3.0
ストーカーの世界
ストーカーの恐怖と、ストーカーバスターズみたいな人たちの活躍を描いた漫画。
「ストーカー浄化団」の側のキャラクターはいかにも漫画的で、正直、作品の内容との相性はあまりよくないと思った。
ストーカーの恐怖というのは、あくまで「現実的」な恐怖だから、漫画以外ではあり得ないようなキャラクターが出てくると、不意に冷める瞬間があり、どうなのよ、と思ったのだ。
ただ一方で、ストーカーの側の描写は、いささかやりすぎの感はあるにせよ、「これでもか」という現実的な気持ち悪さが徹底されていて、妙な迫力があった。
しかしまあ、ストーカーというのも、難しい。
もちろん、やってはいけないことなのだけれど、一口にストーカーと言っても、色んなタイプがあるのだろうと思う。
そこに、相手の気持ちに対する想像力や配慮の欠如とか、常軌を逸したエゴイスティックな執着とか、あるにせよ、それが絶対に愛ではあり得ないのかというと、難しい。
少なくとも私は、人格を疑われるかもしれないが、例えば盗_撮魔や快楽殺_人鬼には絶対ならない自信があるが、ストーカーとなると、100%の自信はない。
してみると、ストーカーの世界というのも、なかなか奥が深いのかもしれない。
しかし、その世界をとことん覗き込んでみたいと思えるほどには、この漫画は魅力的ではなかった。
- 6