5.0
少女漫画じゃないなんて…という驚き
底辺男子校に通うコワモテ男子の凛太郎と、
お嬢様学校に通うゆるフワ女子の薫子ちゃんを中心に、高校生の心の成長を描いている作品です。
凛太郎の実家がケーキ屋さんってギャップ(笑)
その常連さんである薫子ちゃんは、おそらく初めて凛太郎を見た際に少なからず異性として意識していたのでは?
逆に凛太郎は人生経験上、外見だけで女子からは恐い認定されて生きてきたので異性として認識するということにすごく鈍感(これがなかなか切ないポイント)でこんなに薫子ちゃんで頭いっぱいなのにまだ気づかないんかい!とツッコミたくなる。
大人になるとつい、人の外見や社会的地位などで人間関係を囲って築いていってしまいますが、高校生という子供と大人の狭間で生きる子達が
葛藤しながらも偏見に囚われない人との付き合い方や考え方を得て成長していく様子が描かれています。
ここがストーリーの重要な部分を占めるので
心理描写は序盤から丁寧に少しずつ描かれています。
三香見先生、とてもお若いかと思うのですが漫画好きなんだろうなあ。こういう設定でこういうストーリーで進んでいくと読者が沼るというのをよくわかっていらっしゃる。漫画を描くきっかけが進撃の巨人だったとは思えないです(笑)
ただ重要シーンのキリッとしたキャラの表情や締まった空気感が少年漫画っぽい(これから戦闘シーンですねって感じの)
個人的に薫子ちゃんの100%全開スマイルがとにかく可愛すぎて大好きですね。
登場人物みんな優しい。作者さんの拘りが感じられます。
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