5.0
泣けてきます…。
高階良子先生の作品が好きです。
「地獄でメスがひかる」ではじめて知ってから様々な作品を読みました。
ロマンティックな本格ホラーやサイコサスペンスなど幅広い作品がありますが、
私が一番好きな作品は「銀色の谷」です。ロマンティックな少女の恋の話です。
「銀色の谷」は、高階先生の作品にしてはグロさが足らないですが、まだ読んだことがない人にはお勧めです。素敵なお話なんですよ。
前置きが長くなりました。
本作品「70年目の告白~紙とペン」を読んでの感想です。
主人公(たぶん高階先生自身)の親の残酷さと、戦後の時代とが相まって悲惨です。
高階先生は親にずいぶんな目に遭わされてきたのだな、と…。想像を超えた虐待で驚きます。
先生の作品によく出てくる、人でなしの親たちは、母上がモデルだったのですね。府に落ちました。どうしてこんなに毒親が作品に出てくるんだろう、とは思っていたので…。
毒親で悩んでいる人には共感できるでしょうし、戦後の作品としても注目してよい作品かと思います。
続きを早く読みたいです。
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