2.0
誰も彼もがどうかしている
まあ不倫ものだけど、何かもう、登場人物たちがあまりにぶっ飛んでいて、ついていけなかった。
性格が悪いとか、変わり者とか、そういうレベルではなく、ほとんど異常者である。
【異常者①主人公の夫の不倫相手】
シングルマザー、職業は弁護士。
夫が妻(主人公)を裏切る瞬間がたまらないわ、というようなトチ狂った恋愛観を持つ悪徳女。
客がたくさんいるレストランで「早く奥さんと別れてよ!」と怒鳴り散らすなど、情緒不安定な側面も持つ。
だいたい、こんな、すぐに我を失うようなヒステリックな人間に、弁護士が務まるのか?
【異常者②主人公の夫】
異常者①と不倫中の銀行マン。
結婚した当初は優しかったが、仕事のストレスから豹変していく。
けなげに夫を慕う主人公に対して、結婚記念日には床に現金をばらまき、「好きなものでも買うといい」と言い放つ。
お前はおぼっちゃまくんか。
どうしてそうなるんだというレベルで人格を破綻させている。
【異常者③主人公】
夫が上記のようなサイコぶりを発揮しているにも関わらず、あくまで夫を迷いなく愛している、と書くとまともそうだが、いくら何でも度が過ぎている。
夫が食卓で妻の方を見ようともせず、ずっとスマホをいじっているのに、「今日は久しぶりに夫と夕食だえへへへ」と喜ぶなど、常人よりIQが大幅に欠落しているのではないかというレベルで幸福のハードルが低すぎる。
【異常者④主人公の幼馴染】
本来であれば白馬の王子様的な位置づけのはずのこいつがとにかく一番ヤバい。
主人公が苦しんでいると見るや、ソッコーで夫の不倫現場の写真を撮って主人公に見せるというバイタリティーの持ち主だが、主人公の弱みにつけこんであわよくば、というような狙いがなく、「花ちゃんをいじめるやつは許さない」というティーンエイジャー未満の正義感で動いている。
主人公を救うというより、もはや夫とその不倫相手を陥れることが目的化している感があり、とにかく不気味すぎる。
あれ?
何かちょっと面白そうな感じになってしまった。
まあいいか、それはそれで。
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