5.0
自分にとっては初めての新選組漫画
ナレーションの言葉選びがひたすら優しくて、詩的で、当時の耽美的な少女漫画の世界を澄み切った調子で反映している。そして、それが主人公の夢見がちな、それでいて夢見がちなまま変わらず生きていけるだけの芯の強さを、素直に、涼やかな夏の雨上がりのように透き通った爽やかな空気感で表現していて、美しい。
木原敏江氏の作品の中にも色々あるだろうが、オレはこの作品が一番好きだ。打ち切り同然の終わり方になってしまったとの後書きでの言だった気がするが、当時の読者は余程見る目がなかったのだろうとすら思っている。
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