3.0
「女帝」好きには物足りない
「女帝」と同じ作者なので読んでみました。
大きな流れ、ストーリーは女帝と似てるんですがキャラ、人間関係、全てが甘く「こんなことあるかいな」「本人の苦労や強い意志もなく他人のお陰でここまで来れちゃうの?」の連続で共感も葛藤もないまま終わってしまいました。
そもそも夜の世界で揉まれても踏ん張れるだけの生い立ちでもない。お母さんが死んでお父さんは再婚しただけ。しかもいいお義母さん。「女帝」彩香のように何がなんでものし上がってやる!のエピソードは何もない生い立ち。
そこから池袋の場末スナック、叔母の男に乱暴まがいのことをされその後叔母に借金取りに売られ処女を失う。田舎で平和に生きてきた女の子がこんなことに巻き込まれたらまず普通じゃなくなるよね。心病むか、鬼と化して夜の街で悪魔になるか。
ところが主人公桜子はそのどちらでもなく。いつも真っ直ぐ、純粋。よく言えば読者にとって平和で良いのだがまるで共感出来ず。現実味がない。
その後銀座に行った後も、次から次へと王子様や足長おじさんが現れ、トラブルは起きるも勝手に解決されていく。
女帝彩香を知ってる身としては肩透かしの連続でハラハラドキドキもなければ桜子を心から応援したい気持ちも湧かない。
ではなぜ最後まで読んだのか?それはまあ女帝彩香ロスの気持ちと「何があっても主人公は救われる」の安心感!簡単にクリアできるゲームの気楽な楽しさからでしょうか。
ストレスなく漫画を読みたい人にはおすすめです!
- 5