいる同年代の女子が身近にいました。彼女を見て、子供心にもはっきりと『あぶないな』と感じたのを覚えています。
    40代になった今の私がするべきは、過去に感じたそういう肌感覚のようなものを自分の娘たちに伝えて、若い娘たちが大人からの性被害に遭わないためにはどんな危機意識が大切なのか、本人たちが普段からどうすることで悪いものを遠ざけられるのかを話し合うことだと思いました。

    • 2
  9. 評価:5.000 5.0

    忘れられない思い出とトラウマは裏表

    小学校高学年から中学生くらいの時は、女子って、同じ年の男子が子供っぽく感じたりしてたと記憶している。
    そこで、大学出たばかりの先生とか、塾や家庭教師の大学生などちょっと年上の男性に惹かれる…みたいな事は、ありそうだし実際に身の回りでもチラホラそんな噂は聴いたこと無くは無い。

    でも、実際に中学生女子の親になって分かったんだけど、見た目と態度は大人みたいでも、まだまだ中身は、子供。

    未就学児のましろちゃんくらいに…というのは大げさでも、やっぱり大人じゃないから、大人の言う事は、やっていいことみたいに思ってしまうところがあると思います。相手が大人だと、やってみようか、と言われたら何でもやってしまうって事。
    子供で素直だから、自分がやったことないことをやられて、それは、好きな人としかしないことなのに、そんなこともわからない時に…と考えると、本当に怖い。
    それを勝手にキレイな思い出に美化して、芸術作品にまでして…。
    そんな気持ち悪いはずの透さんなんだけど、悪人、ではないと思ってしまう。

    考えさせられる作品。みんなが過去のことから自由になる明るいラストになってほしい。

    • 0
  10. 評価:3.000 3.0

    1122から

    最終話まで読んだが、どうもこの話にはハマり切れない。
    中学時代の同級生茜(あかね)と紫(ゆかり)の話。
    色で名前を付けるなんて私の好きなやり方。

    紫は、塾の講師であった今井と14歳の時セッ・ク・スを含めた付き合いを周囲には内緒でしていた。
    唯一知っていたのが茜で今井が撮影した茜のヌード写真を保持していた。
    ある日、茜は今井が彫刻家になり彼が発表した少女像が紫に酷似していることを知る。
    何故なら、紫の身体には大きな手術跡があり、今井の少女像にもそれが全く同じ形で刻まれていたからだ。
    そのことを紫に告げる。

    紫はその像が公開されたことに怒りを覚え、茜と共に今井に会いに行くが、彼の妻紅子の言葉巧みな話術に嵌り、モヤモヤが残る形で家に帰る。
    茜もそれは一緒で、このままにしてていい物かと悩みだす。

    少女像がどうしてもそのまま公開が継続されている事に納得できず、紫はハンマーで壊そうとするが、寸での所で今井に捕まり自分でやることが出来なかった。
    が、そばにいた茜が代わりに修復不可能なくらい強く叩き壊す。(これが配信されてる最終話)


    今井の26年前の行為は例え紫の同意があったとしてもそれは犯罪以外の何物でもない。
    けれど「紫も嫌じゃ無かったよね」という今井の言葉や紅子に言い負かされて戻ってきてしまったという感じが否めない。
    言い方や接し方がもう卑怯な感じがして、途中で慰謝料と称してお金を持ってくるがとっても汚らしい感じがしてなんか気持ち悪くなった。

    弁護士に相談しても、埒が明かず二人は悶々とするが、私ならマスコミに告発するかも。
    法で裁けないのであれば、問題を大きくして社会的なダメージを食らわせるくらいなことはしたい。
    まぁ、他のお客様がいる前でいきなり叩き壊したのだから、噂くらいにはなるだろう。
    それでこれが紫に酷似していることが公になればいいのに。
    そしたら、何らかの責任問題になると思うのだが。


    本来は26年前がもう間違ってて、21歳の塾講師が14歳の中学生とセッ・ク・スをしたり、裸体を撮影したりは何度も言うが犯罪。
    紫の覚悟があれば、これを告発すればいい。
    ただ、反動も大きいと思うけれど。


    さて、続話に関してはどうしようかな。
    今後は茜の夫に知れたことにより、彼女の家族も関わってくるのかな。
    関心が全くない訳ではないが、1122ほどの熱は無い。

    • 2

無料の作品

今すぐ読める!無料漫画コーナー