3.0
残念な着地点
都市伝説を調査する部署が警察にある、しかも主人公は不死身の刑事、という無茶な設定だが、何だかんだで結構読んでしまった。
話の基本線は、「都市伝説の正体が実は人間」というもので、この着想自体は面白いというか、個人的に好みで、ワクワクした。
ときには「現実的な文脈で説明がついたけれど、ひょっとしたら…」とオカルトを匂わせるような結末もあり、私はこのパターンが盲目的に好きなので、それもよかった。
しかしまあ、肝心の「正体」の部分があまりパリッとせず、感嘆するような発想や意外な広がりや掘り下げには欠け、無理矢理な印象もちょくちょく受ける。
スタート地点はよいものの、着地点はイマイチ、という感が否めなかった。
- 5