5.0
御伽話の挿絵のような
妖精と魔法の存在する世界で、チェンジリングによって人生を狂わされた二人の少女とその家族のお話。
ここに出てくる妖精というのは人にとって決して友好的な存在ではなく、単なるいたずらで人の生き死にまでも左右できてしまう恐ろしい存在として描かれています。(見た目はすごくかわいいのに…)
同じ日に産まれる予定だった貴族の子と平民の子が、とある妖精の気まぐれによってお腹の中にいる間にすり替えられただけでなく、14になる頃に自身の出生の秘密をそれぞれの家族にも明かされるという迷惑すぎる運命を強制されるんですが、ここで面白いのが、貴族の子として生まれた(実は平民の)アンナが、秘密公開の少し前に一人だけ先に真実を知ってしまうこと。
家族にチェンジリングが知らされれば、必ず家を追い出されると覚悟したアンナは、偶然出逢った別の妖精と契約を結び、運命に耐えて生き抜くためのヒントをもらいながら日々奮闘します。
設定や世界観がかなり作り込まれていて、紹介文がどうしても端折れず長くなってしまいましたが(笑)、結論かなり面白いです。
というか私の好みにドストライクです(^^)
たぶん、ハリーポッターとかハウルを愛読した人ならわかるんじゃないかなぁ。
ページをめくるたびに広がる、複雑で、魅力的で、全てがまるで本当に存在するかのように生き生きとしたあの感じ。
運命に翻弄されながらも強く生きようとする二人の女の子が可愛くってカッコよくて、冒険物語ではないのにワクワクが止まりません。
何より絵が超好みで!ファンタジーにぴったりの繊細で丸みのあるタッチが世界観に合いすぎて、見てるだけでも幸せです(笑
要約スキルゼロで申し訳ないですが(^_^;)御伽話のようなファンタジー本が好きな方にお薦めしたい作品です。
- 5